32話目 アプリ 就職者クエスト
俺は言われた通り異世界転移をタップする。
—異世界転移しますか?—
ただそれだけの大きな枠があるだけであった。
「今押すのはやめよう。次にクエストを開いてくれ。」
俺は星宮先生の言う通りに今度はクエストを開いた。
クエスト!異世界転移してみよう!
報酬:100P
クエスト!異世界の住民と話してみよう
報酬:100P
クエスト!ゴブリンを倒してみよう!
報酬:100P
職業専用クエスト!人を救ってみよう!
報酬1000P,スキル 光魔法
ずらっとクエストが並んでいる。
「なるほどね。次はこのガチャを見てもいいか?」
俺は星宮先生の言う通り今度はガチャをタップする。
武器ガチャ!一回1000P
現在保有ポイント:1000p
ガチャはせず今度はストアを見てみる。
ストアではさまざまな回復薬やアイテム、武器防具を買えるようだった。
「ストアはこれだけか。ダンマスのストアと比べると少なすぎるな。」
俺のアプリのストアを見た星宮先生がそう呟いた。
俺たちはこの就職者クエストというアプリをさらっと見終わった。
「ダンジョンマスターズのようにまた世界各地で就職者が生まれたということが予想されるわ。」
スイは考え込むようにしてそう言った。
「そうだな。実際ダンジョンマスターズのアプリでもアラートが来たしな。」
「だから2人はこのアプリを見たときにハッとしたのか。」
俺は2人の最初の反応に納得した。
「そうよ。でも、問題なのはダンマスと就職者は敵か味方かってことよ。」
スイは深刻そうな顔をしてそう言って考え込む。
「間違いなく敵同士だろう。もう一度クエストを開いてくれ。そして上の検索のところにダンジョンマスターって打ってくれ。」
星宮先生はそう断言して、クエストの上のクエスト検索の欄にダンジョンマスターと打つように指示する。
俺は言われた通りにするとあるクエスト達が上がってきた。
クエスト!ダンジョンマスターを倒そう。
報酬:10000p
クエスト!ダンジョンマスターを5体倒そう。
報酬:10000P
・
・
・
職業専用クエスト!ダンジョンマスターを倒そう。
報酬15000P
「やっぱりな。就職者には明らかにダンジョンマスターと敵対するクエストがあり、報酬もかなりいい。つまり、ダンマスと就職者は明らかに敵対関係にあると言えるだろう。」
星宮先生は出て来たクエスト達を見て、頷なずくとそう言った。
「そんなぁ。私と勇輝が敵対することになるなんて。」
スイはそう言って俯き、悲しそうな顔をする。
「…先生、どうすればいいんですか?俺はスイと敵対なんてしたくありません!」
俺は星宮先生にそう聞いた。スイと敵対するなんて絶対に嫌だ。
「簡単だ。敵対しなければいい。」
星宮先生はなんでもないようにそう言った。
「「えっ!?」」
俺とスイの戸惑いの声が重なる。
「敵対するかどうかは本人次第だ。今はダンジョンマスターと敵対することを強制されているわけではない。あくまで就職者にはダンジョンマスターを倒すと利益があるだけ。そして、もともとダンマス同士は潜在的に敵だ。つまり就職者はダンマスと組んでダンマスを狩るのが一番効率がいいだろう。ダンマスからしても強力な手駒が増える。報酬を出してでも就職者を雇いたいと考える者も出てくるはずだ。いや、もしも俺が他のダンマスを削りたいと考えていたらそうする。」
星宮先生はつらつらと考えを言ってくれる。
「な、なるほど…」
スイは納得したようにそう言って考え込んでいる。
「つまり、立花君にとって勇輝君は強力な協力者になり得るということだよ。」
星宮先生は柔らかい笑みを浮かべてスイの肩に手を置き、そう言った。
「そうか、よかった!!」
俺は安心すると同時に喜びが込み上げた。
「もう、勇輝。喜ぶことじゃないんだからね?これからもしかしたら死ぬかもしれないんだよ?」
スイはそうは言っているが明らかに安心したような表情を浮かべている。
「でも、スイはそんな死ぬかもしれない環境で戦ってきたんだろう?俺はスイの力になりたい。今、その力が俺に与えられたんだ。」
俺は素直にスイに気持ちを伝える。
スイはダンジョンマスターとして死ぬかもしれない、殺さなくてはいけないそんな環境で戦ってきたんだ。俺もなにかスイの力になりたい。素直にそう思う。
「勇輝、ありがとう。私も勇輝を守るよ。」
スイは目に涙を溜めて嬉しそうにそう答える。
「先生!今日はありがとうございました!これからなにかあった時、先生に相談してもいいですか?」
俺は星宮先生にそう言ってお礼を言った。今まで話したことなかったけど、頭もいいし親身になってくれる本当にいい先生だ。学校の女子からの人気も頷ける。
「私も相談させて欲しいです。先生の今回の洞察力と思慮深さには感嘆しました。」
スイもそう言って先生に頭を下げた。
「あぁ、いいよ。いつでも保健室にくるといい。一緒に考えることならできるからね。」
星宮先生は優しい笑みを浮かべてそう言った。
「あの、先生!フレンド登録をしておきませんか?なにか会った時、私も先生を助けにいけると思うんです!」
スイはスマホを出して星宮先生にそう言った。
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