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(178) スタジオライブに参加しました②

◇◇◇ 白川宅マンション ◇◇◇

時刻は7時。

カーテンの隙間からこぼれる日差しに

誘われて、オレは目を覚ます。


リビングのジュータンで、オレは寝ていた。


♪シャァー


カーテンを開くと太陽光が全身に突き刺さる。

今日も天気がいい。


ここは白川さんのマンション。

オレとノノンは、ミニライブの後、

そのまま白川宅へ転がり込み

朝まで居てしまったのである。

女子2人は仲良くベッドで寝て

オレはリビングで寝たのである。


皆が眠りに付いたはつい先ほど。

女子達は爆睡中のことだろう。


白川さん自宅だからだろうか

眠りが浅く直ぐに目覚めてしまった。

今日は何しようか。

記憶喪失の件があるから行動範囲に制限がある。


そう言えば、アイミーと連絡を取らないと。

昨日のミニライブが頭を過り、

たまには会話しないとと思い立つ。


Line>>昨日の生ライブ見ました。

   アイミーがアイドルだと再認識したよ。

   しびれました。

   解散するのがもったいないです。

   武道館ライブ楽しみにしてます。


DMしたが、当たり障りない文章だなぁ。

オレ的にセンスがない。

いざ、送ろうとすると書くことが

思い付かなかったのだ。


♪ピコ


早!もう返事が来たわ。


Line>>お前、本当に寮出たんだな。


アイミーではなく、カイからだった。

やはり、オレの話を信じてなかったか。


Line>>そうだよ。

Line>>そうだよじゃねぇよ。

   どこに引っ越したんだ?


Line>>学校の近くだよ。

Line>>住所教えろ。


説明したら今どこに居る?となる。

面倒だ。


Line>>秘密。また今度。

Line>>そうかよ。

   たまには寮に遊び来いよ。


突然どうした。メンヘラか。


Line>>残念。

   もう寮生じゃないから入れない。

   続きは部活で。


これでいいか。


「ハルキ!起きてたの?」


白川さんがいつの間にか部屋から出てた。

トイレで起きたのかな?


「いつもこの時間に起きてるから

 目が覚めちゃった」


あぐらするオレのところに来て、

オレの太ももを膝枕にして横向きに倒れる。

猫のようでカワイイ。


「昨日はありがとう。

 楽しかったです」


またその話か。

何度も言わなくていいのに。

本当にうれしかったんだな。


「岩井さんの責任を感じてる。

 せめてもの償です」

「そいう理由なら次回はして欲しくないかも」


オレのアンサーが間違ってたか。


「エミリンのファンだもんな。

 白川さんが喜ぶ姿を見たかった

 というのが大きいけど」

「それなら彼氏として200点です」


それは嬉しい。合格点をもらえた。

嫁の笑顔が見れるなら

これからも頑張ります。


「エルピースの生ライブ初めて見たよ。

 感動した」

「うん」


「白川さんがファンになったのが

 分かったような気がする。

 オレも昨日は楽しかった。

 

 昨日のライブで刺激受けたてない?

 また芸能人、やりたいとかない?

 どう?

 もしやりたいなら言ってよ。

 大抵のことなら実現できるから」


・・・


ん?返答がない。

見ると白川さんは丸くなって寝てる。

本当に猫のようだ。オレの嫁は可愛すぎる。

彼女をお姫様だっこで持ち上げ、

寝室まで運ぶ。


ノノンが大の字で寝てた。

こいつの寝相(ねぞう)が悪いから

白川さんが起きたんじゃねぇの。


彼女をノノンの横に寝かせて

リビングへと戻る。

Lineを確認するもアイミーからの返事はない。

仕事中か、寝てるか、だろう。

まぁ、会話がしたい訳ではないので、

DMした時点で目的は達成している。


白川さんとノノンが起きるのは昼過ぎだろう。

起きたら引っ越しの準備だ。

オレがいると邪魔になる。


そう考え、1人で外出することを決意する。

行先は悩んだ挙句、散歩も兼ねて堀北さんの

ジムにした。

夏休み中、ほとんど顔を見せてなかったから。

たまには行かないと。


その旨をメモ書きしてリビングのテーブルに残す。

そして、オレはマンションを出たのであった。


◇◇◇ ジム ◇◇◇

時刻は9時。


ジムに到着したが店内は暗く、

鍵が掛かってる。

やべぇ、早く来過ぎたか?

ここのジムって何時からオープンだっけか?


「堀北のお友達だね?」


堀北さんのトレーナ兼オーナーの登場である。

病院で会ったきりだ。

オレを覚えててくれてたのか。

両手に松葉杖を抱えて移動してる。

そう言えば、太ももの骨折だったか。

そりゃ直ぐは治らんな。


「手伝いますよ」

「助かる」


カギを受け取り、扉を開ける。

そして、店内へ入り照明をつける。

ここでバイトしてたのが懐かしい。


「バイトさんが来るまでやりますから

 オーナーは休んでてください」

「すまない」

「オーナーが入院中、

 ここでバイトしてたんですよ。

 任せてください」


「バイト代は出すから」

「いらないです。

 今日は堀北さんのトレーニングを

 見学に来ただけですから」


ということで、バイトくん達が来るまでの間、

ジムの手伝いをすることとなった。


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