18話目 会敵
メリークリスマスですっ!!
「ふ、ふざけるな!!なんでそんなモンスターを持っているんだ!?反則だ!おい、どうなってるんだ運営!!」
壁際に追い詰められたダンジョンマスターがそう言って喚き散らす。
「反則じゃねーんだな、これが。さぁ、死にやがれ!!」
亮はそう言ってスケルトンや森蜘蛛たちに追い詰められたダンジョンマスターに向かわせる。
「やめ、やめろー!!」
追い詰められたダンジョンマスターは抵抗を許されず囲まれて殺されて光となって行った。
「よーし、これで12人目だ!ボスに貸してもらったこのモンスター達つえぇ!」
亮は順調にダンジョンマスターを狩っていく。次の獲物を探すために歩みを進めた。
「ボス褒めてくれるかな?これで15人目よ!」
杏は胸に手を合わせて顔を赤めてそう言った。圧倒的な強さを与えられた万能感と優越感に杏は酔しれていたのだった。
杏も与えられたモンスター達で順調にダンジョンマスター達を狩っていた。
バタンバタン!
急にスケルトン達がなにものかに襲撃を受けて倒れる。
「な、なに!?」
杏は周囲を警戒する。
「これたぶんモンスターによる召喚ね?なるほどね、こういうやり方もあるのね。大元のモンスターはどこにいるのかしら?」
そう言って出てきたのはスイだった。
「あっ、貴方は!?」
杏は突如現れた敵に身構える。そして、気づく。この間ボスが取引していた女だと。
「あら、貴方はリトさんの部下ですか?」
スイはわざとらしく今気づいたようにそう言った。
もちろん、スイは相手が杏だと気づいていた。
「えっ!?どうしよう、これ戦っていいのかな?」
杏はアプリのチャットでリトに戦っていいのかメッセージを送った。
すぐに返信が返ってきて、戦って良いと言うことと、情報を逐一送れということだった。
「聞いて、貴方と戦ってもいいみたい。」
杏はそういってニヤリと笑った。
「そうですか、では、戦いましょう。そのモンスター達はリトさんから与えられたものですね?」
スイは冷静にそう言って敵の情報を引き出す。
「そうよ!ボスが私に貸してくれたのよ!さぁ、みんなあの女を殺して!」
杏はそう答えてモンスター達を突撃させる。
「死霊系の高位モンスターと蜘蛛系の高位モンスター。それとリトさんはあともう一体いるはずですね。やはりリトさんは強敵ですね。」
スイは冷静に杏から得られた情報から強敵であるリトの手持ちを予測する。
「なにを考えてもこの圧倒的な数を前になにもできないでしょ!!」
杏は自分の勝利を確信している。今までこの数の暴力で圧倒してきたからだ。
「アイアンゴーレム、薙ぎ払いなさい。」
5メートルほどある巨大な鉄のゴーレムが森の奥からドシンドシンと歩いてきた。
「はぁ!?アイアンゴーレム!?明らかに強そうなんだけど…」
アイアンゴーレムがスケルトンや森蜘蛛達を易々と蹴散らして杏の方に向かってくる。
「待って待って、やばい!やばいって!」
杏は次々と蹴散らかされていく味方のモンスターをみて焦りを露わにする。
「リトさんは貴方に雑魚は持たせてもBランクは持たせなかったんですね?申し訳ありませんが、このイベントは勝たせてもらいますよ。7大罪の情報、これはこのゲームを攻略する上でおそらく重要な情報です。」
「あっ、そっち?10連ガチャじゃないの?」
杏はそう言ってポカンとした顔を浮かべる。
「はぁ?じゅ、10連ガチャですか?どう考えてもそれはおまけでしょう?」
ほとんど当たりもしないガチャよりも情報の方が大事に決まっている。
「や、やばい。私ボスに呆れられてたかも…」
「アイアンゴーレム、彼女を捕えなさい。」
アイアンゴーレムはすでに杏がリトから与えられたモンスター達を倒し尽くして、最後に杏のモンスター達をボコボコにしているところであった。
「いやー!!ボス助けて!!」
杏は必死に逃げるが、アイアンゴーレムの手が迫る。
「はぁ、全く。少しは役に立ったらどうなんだ?」
俺はそう言って杏を抱き抱えてスイから距離を取る。
「ボス!!」
杏は喜びのあまり俺に抱きついてくる。
俺は抱き抱えていた杏を投げ捨ててた。
調子に乗るな。
俺は隠蔽スキルを使っているから向こうから俺の姿を認識はできないが、抱き抱えている杏は適応されない。こいつを抱き抱えていたら場所が丸わかりだ。
「うげっ!」
杏は尻餅をついて情けない声を上げる。
「やはり来ましたか、リトさん。」
スイは警戒したように構える。
「ボス気をつけて!あいつ多分Bランクだよ!」
杏はそう言ってアイアンゴーレムを指差す。
「はぁ、もう少し考えてくれよ。あいつだけじゃないよ。これはチーム戦なんだ。もう俺たちは囲まれているよ。」
「さすがはリトさん。ご名答です。」
スイはそういうと指を鳴らして合図を出す。
すると、リト達を取り囲むように男女のダンジョンマスターが現れる。
「あいつらも結構強いだろうな。わかったか?これは俺を誘い出すための罠だ。餌はお前。たぶんずっと付けられていたんだろうよ。」
まぁ、こんなにモンスターを連れて派手にダンジョンマスターを倒していてはしょうがない気もするが。
「ボス!お願い、許して!!」
杏は土下座して命乞いを始めた。
「さぁ、どうしますか?流石のリトさんでもこの数相手には分が悪いのでは??」
森の中からゾロゾロとモンスターが現れた。おそらく残りの枠のモンスターと他の2人のモンスターだろう。
Bランクモンスターのアイアンゴーレム、そしてあの水の精霊みたいなのは元々持っていたモンスターか?あいつはCランクモンスターぽいな?ガチャで当てたか?運がいい。
「俺と取引した100万DP持ってるもんな。そりゃ揃えてくるよな。」
「えぇ、そしてなぜ貴方がこんなにもDPを持っているのか教えてもらえますか?100万DPなんてどうやったら集められるんです?DPを集める秘匿の手法があるはずです。」
「そんな手法があったとして教えると思うか?」
俺はニヤリと笑ってそう答える。
ちなみに、そんな手法はない。しいていえば、人間牧場だろうか?しかし、あれは俺の大量の兵力と侵略した周辺の領土があってこそできることであって普通は難しいと思う。
実はあれもまあまあ収入が美味しいんだ。
やっぱりノーライフキングさん優秀。
「そうですよね。では、退場してください。」
「いやだね、スキル 空間操作。」
俺はスキルを使って転移して逃げ出した。
「えっ!?転移!?うぅー、そんなの反則ですよっ!!」
スイは地団駄を踏んで悔しがった。
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