第15話 ハチの里帰り-上
▼登場人物
ナシ(な :異界もん
なりゆき上、魔導師エリラの体に入っている。仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。一応唯一の男子
エリラ(え :魔導師
ピンクのゴージャスヘアのキュートでグラマーな魔法使い。無から物体を作り出す非常識の究み、創造魔法を使える。ナシの飼い主(笑)
ハチ(は :妖精族
黄色のあでやかヘア、スタイル抜群の天然美少女。力持ちの格闘少女。魔精霊の呪いで羽がなかったが、エリラ達の尽力で半分羽を取り戻す。
ミノ(み :鬼娘
髪はブロンドのセミショート。かわいいメガネっこで、スタイルもいいプチグラマー。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。切れ者
レンダ(れ :獣人
蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。美人で、自称学者。鼻がきく。大人の落ち着きとお色気が自慢。2刀流。不死(笑)
ルルア(る :ゴーレム
銀髪のセミロング。常に冷静。Hをもって全てを癒す…というコンセプトの元に作られたセクサロイド。転移や治癒などの能力を持つ歩く18禁美少女。
メイ(め :ヒト族
赤銅色の肌に黒髪、均整のとれたプロポーション。常識人で堅いくらいのまじめなひと。...だった。索敵能力を持つ。異能は万能繭。
リム(り :ぬえ
赤髪のショートヘア。歩くぬえの擬人化キャラ。朗らかで機転が利く利発な少女。雷撃、凍結魔法、雲に乗って空を飛ぶ。
キラ(き :魔人
赤+栗色のボリュームたっぷりのロングヘア。スタイル抜群で超スタイリッシュなかっこいい系でか目のおねーさん。幻惑、収束など特殊な魔法の使い手。知性派。
ラウラ(ら :竜人
イエロー系のダブルツインテール。明るくて元気でいたずら好きのやんちゃ娘。グラビティ系の魔法が使え、空も飛ぶ。スレンダーボディが売りでリムの盟友。
マチ(ま :天翼人
緑の髪のふさふさお下げ。アホ毛持ち。美人でやさしそうだけど、性格的にけっこうあくが強い。臆病だけどケンカ好き。最強凶悪なオーラの持ち主。
テッカ(て :秘書メガネ。アリハラの防衛隊員。
つや消し黒髪のショートヘアー、瞳はブルー。目は細めだが理知的タイプのメガネっこ 着やせしている
一応魔導師
トロ(と :丸めがね。ピラーサミヤ王国騎士。
髪の毛のボリュームたっぷりのつやつや、でかい三つ編み(ゆるミツ)。目はたれ目系のかわいコちゃんふう、瞳は茶色。いい体をしている(笑)
一応テイマー。場やものの気を読む。
▼特殊用語
ライブラリ…ナシの記憶層。アニメ、ゲーム、マンガ、その他、片寄った人類文明・文化の知識や記憶がごっちゃになっている。仲間からは全部ひとまとめに「おたく知識」「おたくライブラリ」として認識されている。
● ボダーゲン大陸
エリラ達が降り立った大陸。
ハチの故郷がある。
・アリハラ(都市名)
北西に位置する防衛交易都市。エリラ達の拠点になる。
夜間は人なつこいゾンビ達が徘徊する。
防衛隊がある。
・アンキ(アリハラの女戦士)
アリハラの防衛隊隊長。魔獣狩り等の通り名を持つ。
▼ラギン王国へ
「普通にそばに集まってくれていたら大丈夫だと思いますが、念のため、わたしはナシくんに触れます。増幅の力、お借りしないともったいないので」(る
「じゃー、あた…あ、ミノー」(は
と、エリラの右腕にルルアがしがみついているので、左腕を勧めるハチ
「ありがとう。でも、わたしは背中でいい」(み
エリラの背中に、背中をつけて少し寄りかかってみせるミノ。
「じゃあ、あたしはこー!♡」(は
エリラの左側から、みんなに抱きつくハチ。さすがにルルアまではちょっと手が回らないが(笑)
「じゃあ、いこっかー。ルルア、おねがい!」(え
「ではハチ、故郷の…目的地をイメージしてください」(る
「なるべく町に近くて、でも、ひと気がないところがいい」(み
「あ、あたしの言うことがなくなったよ」(え
「ん。じゃあ町の外の森で…小川が流れてて…ちょっと開けてて、でもあんまり誰も来ないところ…」(は
目をつむって情景を思い浮かべる
「では、いきます」(る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼森の中
そこは、品のいいファンタジーの森の中そのまんま…という雰囲気だった。
いわゆる子鹿とかウサギや小鳥がいそうな、柔らかな木漏れ日のあふれる王女様の秘密の場所。
なしー、言ってて恥ずかしくならない?(え
はずい(み
でも、本当にきれいなところです。ロマンティックというのでしょうか(る
「帰って来たんだ…」(は
ハチの心情を描写するなんて野暮なまねはしたくない。俺たちは、しばし...ハチが気が済むまでそっとしておいた。
と、人ごとのように冷静を装ってるナシだが、風景と空気に完全に発作状態になっている(み
