29話目 飴と鞭
「あかりちゃん、聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
俺はあかりにそういった。
「なぁに、ボス?」
あかりは猫撫で声で俺の腕に抱きついてそう言った。
あかりはとても現金だった。100万DPと一億円をもらってからは俺をボスとして崇め、擦り寄ってくるようになった。
女ってこんなもんなのか?
「まじ態度が180度違うな。」
俺はあかりを腕から剥がしながらそう言った。
「そりゃ、こんなに貰ったらねぇ!」
あかりはルンルンだ。
「魔王って聞いたことあるか?」
「魔王?あぁ、あっちの世界で支配しているモンスターの王でしょ?なんでもお互いに睨み合っているらしいけど。」
「他に知っていることは?」
「んー、なんか半端じゃないくらい強いらしいわよ。絶対手を出しちゃいけない存在かな?」
まぁ、そういう認識だよな。
「そうだ。忠告しておくが魔王には喧嘩売るなよ。ほんと冗談じゃないくらい強いからな。」
「えっ?もしかして戦ったことあるの?」
「あぁ、そして今、中央への進出を阻む山脈を支配してる魔王ブルゴルと俺は絶賛戦争中だ。」
「はぁ!!?魔王とせ、戦争してるの!?」
あかりは目を見開いて驚いた。
「あぁ、そうだ。」
「だ、大丈夫なの?」
「ふふ、今攻めてきた魔王ブルゴル軍を撤退まで追い込んだ。俺はこれからこの撤退している軍を追撃し、そのまま魔王ブルゴルの北の山に侵攻を開始する。」
拮抗して戦場に俺が蝗王 アバドを投入したことによって戦況は一変した。
あいつ強すぎ。
ほとんど1人で戦況変えてたよ。
あれはこっちに呼べないわ。
「やっぱボス化け物だわ。ねね、なんでボスはそんな強いの?」
「秘密だ。」
本当はβテスターで、ベルフェを引き当てたからです。
「秘密多すぎるよぉ〜。」
「じゃあ、俺はこれで失礼する。ここはいつでも使っていい。なにか危険なことがあればここに逃げ込めばいいし、ここに来ればこいつらが守ってくれる。今、日本にいるダンマスでこいつらに勝てるダンマスはそう居ないだろうから安心していい。じゃあな。」
俺はそう言ってスキルでゲートを開いて転移した。
「しのぶ、セラ、これ私たち勝ち馬に乗ったかも知らないわね!」
あかりは興奮したようにそう言った。
「うん、ボスに勝てるダンマス居ないだろうね。」
しのぶも屋敷の柔らかいソファに沈みながらそう言った。
「ボスかっこいいしね。あかりちゃんいいな。ボスのお気に入りじゃん。」
セラはそう言って頬を膨らませた。
「あははっ!さっきまでセラすごく怖がってたのに。」
あかりはそう言って笑う。
「そりゃそうだよ。いつ殺されるかドキドキしてたもん。でも、思ってたよりいい人でよかった。」
セラはそう言って安心した表情で胸を撫で下ろす。
「あははっ!セラそれまじで言ってるの?これ飴と鞭だよ?」
あかりは声をワントーン落として真顔になりそう言った。
あかりの言葉で2人は理解が追いつかず場が一瞬にして凍りつく。
「「えっ?」」
2人は声を揃えてそう言った。
「鞭で私たちを無理やり服従させて、あま〜い飴を与えて私達の心を犯す。2人ともまんまとやられてるね?でも、それでいいと思うよ。飼われることも生き残る戦略の一つだよ。貴方達も守ってくれるんでしょ?」
あかりはそう言ってこの部屋に残っていたテラーピエロの方を向いた。
「えぇ!もちろんですとも!ここにいれば私が守って差し上げますよ!主に従えば繁栄が約束されますよ!とっても気持ちいぃですよね!?」
テラーピエロはそう言って狂気を垣間見せてニチャァと笑った。
「頼もしいけど、気持ちわるぅ。」
あかりはあからさまに顔を歪ませる。
あまりまともなモンスターではないようだ。
他の2人は身を寄せ合って怖がっている。
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