(001) 今朝、女子に起こしてもらいました①
東京晴海にあるマンションで、不気味な
一室があるのをご存じだろうか。
なんとリビングに7つの棺が並べ
られてあるのだ。
棺の上部は透明な素材が使われており、
中に人が入ってるのが伺える。
棺の側面には操作パネルがあり、
ただの箱ではないらしい。
そして、部屋の周囲には計器類が
敷き詰められており、棺を見守るようにして
LEDが点滅しているのであった。
人の気配がなく、生活感もないその一室は
人知れず存在しているのである。
ここは何かの実験施設なのだろうか。
計器類の一ヵ所にモニタがあり、
操作してる者がいないにも関わらず
文字列が下から上へと絶えず流れ続けてる。
その文字列の中に、時おり
『【警告】復旧不可能により再起動推奨』
という文字が映し出されているのであった。
~~~ 2.5次元ヒロインがくれたもの ~~~
時刻は朝7時半。
都内私立高校の学生寮でのこと。
むんむんする部屋の中、ベッドで横たわる
1人の男子学生の姿があった。
彼は短パン・Tシャツで寝ていたところ、
事件が起こる。
「ハルぅ!起きて...朝ですよ」
・・・
「ハルってば、朝だぞぉ」
「ん~ん」
・・・
「ねぇねぇ起きてよ」
「あと5分」
「お寝坊さんなんだから、もう。
起きないならチューするぞっ」
うるさいなぁ、もう。
今朝はなにかと外が騒がしい。
うるさ過ぎて目覚めたではないか。
うっ、眩しい。
カーテン越しからの日差しが強く
目が開けられない。
今日も快晴のようだ。
ぼんやりした思考のまま身体を起こし、
右後ろにある置き時計に焦点を合わせる。
なんだよ20分早ぇじゃねぇかぁ。
アラームが鳴る前に目覚めてしまった。
2度寝しようと倒れようとした時である。
「おはよ。ハル!」
はい!?
待て待て待て。
左サイドから可愛らしい女性のささやき声。
幻聴ではない。だがありえない。
だってここは男子寮の1人部屋だから。
左サイドへとゆっくり振り向き声の主を確認。
「わぁ--」
幽霊が寄り添って寝ていた。
♪ドン
「痛ってぇ」
驚きのあまり霊から離れようと勢いよく
海老反るも壁に後頭部をぶつけることに。
再度確認するも、やはり幽霊で間違いない。
だって全身が半透明で裏側が透けて見える。
恐怖映画で見かけるやつだ。
「あっち行け!」
思わず突き放そうと蹴り込むも
幽霊の腹部を左足が貫通する。
足の裏に触れてる感触はない。
目では存在を確認出来ているのにだ。
幽霊であると確信せざる終えない。
「あ~蹴った!ハルくん蹴った。酷い」
少女も起き上がりベッドで2人見つめ合う形に。
霊って、朝っぱらから出るんだっけ?
普通、深夜じゃね。
オレは冷静になり直視する。
外見は小柄な女の子。小学生だろうか。
顔も声もカワイイ。
美少女の分類に属してるといえる。
しかも露出多めのパンクっぽい衣装。
先ほどの蹴りにご立腹なのか
ぽっぺを膨らまらせプンプンのご様子。
怒ってる顔もカワイイ。
何だこいつ、もう恐怖などこにもない。
この子を見て怖がる奴が居たら教えてくれ。
「ちょっと、やだぁ。ガン見しないで!」
恥じらう仕草もたまらねぇ。
続きを読んでくれると筆者のモチベーションが上がります。