すごいですね。目もきらきらしていますし、鳥肌が立っています(る
思念体でそこまでわかっちゃうんだから、心底感動してるねー(え
「ありがとうルルア、エリラ、ナシ君、ミノちゃん。ごめんね」(は
また来よう。いくか? (な
「うん。あ、あっち。少し歩いたら町の入り口」(は
「一応、ハチはフードかぶった方がいい。お忍びだ」(み
「そだね。ちょっと暑いかな…」(え
「あ、うん 大丈夫」(は
「全員フードをかぶると、それはそれでまた怪しい4人組になりますね」(る
「まあ、あんまり気にしなくていーんじゃない?」(え
「せっかくなので、変わった生き物を捕まえた冒険者の一行、という演出とか…」(る
「首輪をつけてほしいんだな」(み
「だから目立つのはだめだって」(え
町に入ると意外と通りは広く、羽を持った妖精族や獣人、鬼人が行き交っている。ヒト族はまれだな
驚いたのは、石造りの家と木の家が多いのに、石畳になっていない。軟らかな土の感触が、踏みしめる足に心地いい。
「大地も息をしてるから。ぬかるんじゃったり、ほこりはたつけれど、あたしたちはこれがいいんだ」(は
夢のような国だな(な
「ナシがまた闇の記憶を呼んでいる」(み
無粋だから黙ってるわな(な
石畳にアスファルト……大地が息ができない社会…なのですね(る
孤独(み
ま、地表のすべてがそうってわけじゃないが…ヤなところだったぜ(な
こっちに来てよかったねーナシ君♪(え
ほんとだねー♡(は
「えっと、どっち行く?」(え
「まずお買い物しよ! レンダのビリ竹と、ぬいぐるみの道具!」(は
「おうち..王宮は?」(え
「もう少ししたら、王と王妃のお散歩の時間なんだ。みんなの中を歩いて、話を聞いたり、様子を見たり。だから、どっかからちょっと見れたらそれでいいかなって」(は
「護衛は?」(み
「ナシのライブラリーなんかのような、あれ、SP?だっけ、あーゆーのとは全然違って。それに...」(は
確かに、町の空気が明るく、澄んでいる感じだ。そういえば、城壁もなかったな(な
めずらしいよね。他国とか、魔獣とかに対する備えが全然ないね(え
高度な結界のようです でも、はじくというより、親和…という気配ですね(る
犯罪とかがまったく起こらない町じゃあないよ。でも、いい町なんだー(は
ヒト(といっても亜人や妖精族)は結構歩いているのに、明るいムードと穏やかな気配に包まれてる。活気って言ったらやかましいって感じになってるものなんだが...元気で明るいけど一緒にいて落ち着くハチのふるさとってのがわかる気がする。
だな(み
納得~(え
です(る
▼お店
「ビリ竹200本? こりゃ大口の注文だねー 道場でも開くのかい」(店主
「ええ お友達が」(は
「すぐには用意できないから、来週また来てくれるかなー」(店主
「わかったー。今もらえるのはどのくらいー?」(え
「20本くらいかねー 持ってくかい?」(店主
「お願いします にこ」(は
「……ん? ハチ王女? いやまさか …でも、あんた、ハチ王女にそっくりだね」(店主
「え?」(は
「去年あんなことがあってねー…王妃様なんて寝込んじまって…」(店奥さん
「あん時助けられた盗賊って男は、今志願して王宮の警備をやってるそうだ。あ、あんたには関係のなかった話だね。ほい、ビリ竹20本」(店主
「ありがとー じゃ、来週また来るね」(え
「まってるよ よろしくな」(店主
おかあ...さまが(は
ハチ...(え
どこか座れるところへ(る
大丈夫! 大丈夫だよ にこ(は
夜になったらいこう。私が先導する。場合によっては王妃の部屋に直接ルルアが送れ(み
あ、ありがとう!(は
ルルア...(え
おまかせください(る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼念話で連絡
とゆーわけで、夜中か明日の朝帰るねー(え
わかったわ 心配ね ハチをよろしくね(め
泊まってきてもいいんじゃない? 無理しないでよ みんな(れ
ルルア、動力は大丈夫?(き
1000キロ前後のジャンプ…想像以上に消耗しますが、ナシもいるので、たぶん大丈夫です(る
ミニマムにしたら節約になるよー きっと(り
そうですね。ご心配をおかけしてすみません(る
みんなごめんねー(は
町はすごくいいところだよー! 来週、ビリ竹引き取りにもいっぺん来るから(え
今度はみんなで行きたいわね(ま
交代で行きたいですー(ら
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さてと、晩までどっしよーねー」(え
「お客さん困りますよ この木、抜かれてくることに同意してませんよ」(店主
「何寝ぼけたこと言ってんだ この太さ、根っこ付き、葉っぱから全部使えるってゆー木だ。高く買えるだろうが」
どっからか引っこ抜いてきたような、直径40㎝くらいの大木を肩に担いで、見るからにガラの悪そうな…ありゃ何系だ?
