第35話 雪山からの撤退と戦力の補充
さて、2人を見送ったわけだが、どうするかな。
就職者クエスト。
これは完全に俺たちの敵だと思った方がいい。
明確に俺たちダンジョンマスターを倒したら報酬が出るのだ。確実に敵対勢力だろう。
アプリのアラートでも新たなる脅威が現れたって言ってたしね。
だけど、あの2人にも言った通りやり方によっては共闘もできそうだ。
しばらくは様子を伺おう。
気になるのは、異世界に行くということ。
もしかして、あの世界に行けるのか?
この世界にモンスターを呼べるダンジョンマスター。
あの世界に行ける就職者。
明らかにこの二つのアプリは関わりがある。
俺も力を蓄えなくてはな。
こちらの世界はあかりちゃんに色々頑張ってもらおう。
彼女は使える。
まずは俺は向こうの世界で勢力を広げる。
俺はスマホを見る。
吹雪く過酷な雪山に蝗王 アバドがガチガチと歯と身を震えて立ち尽くしている。
周りにはこちらのモンスターとアバドが倒した敵のモンスターの大量の死体。
ちなみに、なぜダンジョンの外が見えているかというとダンジョンが10層を超えるとなんと飛んでいる目玉のようなモンスター、ダンジョンアイを生成できる。
ダンジョンアイ一体を生成するためのコストは100万DPだ。
俺はこのダンジョンアイを戦場に放ちスマホでその戦場の様子を見ることができるんだ。
そして、このダンジョンアイのさらに有用なところが視界に映るモンスターに話しかけることができることだ。
「アバド、撤退しろ。これ以上は無理だ。」
俺はアバドに撤退を命令する。
雪山という環境のアドバンテージは凄まじく、守りが硬すぎる。アバドは先行して追撃し雪山の中腹まで攻め上がったが、敵の抵抗が激しいのとこの雪山の環境で進撃が完全に止まったのだ。
これ以上の侵攻は困難だと判断して俺は撤退を決めた。
いや、これまじで無理だよ。
全然攻め切れる気がしない。まだ魔王すら出て来てないし。
でも、ここを抑えられてると他に侵攻した時や他の勢力に攻められた時、魔王ブルゴルに隙を見せることになる。
「一回魔王ブルゴルと話をしてみるか。」
武力でどうにもならないならば、外交だ。
何らかの協定を結べるかもしれない。
無理かなぁ?向こうから攻めて来たしなぁ。
物は試しで俺は魔王ブルゴルに交渉の使者を送ることにした。
あとこの魔王ブルゴル攻略戦で相当な戦力が失われた。かなりの数のBランクモンスターがやられた。
せっかく育てたのに…
しかし、悲しんではいられない。
このままではダンジョンの防衛にも支障がでる。
仕方ない。回すか。
1000連ガチャ!!!
俺は失った戦力を補充するためにガチャを回すことに決めた。
俺はアプリでガチャを開いてガチャを回し続けた。
そして、複数のBランクモンスターとなんと今回は4体ものAランクモンスターを手に入れた。
Aランクモンスターの一体目はプラチナゴーレム。
白銀に輝く15メートル程の美しい巨大ゴーレムだ。
物理はもちろん強力な魔法も行使してくる。さらに、呪いやデバフは常時反射する。ぶっ壊れゴーレムだ。
さらに、スキル リフレクトボディは一定時間全ての魔法を反射する。
つまり、こいつを倒すには物理の力が必要になるが、こいつは物理も強いしなにより硬い。
鉄壁の護りのモンスターだ。まさに、守護者という言葉が相応しい。
2体目はクラーケン。
80メートルを超える凄まじい大きさのタコのモンスターだ。
腕が斬られても即座に再生するほどの強力な再生能力を有する。
こいつの強靭な腕は凄まじい力を持ち、大きな吸盤には鋭い棘が生えている。
隠れている口は全てを噛み砕く。
スキル カモフラージュで気づかぬ内に近づかれ、気づいたときには、既にその巨大な腕に捕えられている。
絶対に海で出会いたくない海の覇者だ。
3体目はデストロイヤーワーム。
全長50メートル以上ある巨大なゴム状の身体は刃や打撃はもちろん様々な環境を問題としない。
巨大な口は螺旋状の棘状の歯が並んでいる。
スキル 破壊光線はその名の通り破壊のエネルギーが凝縮された光線を放ち、全てを破壊する。
破壊の権化だ。
4体目は空母。
全長70メートルを超える空飛ぶ鯨のようなモンスターだ。
あちらの世界には空を海のように泳ぐ魚のモンスターもいる。
このモンスターは単為生殖でその空飛ぶモンスターを体内で生み出して、その空飛ぶ魚のモンスターを操る。生み出されたモンスターは空母の命令は絶対でどんな時も空母を守ろうとする。
空母自身もスキル 天候操作で雷雨や雹を降らせて空を支配する。
空母の縄張りに入った者は空母の姿を見ることは叶わず、空母の統率された魚の群れに狩られる。
うん、大怪獣達が当たった。
俺はこいつらが戦いやすいように今持っている膨大なDPを費やしてダンジョンを改築し、こいつらをダンジョン防衛の要にすることを決めた。フィールドボス的な感じにしようと思う。
こいつらが階層を守っている限り、俺は安心して他のことに集中することができるだろう。
「魔王ブルゴル様!敵がこのギガン大山脈より撤退しました!」
魔王ブルゴルの将兵が魔王ブルゴルに跪き、そう報告した。
「まさか、中腹まで侵攻されるとはな。新たなる魔王は凄まじいな。」
白い美しいドレスに白い肌。さらさらと流れる白く輝いている長い髪。整った顔立ち。
冬の女王の異名を持つ、美しき魔王 ブルゴルは苦い顔でそう答える。
「敵の将の強さも凄まじく、こちらの被害は甚大です。」
暗い顔をした将兵が魔王ブルゴルに報告する。
「そして、向こうも我がギガン大山脈にて多くの将兵を失った。敵も被害は甚大であろう。だから、我の下にこれが届いた。」
そう言ってブルゴルが一枚の書面を出した。
「それは?」
将兵は怪訝な顔をしてその紙を受け取り目を通す。
「あちらからの和平会談の申し込みだ。」
魔王ブルゴルは不機嫌そうにそう言った。
「お受けになるので?」
和平交渉の詳細はその話し合いの場で話すこと。実際に向こうの魔王はくることは事情がありできないため、代わりに魔王の操るモンスターと向こうの最高位の将兵が付き添うと。直接行くことのできない無礼を許して欲しいという内容が書かれていた。
交渉場所はこちらが指定していいということだった。
「まずは話し合おう。敵の強さも思っていた以上だ。我も見ていたが、あのバッタがかなり強い。あれは我に届きうる兵だ。」
魔王ブルゴルもまた戦場を見ていた。
あの戦場の異常なまでに極寒の険しい環境は魔王ブルゴルの力でもある。
「ま、魔王ブルゴル様にですか!?」
魔王ブルゴルの力を知る将兵が驚きの声を上げる。
魔王とは絶対の存在。その存在に届きうる力を持つというのは考えられなかった。
「忘れてはならない。奴らは魔王グダラを倒しているのだと。そして、この敵の王も魔王であるのだと。」
魔王ブルゴルはそう言って目を細めた。
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