表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/283

(079) 巨大な陰謀に巻き込まれてるっぽい

◇◇◇ コンクール会場 ◇◇◇


篠崎さんと初対面で、岩井さんはオレと

付き合ってると宣言した。

この人の思考が理解できん。

ふざけてるのか本気なのか、さっぱりだ。


「そうなんだ」


もしかして篠崎さん信じました?

どう見ても釣り合ってないですよ。

全力で否定したいところが、

岩井さんに恥じかかせることになる。

どう返したらギャグに出来るんだ。


「篠崎です。

 制服が一緒ってことは同じ学校?」

「3Cの岩井です」


岳中(たけなか)くんと同じクラス。」

「そうそう」


やばい、自己紹介が始まったよ。

岩井さんが彼女として確定してしまう。


ロビーがざわつく。

ついにスタッフが現れた。

ポスターのような巻いた紙を持っている。

あれに出演者と合否が

記載されてると思われる。

結果が分かるぞ。

頼む予選は突破してくれ!


◇◇◇ 車内 ◇◇◇


帰りの電車の中。


「残念だったね」

「篠崎さん絶対に落ち込んでるよな」


そう、篠崎さんのコンクール結果は

予選敗退である。


「顔には出さなかったけど相当来てるよ。

 きっと。

 変な気、起こさないといいけど」

「怖いこと言うなよ」


「嘘。ごめんなさい。

 知り合いで、私より不幸な人が

 いて欲しいという願望です」


確かに!

篠崎さんだけを心配してる場合ではない。

岩井さんはもっと大変なんだ。

ネットニュース見てないけど

事態が悪化してる可能性だってある。

今は岩井さんに集中しよう。


帰りの電車賃を使って、オレの所持金は

200円くらいしか残ってない。

明日からどうしよう。


とりあえず、この後どうするかだ。

もう、どこかに行くことなど不可能。


時刻は17時。

ちょっと早いが解散だな。


「この後どうする?」


正直に(かね)がないと言おう。


「家に帰りたくない」


来たぁ~。

オレのターニングポイント来たぁ。


それって朝までオレと一緒に居たい

ということですよね?

エロい事OKって意味でいいですか?

ドラマで見るシチュエーションじゃん。


くっそ!金がない。

人生最大のチャンスなのに。

どうにかして作り出すんだ。

部屋に戻っても金はない。

カイに借りるか?無理だ。

やつの方が借りたいくらいだろう。


()んでる。なんてこった。

どこまで運が悪いんだ。オレは。


オレの部屋に連れ込むか?

うまく忍び込めたとしても

トイレとかどうする?


とりあえず、時間稼ぎできる場所を探すか。

1つある。


「ごめん。もうオレには金がない。

 乃々(ののか)の病室でもいい?

 あそこなら朝まで居ても問題ない」


監視カメラがあるからエッチな事は

できないけどな。

オレがトホホだぜ。


「家の前に不審な人が沢山いるの。

 いっしょに居てくれるならどこでもいいよ。

 付いて行きます」


名前と自宅住所がネットでさらされてる。

もしかしたら記者もいるかも知れない。

大変だ。


こめん。

オレはエロいことしか考えてなかったわ。


この調子だと1週間は家に帰りたくない

って言いそう。

明日も明後日もある。

岩井さんを助けたい。

金を作る方法を考えないと。


◇◇◇ 病院 ◇◇◇


「乃々佳、戻ってきたぞ」


オレらは乃々(ののか)の病室に到着。

朝に来たから本日2度目の面会である。


「岩井さんも一緒だよ」

「気持ちよく寝てるね。

 ゆすったら起きそうだけど」


「だろ?オレもそう思った。

 看護婦さんがマッサージしても

 起きないんだ」

「そう」


「朝になったらさ。

 一旦家に帰りません?

 服を着替えたい。

 流石に制服で行動したくないなぁ」

「そうね。

 シャワーも浴びたいし」


「その後だけどさ、店に聞いてみないとだけど。

 インターネットカフェで

 一緒にバイトしないか?

 寝泊りできそうだし。

 そしたら夏休み中は一緒にいれる」

「ハルキは優しいね」


時刻は20時。


♪ピコ


堀北さんからLineだ。


Line>(かえで)が夕方コンビニに行って来ると

   言ったっきり帰って来ないんだって。


「楓ってだれ?」

「Aクラスの子。

 この子もやば状況でして、

 最悪なことを考えてるかも」


「自殺?」

「考えたくないが可能性は高い」


Line<オレとカイで周辺を探してみる。

Line>ありがとう。


オレは、カイに金沢さんの事を説明し、

一緒に探すようお願いしたら、

快く引きうけてくれたのだ。


「金沢さんを探しに行って来る。

 ここで待っててくれないかな?」

「私も一緒に探しに行きます」


どうしよう。

制服姿で夜道を歩かせたくない。

でも、言うことを聞かないだろうな。


「分かった一緒に探そう」


♪ガラガラ


病室の扉が開く。

入り口に注目するとスーツ姿の

男性が入って来たのである。

歳は30代ってところだろうか。

あなた、だれ?


続けて2名の黒服も中へと入る。

オレは3人と見合わせる形に。

中央の人物がリーダーか。


オレは身の危険を感じ、

岩井さんを隠すようにして

彼らの前に立つ。


「警戒しないでください。

 我々は怪しい者ではありません」


そう言う人ほど怪しんだよ。

わざわざ黒服を病室へ連れて来るか?

ヤクザの息子がこの病棟にいるのか。


「病室を間違えてませんか?」


「キミは病人の友達かな?

 我々は彼女を別の病院へ

 移すために来ました」

「それはどこの病院ですか?」


「ごめんね。教えられないんだ。

 でもね、これだけは約束する。

 彼女の病気を治すために

 連れ出すので安心して」


他の病院へ移すなら看護婦や医者の仕事だろう。

どうして黒服なんだ?

嘘がバレバレだ。


もしかして岩井さんの推理通り、

本当にヤクザの闘争に巻き込まれてるのか?

どうやら、オレのことは知らないらしい。


♪ガラガラ


移動式のベッドを持って、さらに

2名の黒服が病室に入ってきた。


「では、取り掛かってくれ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