「牛系の獣人」(み
「側にいるのは馬系とカエル系...あと、妖精族ですね」(る
「うひゃー、カエル系の獣人って初めて見るけど…カエルって獣だっけー?」(え
「樹木師の目をごまかそうったってそうはいきません! 木が泣いています」
「そうか。じゃあナマで売るのはやめだ。この場で材木に… 」
肩に担いでいる大木が消えた。数メートル先に、それを携えてハチが立っていた。根を傷つけないように、だろう。下にはつけていない。
「どこからとってきたの? 教えて!」(は
まあ、そこからの会話は省略する。いわゆる悪党の常套句だ。
「やっちまえ」
ばかだねー(え
ばか(み
ばかですね(る
カバの獣人がいればよかったな(な
牛獣人は、巨大なトマホーク。馬野郎は生意気に魔導師らしく、杖っぽいものを振りかざす。カエルは細身のサーベル系の二刀流、妖精族は吹き矢か。何も持たないふりして、抜き打ちのように構えて吹き矢を放ったようだ。ハチの足下に剣呑な気配の吹き矢と吹きバリが散らばった。
エリラが親指を立ててウインクする。風ガードか。
「誰か早く警士を!」
と、居合わせた町人や売店の主が叫ぶ。警士ってのはここのケーサツのようだ。
「ハチはそのままいろ」(み
ミノが飛び出す。フードをかぶったままの影が牛、馬、カエルの間を駆け抜けると同時に三人はふわっと高く浮き上がり、後頭部から大地にたたきつけられた。三人とも膝関節が逆向きになっている。足払いか、両腕を当てたか。
ちぎれないように加減したようですね(る
妖精族のヤツは、電気にしびれたように硬直すると倒れ、その頭に花が咲いた。ほかの三人の頭にも花が咲いていく
防犯魔法の実験だよー こんな感じはどーかな(笑)(え
その間に、ハチは大木を抱えたまま飛び上がると、先の店主の目の前に降り立った。
「あの、この子(木)はどこのコですか?」(は
「あ、あんた…ハチ王女さま..か? いやそんなわけないな… ああ、ありがとう、こいつは…こっから西へ2キロくらいいったところのブナグリヤシの森から連れてこられたみたいだね」
「ありがとう! みんな!」(は
大木を抱えたまま走り出すハチ。俺たちも後を追う。
途中、くだんの警士っぽい数名が向かいからやってくるのが見えた。
めんどーだから、認識阻害! ナシ君!(え
おーよ
急に俺たちの姿がかき消すように見えなくなったのだろう。あっけにとられた連中の間を、俺たちは駆け抜けた。
まあ、ハチは葉っぱつきの大木を持ったまま飛び越したが。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼ブナグリヤシの森
木に負担をかけないため、時速10キロくらいまでセーブしていたのだろうか。10分少々で、くだんの森に着いた。
「もー大丈夫だからねー」(は
掘り返された…というより、無理矢理引っこ抜かれたのだろう。大きく乱暴に開いた穴がある。
「ホントは手の方がいいと思うけど…優しくやるから」(え
というと、土魔法で穴を広げて周りに土を積み上げる。そっとそこにハチが大木を戻すと、あとは皆総出で土をかけた。
「最後の仕上げー」(え
水魔法だ。植え替えた直後は水をやる、なんて、エリラよく知ってるな。
薬草育ててたこともあるからねー(え
「すごいお仲間ですの。ハチ王女」(声
いつの間にかハチのすぐ後ろに背の高い姿が立っていた
_____________________________
次回「ハチの里帰り 中編」(れ
あれ? レンダなんだー(え
今回出番がほとんどないんだもの(れ




