猫シリーズ プロローグ 猫の集会
プロローグ
猫の集会
漆黒の闇が世界を支配した。
生きるものは全て眠りにつく。
そんな時間
もしフッと
目が覚めたら
窓の外を見てごらん。
ほら
ぼくがいるよ。
さてと出かけるかな?
ぼくについておいで!
にゃ?
どこへって?
集会だよ~
「集会?」
おそるおそる
私は、一匹の猫についていった。
トコトコトコ、ピタ
猫が立ち止まった。
暗闇に宝石が光っている。
緑色蒼色黄色・・・・
セットになったビー玉のようなまん丸の宝石がたくさん
暗闇に浮かび上がる。
私は、その不思議な光景に
立ちすくんだ。
「きれい」
深夜の公園には、どこともなく猫が集まってくる。
お腹をすかした、やんちゃな野良ネコも来るし
毎日おいしい缶詰が食べれる、
血統書つきのかわいい猫ちゃんも来るよ。
今日は何をするのかな?
猫はそう言った。
「さあ、なんでしょうね」
私は、そう答えた。
いつも、それだけが気になるんだよね。
いつもだよ・・・・・
いつも
だって、な~んにもしないんだもん。
ただ、集まってるだけで
にゃんとも言わないで、静かに、ただ
集まってるんだ・・・・・
不思議な不思議な猫の集会
これから、何かが始まる
だだそんな予感だけの
夜の集会なんだよ。
にゃ~ん