21話目 新たな奴隷
「誰!?」
あかりはビクンッと体を震わせた。
「さっき君たちが倒した男のパーティーメンバーだよ。君達には今、二つの選択肢がある。」
俺は姿を隠したままそう言った。
「選択肢?」
あかりは警戒したままそう尋ねた。
「そう!ここで全滅するか、それとも俺に従うか。」
「冗談じゃないわ!!」「ふざけないで!!」
しのぶとセラそう言って怒鳴る。
「…こっちは3人よ?貴方は多くとも2人。こちらの方が優勢だわ。」
あかりはそう言って虚勢を張る。
心の中で焦っていた。自分の予想が正しければ相手は格上のダンジョンマスターだ。それに村井と戦ったあとの自分達はもう抵抗する力も残ってはいない。おそらく敵もそのタイミングを見計らって来ている。
それでも諦めずにあかりは敵のモンスターと他のメンバーを周囲を見渡して探る。
「こちらの戦力を探ろうとしているのかな?うんうん、君いいね!あぁ、人数の話だっけ?俺のチームはもう2人ゲームオーバーになって俺だけだ。」
「3対1ってこと?」「よく前に出て来れたわね!」
しのぶとセラの顔が明るくなる。希望が見えたかに思えたからだ。
逆にあかりの顔は暗いままだ。
1人でも出てきた。それは1人でも確実に私たちを殺せると言うことなのだから。
「…みんな、逃げるよ。合図したらバラバラに全力で走るの。」
あかりは小さな声で2人にそう呼びかけた。
「おっと、逃げる算段をつけてる?君は状況が理解できているようだね。そう、俺1人で君たちを相手できるってことだよ。」
俺はそう言うとあらかじめ取り囲ませていたスケルトンと森蜘蛛を前進させ、取り囲んでいるモンスターたちの姿を表せさせた。
「ちぃ、逃げられないってわけ?」
あかりは舌打ちをする。
「逃がすは選択肢に入れてない。アラクネ、リッチ。」
俺はアラクネとリッチに姿を現すように命令する。
アラクネとリッチが姿を合わした。
「Bランクモンスターが2体…わかったわ。降参。」
絶対にこの状況が覆らないことがわかり、あかりは素直に降参した。
「あかりちゃん…」「戦わないの?」
しのぶとセラの2人は意外そうにあかりを見た。
2人は最後まであかりが戦うと思っていたらからだ。
「勝てるわけないわ、あきらめましょう。それにここでモンスターを全滅させられたらイベント後のダンジョン防衛と運営の影響がでかいわ。」
あかりは2人にそう言って降伏を勧めた。
「わかった。」「あかりちゃんがそう言うなら。」
2人も納得して、両手を上げた。
「うんうん、いい判断だ。じゃあ、君たちのダンジョンの場所を教えてくれるかな?」
「なんでそんなことを?」
あかりは敵意に満ちた目でそう聞き返した。
「教えないのならここで全滅するだけだし、現実世界に帰っても俺は君たちを狙うよ?ここで君たちの主力のモンスター達を失って現実世界で俺に追われて、このあと君たちは生き残れると思う?」
「くっ、怖いけど教えるしかないのね。」
あかりは苦虫を噛み締めた顔をする。
「賢明だ。さぁ、フレンド登録をしようか?」
俺はそう言って不敵に笑う。
「じゃあ、改めて俺はダンジョンマスター リトだ。よろしくね。」
ダンジョンの場所を教えてもらったので、俺は隠蔽を解いて姿を現す。
「私はあかり、この子はしのぶでこっちはセラ。」
あかりはそう言って距離をとりながら自己紹介をする。
「えっ?思ったよりカッコよくない?よろしくお願いします!」 「よろしくお願いします。」
しのぶは少しテンションが上がる。
セラは不安そうなまま挨拶をする。
「3人共よろしくね。さて、もちろん働いてもらったらダンジョンポイントで報酬を出すし、今回みたいなイベントとかで俺が戦力増強が必要な時は経費としてダンジョンポイントを君たち提供する。現実世界でのお金も俺が支給しよう。とりあえず、帰ったら一億ずつ渡すよ。」
俺はだれもが羨むような好条件を提示する。
「すごい太っ腹ね。条件が良すぎるわ。」
もちろんあかりは怪しんだ。
「一億円!?」「本当に貰えるの!?」
2人は好条件に一気に機嫌が良くなる。
「そして、もちろん裏がある。君たちの生殺与奪の権は俺が握る。」
俺はそう言って不敵に笑う。
「ふーん、どうやって?爆弾でもしかける?」
あかりちゃんはそう言って俺を睨め付ける。
「あははっ、爆弾程度でダンジョンマスターを殺せると思わないよ。」
俺も怠惰のスキルがなくても爆弾じゃ死にはしない。
「えっ?普通に死ぬけど?」「爆弾で死なないってなに?」
しのぶとセラはぽかんとした顔でそう言う。
「これから俺は君達のダンジョンを攻略しに行く。」
俺は3人にそう言ってニヤリと笑う。
「はぁ!?ダンジョンを攻略させるわけないでしょ!?」
あかりちゃんはそう言って俺を指差した。
「もちろん抵抗しても構わないよ。これから俺は3人のダンジョンを同時に攻撃して攻略する。もうすでに遠征隊は送った。」
「やれるもんならやってみなさいよ!ダンジョンはそう簡単に落ちないわ!いくらBランクが数体いるからって調子に乗りすぎなんじゃない?」
あかりちゃんはそう言って自信ありげに言った。
おそらくこの子はダンジョンも力を入れているのだろう。
だけど、Bランクモンスターを一体しか持っていないダンジョンマスターのダンジョンなんて俺の敵ではない。
「えっ!?本当に攻めてきた!?なにこの量!?うそ!?やめて!!降参する!!降参するから!!」
セラが大声でそう言って俺に近づいて膝を突き俺にそう言って泣いてしがみついてくる。
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