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9、大晦日の夜


「うぉぉおおおおおーー!! 思い出したくはなかったぁぁぁあああ!!!」


壁に激しく頭を打ち付け、佐久間は後悔する。そして食べた物を限界まで厠に流そうとするが、消化してしまったのか、出てしまったのか、もう何も出てこない。


「うぉぉおおおおおおおお!!」

後悔の雄たけびを上げていたら、衣擦れの音が近づいてきて、

ぱしこんっ!!

「あいた!?」

「煩いですわ。さっさと着替えて行きましょう」


扇で思いっきりはたかれた。

頭を摩り、振り返った先には学園一の大和撫子な美少女。


「あ、瀬野!」


彼女に向かって指を指せば、にっこり笑って、

「い・き・ま・しょ・う、ね?」

 指を曲がらない方向に押し曲げられた。思わず悲鳴が漏れる。指が解放されてたおやかに微笑む彼女に抗議の目を向けた。

 目線が「もう一度へし折られたいのか? 行くったら行くのです。」――などと言っていた。


「ど、何処にですか瀬野さん……」

「そうですね。皆さん、グロッキーですから、二人で初詣にでも行きましょう。ちょうど、日付も変わるころですし」


 瀬野はつと研究室の方をすこし振り返り、着物の裾を捌いてさっさと歩く。おれはついていくしかなかった。おれはなにも見ていない。なにも見ているものか。


 口から泡を吐いて白目をむく千歳教授。土気色の顔で黒い物を吐きだしながら廊下に倒れ伏す鞍馬。幸せそうな顔をして、寝ながらゲテモノを食い漁り、脚で気絶している蜜柑の頭を蹴りまくっている胡桃ナンテ……――おれは見なかった。


 おれは……めんどくさいことは嫌いだ!!


 (なんか違う気もしますけれどね)


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