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(126) ノノン、番組出演します②

◇◇◇ スタジオ外 ◇◇◇

岩井さんとノノンは、現在ネット番組の

生放送に出演中。

配信時間は2時間。

1時間くらい見届けたところで

オレはスタジオを抜け出す。


2人は番組を楽しんでいる。

見ていてそれが伝わる。

もう安心だ。


あれだけ嫌がって緊張してたノノンが

開始10分ほどで出演者の1人である

ことを忘れ、観客として楽しんでいてる。

いい流れだ。

岩井さんが隣に居るのもでかい。


ノノンはリアクション要員。

本人は自覚がないようだけど。

番組の意向に沿った役割を果たしてる。

素晴らしい。


最後まで見たかったが、PMCから

ひき逃げ事件に関する報告メールが届いたので

人気の少ないところへと移動したという訳。


オレが異世界に転生してから3日が経過しいる。

メールは「進展なし」という簡素な内容。

詳しい状況を聞くため諜報員へ電話を入れる。


「会長、お疲れ様です」

「メールを見た」


「彼らを監視し続けておりますが、

 黒幕との接触がありません」


オレを車で引き殺した連中は、

新宿の歌舞伎町を拠点とした連中。

そこまでは把握できている。

だが彼らの事務所は特に肩書がなく

どのような集団なのかは不明。


その後の追跡調査において、

ホストクラブ、ガールズバー、風俗店など、

7店舗からお金を徴収に回っている役割

だというところまでは分かった。

だが、徴収した現金は銀行に振り込まれており

指示もメールか電話のようで、他との接触がなく

バックに誰がいるのか分からないままだ。


「状況を把握した。

 継続して監視を続けてくれ」

「新しい情報が入り次第、ご連絡いたします」

「頼む」


なかなか尻尾(しっぽ)を見せない。

どんな連中なのだろうか。

ヤクザか、業界を支配してる誰かか。

なぜ、オレを拉致しようとした?

分からん。


オレを襲った連中を捕らえたころで

新しい奴らが当てがられるだけだ。

警戒され、ますます(あるじ)が捕まえにくくなる。

どうやって誘い出すかだ。

アイミーの写真の恨みは忘れないからな。


♪ピコ


篠崎さんからのグループLineだ。


Line>4曲のアレンジができました。

   前回の曲も含んでて、

   一部アレンジを変えてみました。


曲がアップされた。

やる気マンマンでいいねぇ。

さっそくBluetoothを装着し曲を聴くことに。


新曲も同じ曲調であった。

テクノ系ダンスミュージック。

カッコえぇ。飛び跳ねたくなる。


Line>4曲とも聞きました。

   凄くカッコいいです。

   アイミーの声が入ったものを早く聞きたい。


Line>任せて。

   私も今聞いてる。

   広いステージで鳴らしたら

   盛り上がりそうね。


おっと、アイミーも参戦して来た。

前回も思ったが、オレの軽はずみな

発言でダンスミュージックになったけど、

本当にいいのだろうか。

誰も反対しないならいいけど。


Line>歌声は明日入れすます。

Line>楽しみにしてます。


これで良しと。

どんな感じの曲になるのか楽しみだ。


「博士!なに聞いてるんです?」

「博士?」


突然、オレの目の前にノノンと岩井さんが現れた。

バカ、博士っていうな!


どうやら番組が終了したようだ。

オレは、携帯をOFFにしてポケットにしまう。


「博士!私のことでしょうか?」


ノノン、パス出したぞ。


・・・


無視すんな。


「番組はどうでしたか?」

「反省してます」


岩井さん、全然問題ありませんでしたよ。


「なぜ?」

「もっと(つめ)あと残せたたと思う」


ストイックだな、岩井さんは。


「ニーナちゃんはどうだった?」

「凄く楽しかった。

 岩井さんが隣に居ると凄く安心する。

 一緒だったらまた番組に出たいな」


言いましたね?


「私もだよ」


よかった。

岩井さんの友達作戦成功かな。


「2人で夕飯でも食べて来たら?

 お店は私が予約しておく。

 今日のお礼に夕食代出しますよ」


「行きたい!美味しいの食べたい」

「いいんですか?」


「若者は遠慮してはいけないよ」

「じゃぁ、高級店で」


ノノンは遠慮しろ!


「ねぇ、行こうよ。

 岩井さんのこともっと知りたい」

「分かりました。

 田中さん、宜しくお願いします」


2人で親睦を深めたらいい。

岩井さんに必要なのはハルキではない。

何でも話し合える同性だ。

ノノンはきっと良い友達になれるだろう。

頼むぞ、ノノン。

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