第42話 販路
「それで、私となにを話したいんですか?」
連れてこられたのは廃墟だった。周りには敵のダンジョンマスターであろう人が十数人いる。
かなり大所帯のチームのようだ。
「あはっ、ビジネスの話をしようと思って。」
リーダーであろうさっきの女性が楽しそうにそう言ってくる。
「ビジネス?どうやらマナーも知らないようなのでそこからですね。」
「いいよ、解いてあげて。」
謎の女性が顎で周りのダンジョンマスターに指示を出し、私は拘束を解除された。
「よくこんな真似を私にできますね?私はMastersの最高責任者です…Mastersと戦争する気ですか?」
自慢じゃないが、私の会社は世界でも指折りのダンジョンマスターを抱えてる。ダンジョンマスターの数も世界で3番の指に入るだろう。
「あー、そういうのは効かないぜ!なんて言ったって俺たちにはボ…」
「バカ!黙ってもらえる!?失礼。」
若い青年の1人が笑ってこちらを馬鹿にするように何かを言おうとするも目の前のリーダーの女性が遮るように怒鳴る。
情報を与えないつもりか。
「あっ!?てめぇ、あんまり調子に乗るなよ!俺の方が古参なんだ!」
青年はそう言って怒る
「…次なにか喋ったら殺すから。」
リーダーの女性はイラついてついにさっき出した強力なモンスターの巨大なオークを出す。
あれはオークジェネラルってやつか?Bランクのモンスターを従えてるのか。
しかし、さっきの青年は俺の方が古参と言っていたな。まさか、この女性がリーダーではないのか?
「さて、ビジネスの話っていうのは私達から仕入れをしてほしいの。魔法の品々のね。」
リーダーの女性がこちらに向き直りそう言った。
「仕入れだと?なぜわざわざ君達から仕入れる必要があるんだ?ストアは一緒だろう?」
「うふふっ、でも、動かせるDPは違う。」
リーダーの女性はそう言って一つの小瓶を見せる。
「そ、それは10万DPもする力の霊薬!?」
バカな!そんな大量のDPのするものを商品にできるというのか?
「私たちはこれを何本も用意することができる。いい?お金はあるけど、その金でダンジョンのストアで買い物はできない。大量のDPを金に変えてくれる供給もない。だからお金で私達から商品を買えばいいわ!貴重な武器も、回復薬も素材も!私たちはそれを用意できる!!貴方なら私たちというアドバンテージがあれば立て直し、あの立花財閥にも対抗できるでしょう?」
リーダーの女性はそう言って笑みを深めた。
「あ、あぁ。それは…」
それは悪魔の誘いであった。明らかに怪しいこの組織と手を組むか。それとも立花財閥に降るか。
しかし、私は迷わなかった。
「適正価格で買い取ろう。Mastersは君たちと組もう。」
「あはっ!!商談成立っ!!ストアに買いたいものがあるなら私に連絡して。貴方が支払いできるのならばいつでも準備するわ。」
「我々にとってDPは命と同じだ。どういうことなんだ?」
正直、お金よりもDPのほうが我々ダンジョンマスターからしたら貴重だ。
だから、高価なアイテムは需要があるのだが…
「秘密よ。我々の信頼を得られたら教えられる日が来るかもね。」
こうしてリヒトは知らぬ間にダンジョンの品物を捌ける販路を得たのだった。
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