8話 えっ?もしかして本当に死ぬ?
「あぁ!?むかつく女だな。遊ぶのに手足はいらねぇよな!?」
そう言って魔王はベルフェの腕を掴んで引きちぎろうとしたが全く動かなかった。
「なんだと!?」
魔王グダラは驚きに目を見開く。
「私には物理攻撃は聞かない。魔法攻撃も聞かない。」
ベルフェは表情を変えずに魔王グダラを見つめる。
「ふざけるなよ!」
魔王グダラは巨大な呪われた大剣を振り下ろす。
「呪いも状態異常も効かない。精神攻撃もソウル攻撃も私への攻撃は無意味。私は怠惰の原罪 ベルフェゴール。私の前では何をしても無意味。」
魔王グダラによって振り下ろされた呪いの大剣はベルフェに当たるが、謎の力によって弾き返される。
魔王グダラは驚愕に目を見開く。
なぜならば、魔王グダラは力ならば誰にも負けたことがなかった。
どんな守りも効果もその強大な力で打ち破る魔王の力。
その拳を打ち付ければ全てを打ち砕き、その力で剣を振えばどんな鉄も切り裂き、どんな建物も崩壊し、その力の全力は地形すらも変えることのできる力。
その魔王の強大な力ををこの女は無効化したのだ。
「俺は、俺は魔王だぞ!!?こんなことあり得るはずがない!!俺には強大な力が!魔王の強大な力を持っているのだぞ!!」
魔王グダラは恐怖し、ベルフェを前に後ずさる。
「死になさい。ソウルブレイク。」
ベルフェは後退り恐怖の顔を浮かべた魔王グダラに笑みを浮かべ、ゆっくりと魔王グダラの方に手のひらを向けて、その広げた手のひらを閉じて魔王グダラの魂を掴み壊した。
「うっ…」
魔王グダラの瞳から生命の光が消え失せ、そのまま魔王グダラは前のめりに倒れ、絶命した。
「はい!おしまい!!あとは任せましたよ、デュハラン。さぁ、これでも主殿も文句ないでしょ!ポイントも稼げるように死体も残しましたし!」
パンパンと手を払い、ベルフェはそう言って自分の寝床に戻った。
「はっ!続け!押し戻すぞ!!」
ベルフェに命を受けたデュラハンはそう言って兵を率いて放心状態の魔王グダラの部下達を押し戻していく。
魔王グダラを目の前で失った魔王軍は一斉に撤退していった。
デュラハンに押し戻されたからではない。
魔王グダラをあっという間に滅ぼした魔神を前に恐怖して死に物狂いでダンジョンを抜け出したのだった。
「強すぎるだろ!!!!」
スキル 7大罪 怠惰
全ての攻撃を無効化する。あらゆるデバフや呪いを受けない。ソウルは強力なスキルの力によって保護され、隔絶されるため、あらゆる干渉を受けない。
勤勉なる第二形態でない状態では継続的に経験値を得ることができる。
勤勉なる第二形態を得る。
勤勉なる第二形態は上記の怠惰の権能たる不死身に近い加護を失うが、絶大な力を得れる。
ゆえに、貴方は勤勉なる第二形態になってはならない。さすれば永遠を手にできる。
だれも貴方を脅かすことはできない。
怠惰の罪を犯せ。
ピコンッ!
魔王の討伐を確認。
魔王の称号が移行されます。
貴方に適応する魔王の力が付与されます。
力を選択してください。
・束ねる力
・闇の力
・強運の力
魔王グダラを吸収しました。
ダンジョンを通して魔王グダラの魔王の権能を取得しました。
魔王の力 強大な力を取得しました。
「うぉぉ!すごいな!」
さすが魔王を倒すと凄い報酬が手に入る!
「待て、おいおいおい、なんだこの力は?」
凄まじい、凄まじい力が湧き出てくる。
ミキミキと体が軋んでいる。
なんでも力を入れれば破壊できそうな圧倒的な力、全能感が俺の身体を支配する。
「どういうことだ?これって…まさか、強大な力?なんで現実の俺が?だって、ゲームの中の話だろう?」
俺はスマホを落とす。
そして、背筋が凍っていく。
ゲームを始めた始めの言葉を思い出す。
ダンジョンコアを破壊されればダンジョンマスターである貴方も死にます。
「まさか、ダンジョンコアが破壊されたら俺って本当に死ぬ?」




