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(127) ディズニーデートします①

◇◇◇ ホテル ◇◇◇

時刻は23時。


オレはハルの身体へと戻り、いつものホテルに居る。

部屋は、最上階のスイートルーム。

広すぎて1人で宿泊するには寂しいところ。


なぜ、オレがここに居るかというと

ノノンの来るのを待ってる。


乃々佳は今日から1週間、

実家に帰省すると学校側に伝えてある。

なのでその間はホテル住まいしてもらう予定だ。


その本人はというと、現在ニーナとして

岩井さんと2人で食事中。

番組出演後のお疲れ会ってやつだ。


高級料亭という場をオレが用意した。

さぞ落ち着けず、2人して緊張してることだろう。

それが逆に会話のネタにつながれば幸いだ。


♪ピコ


ノノンからのLine。珍しい。

やっと使い方を覚えたか。


Line>今日、岩井さんの家にお泊り

   していい?


いいじゃん、いいじゃん。

メチャクチャ2人の距離が縮まってる。


Line>明日のディズニーランド。

   中止にするか?

Line>行くに決まってるでしょ。

   岩井さん、明日は仕事で朝6時に

   家を出るんだって。

   だから一緒に出て行くことにしたの。

   ノノンはランドに直行するよ。

   現地で待ち合わせしましょ。


Line>OK。

   9時にパーク入り口で待ってる。

Line>なんか恋人同士みたいだね。

Line>酒でも飲んでるのか?

   早く寝ろ


恋人同士みたいだねか。

オレよりも岩井さんとランド行った方が

楽しんじゃないのか。

まったくもう、浮かれ過ぎだ。


◇◇◇ ディズニーランド ◇◇◇

時刻は朝8時。


オレは、ディズニーランドの入り口で

ノノンが来るのを待っている。

どうやらオレの方が先に到着したようだ。

開演前だというのに入園に並ぶ長打の列。

せっかく早く来たのだ。

オレも列に並び、Lineでノノンに居場所を伝える。


ここへ来るのは久しぶり。

と言っても今回で2度目。

前回は夕方に来てほとんど何もしてない。

雰囲気を味わっただけだ。

なのでオレも初ディズニーみたいなものだ。


ここへ来るとどうしても『ウララ』の事が頭を過る。

彼女と一緒に来たかった。

未だに後悔している。忘れられない記憶だ。

思い返せばあれば恋だった。

たった2、3日だけの出会いだったけど、

オレは彼女を愛していた。

時間が経って気付くこともあるんだな。


「博士、見っけ」


はい?

乃々佳で来るかと思いきや、ニーナでの登場。

別にいいけどよ。


「お前、目立ってるぞ」

「だって入れ替わるの面倒だったんだもん。

 発着室寄ってたら午後だよ」


案の定、周囲はニーナをチラ見してる。

しかもハルとニーナでは釣り合が取れてない。

また目線に怯えることになる。トホホ


「凄い人、まだ入れないんだね」

「あと10分くらいかな。

 マップでも見て、どこ行きたいか決めておきなさい」


「最初はスプラッシュマウンテンに乗ろうよ」

「スプ、なんだそれ?」


「ノノンも知らない。

 堀北さんが詳しくて、いろいろ教えてもらったの。

 毎年、家族でランド行くんだって」


おぉ、堀北さんとの交流続いてるね。

素晴らしい。いいぞノノン。


ん?ちょっと待て!


「堀北さんにハルとディズニーデート

 するとか言ったのか?」

「誰と行くとは言ってないけど。

 ハルと行くって思ってるんじゃない」


だよな。

寮の友達と行くとは思わんよな。

乃々佳と付き合ってると思われる。


「写真見せてって言われるんじゃないのか?」

「その時は撮るの忘れてたって言う」

「逆に疑いそう」


「岩井さん宅に泊まって来たのだろう。

 楽しかったか?」


聞くまでもないな。


「楽しかったよ。

 岩井さんとまたお仕事したい」


良い傾向だ。

何でも相談にのれるまでの深い仲になってくれ。


「任せろ。それよりも

 部屋はどんな感じだった?」

「エッチ!」


そんな目で見るな!

イヤらしい気持ちで聞いてません。


「1人暮らしがちゃんとできてるか

 心配なだけだ」

「きれい好きなのかな。

 整理整頓されてて部屋がきれいだった。

 ご飯は自分で作ってるんだって。

 今度、手料理たべさせてもらうの」


実家と変わらんのだろう。

岩井さんは父と2人暮らしだった。

実家の時は毎日自炊してたに違いない。

コスプレの衣装も自分で作ってたし

見た目と違って家庭的な人だよな。


列が動き出した。

開園したようだ。

余計な事を考えず、ランドを楽しむとしよう。


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