表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
172/249

(172) 愛の巣を探しに行きます

◇◇◇ 白川さん宅 ◇◇◇

時刻は朝5時。


<<博士、朝だよ>>


・・・


<<朝ですよぉ~>>

「ん~ん」


<<起きて!起きてくださぁ~い>>


耳元がくすぐったい。


「白川さん、もうちょっと寝かせて」

<<やだぁ、女子の部屋に泊まってる訳?>>


うわぁ~。オレは飛び起きる。

部屋が薄暗い。時計は5時を示してる。

隣を見ると白川さんは熟睡中。

なんてカワイイ寝顔だこと。


<<どうして裸なの?>>


最悪!ノノンの存在、忘れてたわ。

恐る恐る反対側へ振り向くと

ノノンが手の平で顔を覆っていた。

だが、人差し指と薬指の間が大きく

開いてて、目は隠れていない。


「何してるの?」

<<いいから早く着替えてください>>


オレは足元にあるパンツとTシャツを

手に取り、着替えることに。


<<ちょっと!落ち着いたら連絡して

 って言いましたよね?>>


やべぇ、忘れてたわ。


「今日連絡するつもりだったんだ」

<<嘘だね。

 白川さんと仲直りできたのね?>>

「あぁ」


そうだ。あれを伝えておかないと。


「言ってなかったけど学校の寮、出たから」

<<いつから?>>


「昨日。今日引っ越し先のマンション探しに行く」

<<博士だけズルい!ノノンも寮出たい>>


「何で?学校近くていいじゃん」

<<門限があるからやだ!

 規則も多すぎる。ノノンも寮出る>>


えぇ、一緒に住もうとか言い出すなよ。


<<3人で一緒に住もうよ、ね。いいでしょ?>>


やだ!ノノンは新婚の邪魔する気かぁ!


「学校近いし、ごはん作らなくていいし

 友達も沢山いるんだろう?」

<<寮の友達って、みんな部活が

 忙しくて遊びに行けないし、

 ユーリちゃん居るなら毎日楽しそう>>


オレもいろいろと忙しい。

白川さんの話し相手が居てくれると助かるかも。

いやいや、騙されなぞ。


この後も寮に留まるよう説得を試みたが

最終的にはオレが折れた。

だって。


<<じゃあ、ユーリちゃんの事、

 研究室のみんなに報告します。

 博士がガイヤで女作って…>>

「分かりました。

 3人で同じマンションに住もう」


<<やったぁ。何時にどこ行けばいい?

 ノノンも部屋選びしたい>>

「ちょっと待った!」


付いて来るのかよ。

あのぉ、デートなんですけど。

空気読めよ。日本人だろ。

いや違うか。


「あぁ~あ、朝からどうしたの?」


白川さんが目を覚ましたじゃん!

声がデカかったか?

タオルケットを胸元を押さえ

起き上がるも下着を身に付けてない

のはシルエットから感じ取れる。


<<きゃぁ~。裸、裸。

 あなたたち不純異性交遊です>>

「落ち着け!」


「誰か居るの?ニーナちゃん?」


察しがいい。

独り言をいう頭のおかしい奴だど

思われなくてよかった。


<<そうだよ。ノノンだよ>>


白川さんに聞こえる訳なかろう。

首を縦に振って白川さんに正解だと伝える。


「ごめん。幽霊が来てる」

<<ノノンは天使です>>


ノノンへ振り向き直す。


「わかったから戻ってくれ。

 待ち合わせ場所をLineする」

<<待ってるから。絶対、DMしてよね>>


ノノンが消滅した。

朝っぱらから頼むよ。


オレは白川さんにノノンも寮を出て

同じマンションに住みたがってることを伝えた。


本当は2人だけの愛の住み家にしたい

ところだが、ノノンも居た方がいいことを後押しする。


理由は、ノノンも同じホムンクルスの身体であり、

告別式の時に倒れた事実を報告。

また、いつ発生するのか分からない。

なので、なにかあった時のことを考慮すると

3人に固まって住んでた方がいいという説明をした。

相変わらず、オレの適当節が炸裂してる。


白川さんは快く快諾してくれた。

というかノノンと一緒に住むのに大喜びのご様子。


あれれ?

2人だけの生活を楽しみだったのはオレだけ?

白川さんがいいならそれでいいか。


その後は、白川さんは2度寝に入り

オレは目が冴えたので

久しぶりのランニングをすることに。


走ってる最中、

ノノンとの同居が頭から離れない。

突然降って湧いたノノンの参加。

3人で住むのがどうも引っかかる。


ノノンと住所が同じだと学校側で問題にならないか。

部屋を2つ借りてノノンと別々にすべきか。

と、いろいろ悩むことが発生。

結果どうなるかは、部屋探しの流れに

まかせるとしよう。


ランニング後は、白川さんが目覚めるまで

拝見する物件の優先順決めてたのである。

ちなみに、物件の資料はランニング前に

PMCへ依頼しピックアップしてもらった。


・・・


時刻は午前9時ちょい過ぎ。

支度が整い、オレと白川さんはマンションを出る。

行先は最初の物件だ。

ノノンとは現地で待ち合わせてる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