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約束

ハーピーの巣に案内されたたかちゃん。木々の高台に広がる、羽と草で編まれた居心地の良い空間。たかちゃんは焚き火のそばで、前世の話を始めた。交通事故で死に、この世界に転生したこと。『全言語理解』を使って、人間とモンスターを仲良くさせたい夢。ハーピーたちは、たかちゃんの熱い想いに心を打たれる。夜が更け、星空の下、絆が生まれる。


翌朝、ハーピーは翼でたかちゃんを優しく包み込み、微笑む。


「おはよう、たかちゃん。昨夜の話、とても感動したわ。私も...あなたの人間とモンスターの架け橋になれたらいいな」


たかちゃんはニカッと笑い、拳を握る。


「ハッピーちゃんも、そう言うてくれて嬉しいわ。ハッピーちゃんの仲間もそう言うてくれてたし、もうハッピーちゃん達とは架け橋出来たんとちゃうか?」


ハーピーは頬を赤らめ、そっと言う。


「そうね...でも、これからもっと深い関係になれたら...私、嬉しいわ」


たかちゃんは目を輝かせ、立ち上がる。


「あのな?たかちゃんは負けず嫌いなんや?たかちゃん、レベル1やからヘバッてしもたけど、これレベルがもっと高かったら、ハッピーちゃんに勝てたんちゃうかって思ってるねん」


ハーピーは挑発的な笑みを浮かべ、翼を軽く広げる。


「あら、まだその勝負にこだわってるの? じゃあ、レベルが上がったら再戦...約束よ?」


たかちゃんは拳を突き上げ、ニヤリと笑う。


「せやな!また勝負しよな!ほんなら、たかちゃん、また違うモンスターと仲良うなる為に頑張ってくるわ!ハッピーちゃん達も、人間と仲良うしたってな!?高貴なハッピーでい続けてな!」


ハーピーは翼を広げ、空へ舞い上がりながら叫ぶ。


「ええ、約束するわ!次に会う時は、もっと素敵な高貴な姿をお見せするわ!」


たかちゃんは森の奥へ歩き出す。ハーピーの羽ばたきが、遠くで響く。たかちゃんの冒険は、まだ始まったばかりだ。

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