表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

3話、模擬戦と2人のパーティーメンバー

朝になり、ゆっくりと目を開ける。隣を見ると可愛い寝顔のステラが寝息を立てている。


「スゥー。スゥー。スゥー。」


「ステラさん、そろそろ起きましょうか?」


ステラは目を開けたが、ボーっとしている。


「ステラさん、おはようございます。」


「おはようございましゅ。」


僕は、起きて背伸びをしているとステラが慌てて身体を起こした。


「ライ、おはよう!いつ、起きたの?」


「おはようございます。少し前に起きました。」


しまった!という顔をしながら恐る恐る聴いてきた。


「私の寝顔、見てないわよね?」


「えっ、もちろん見ましたよ。可愛かったですよ。」


「何で見るのよ?」


ステラは恥ずかしそうにしている。でも、機嫌は悪くないようだ。


「あっ!キスでもすれば良かったですか?」


「キスは嬉しいけど、そうじゃないでしょ。何で見たか聴いてるのよ。」


「目を覚ましたら、目の前にステラさんの顔があったからですけど。」


ステラはとても残念そうだ。


「私がライの寝顔、見たかったのに!」


「それよりも、今日は2人のパーティーメンバーが来る日ですよね。準備は大丈夫ですか?」


「まあ、なんとかなるわよ。朝食の準備しないとね。」


ステラは背伸びをして1階に向かった。僕はベッドを綺麗にしていく。そして、食卓に向かった。


手早く、パンとスープが準備され席に着いているステラと目が合った。


「さあ、食べましょう。2人はお昼前にここに着くと思うから。」


「はい、頂きましょう。でも、お2人はこの家に居るのは知らないのでは?」


僕は席に着きながら質問した。協会なら待ち合わせとしても分かりやすい。


「大丈夫よ。近接特化のメンバーが索敵が使えるから。困った事にライと一緒に寝た事まで分かってしまうわね。」


今、凄い事を言われたような?思わず、食べてるパンを吹き出しそうになった。


「大丈夫?」


「大丈夫ですよ。何故、僕と寝た事が分かるのか気になりますけど。」


ステラは少し困り気味に口を開いた。


「私もよく分かってないのよ。魔力の流れが見えるらしいけど普通は見えないのよ。」


「確かに。身体から魔力が少なからず出ていたとしても意識的に見ることは出来ないですよね。」


魔力の流れが見えるのは凄いなあ。装備作りにも役立ちそうだし、お手伝いもらえないかなあ!


「鍛冶の事を考えてるでしょ?」


「えっ、何で分かったのですか?顔に出てました?」


ステラはすぐに気付いたようだ。そんなに顔に出ていただろうか?


「それよりも、2人が来るまで何かする?2人の部屋にもベッド置かないといけないけど無いのよね。」


「そうですね。ベッド、どうしましょうか?」


『ベッド、ナラ、イマ、オイテ、オイタゾ。』


部屋の入り口に、ノウムが立っていた。本当に、急に姿を表すなあ。

どうしても気になる事が出来てしまった。そう、この家の家具類だ。この町で住んでる人は居ないのに何故、この家の家具類は綺麗なのだろう?


「ノウムさん、どうして家具類が新品のような状態で置かれているのですか?」


『マホウデ、イクウカン二、ホゾン、サレテイル、カラダ。ワシモ、ソノマホウガ、ツカエル。』


異空間に魔法で保存。とても便利だけど、無限に入るのだろうか?僕ら人間も使えるのだろうか?


「その魔法は人間にも使えるのでしょうか?」


『ツカエルゾ。コジンサト、サイノウニモ、ヨルガナ。』


「私のマジックバックも同じような物よ。」


そういえば、ステラも使えると言っていたなあ。僕が使う場合は素材集めの為になるだろうけど。ステラと一緒に行動すればいいから急がなくてもいいかな。それよりも自分で作ったミスリルソードを少し素振りだけでもしておくかな。


「ステラさん、朝食を食べた後自分用の武器の素振りしたいのですがいいですか?」


「構わないわよ。折角だから相手するわよ。」


「本当ですか?ありがとうございます。それでは、頂きましょう。」


朝食を食べていく。とても美味しい。


「朝からこんなに美味しい朝食、食べれるなんて幸せです。」


「美味しそうに食べるわね。」


夢中に食べ進めるとあっという間になくなってしまった。

2人で食器を片付け洗っていく。

そんな時間も、とても楽しい。ステラも同じようだ。


「終わりましたね。ステラさん、よろしくお願いします。」


そう言うと、僕は鍛冶場に向かった。作ったミスリルソードを取りに!ステラは寝室に置いてあるようで2階に向かった。


「僕のは普通の剣ですけど、ステラさんの武器は魔力を込めて使って下さい。折角、使うわけですから迷宮に向かう前に少しでも馴れてもらえれば!」


「もちろん、そのつもりよ!最初は普通に模擬戦でいいわよね。その後で魔力を込めて使ってみるね。」


家の前でお互いに武器を構える。僕の[自作装備使用レベル1]はどのように効果がでるか分からない。その点、ステラは冒険者だ。武器の扱いも馴れているだろう。


「先に動いていいわよ。」


「分かりました。」


何回かミスリルソードを振ってみる。その後、ステラに上段振り下ろしをしてみた。ステラは初動で分かったようだ。

少ない動きで回避して見せた。その後も攻撃するが当たらない。正確には武器による防御をさせられないのだ。


「ハァ、ハァ、ハァ!当たらない。」


「素人よりはましね。直線的で分かりやすいわ。もう1度、攻撃お願い。防御してみるから。」


「キーン。」


そう言うと今度は防御して見せた。ステラは防御時の衝撃で少し後退する。思ったよりも重かったようだ。


「攻撃力は問題ないみたいね。後はどのようにして当てるかだけど数をこなすのが1番かな。相手の動きをしっかり見る。そして、どのように動かれると嫌か考える。考えるのが大変ではあるけれど、楽しいわよ。」


理屈は分かる気がする。そこが何よりも難しい。でも、剣の扱いに少しは馴れたのか動きがましになってきた。


「次、お願いします。」


「いいわよ。今度は、少し攻撃するから上手く防御してね。」


僕の攻撃は相変わらず、当たらない。ステラの攻撃を防御した。上段振り下ろしだったので吹き飛ぶ事はなかった。それでも一撃が重い。武器の使い方だけでなく、身体の使い方も全然違う。二撃目を防御したとき、剣が飛ばされた。


「剣で受ける時は、上手く受け流さないと!そこが難しいけど。経験と馴れが必要なんだけど。そろそろ、魔力を込めて使っていいかしら?」


「分かりました。あまり、時間もないですしね。」


ステラが魔力を込め始めた。青い魔力なので水魔法なのだろう。すると、そのまま飛ばしてきた。スピードが速くないので斬ってみた。


「スパッ!」


「バシャッ!」


上手く斬れたようだ。でも、魔法は斬ることが出来るんだなあと、思っているとステラの視線が気になった。


「………。ステラさん、どうしました?」


「まさか、魔法が斬られるなんて思わなかったから。普通は魔法、斬れないのよ。」


斬れない事に驚いた。何故、斬れたのだろう?ミスリルだからか?


「そうなんですか?もしかして、ミスリルで作った剣だから斬れたのでしょうか?」


「それはないもの。私、ミスリルソード使ったことあるけど斬れたことないもの。」


えっ、斬ろうとしたの?どんな状況で?

ステラは僕の表情で察したようだ。顔が少し赤い。


「仲間に魔法を撃ってもらったのよ。同じ水魔法を。そしたら、斬れずに弾いたの。」


ん?今、凄いこと聞いたような。斬るのも凄いかもしれないが、弾いたのも凄い気がするけど。


「弾くのも凄くないですか?上手く弾けば跳ね返せますよね?斬って防ぐより場合によっては跳ね返せば相手にそのままダメージ与えられますよね。」


「魔法を跳ね返すとパーティーメンバーに当たる事もあるから難しいわよ。魔法を受けると回復するモンスターも居るらしいのよ。斬って防ぐのが楽とも言えるわね。」


そう考えると1人の時以外、跳ね返すのは良くないのか。

ステラと会話しながら、模擬戦していく。大分、魔法を斬れるようになってきた。


「本当に凄いじゃない。こんなに魔法を斬れるなんて。でも、過信はしないでね。私の魔法は出来るだけ威力を抑えてあるからいいけど、実際は受けるダメージによっては死ぬから。」


「その辺は心得てますよ。まあ、試し切りしたいとは言っても僕は鍛冶師なので作るのが楽しいですし。頻繁に出掛けるのは止めておこうと思いますけど。」


「確かにね。ライの作る装備は使った感じ、性能がいいから評判になったらスローライフどころじゃなくなるわね。」


「それは困りますね。」


僕は笑いながら答えた。


今度は、接近して模擬戦を始めていく。距離が近いと話す余裕がなくなっていく。魔法主体の時は斬れない時は出来るだけ回避していた。当たってもダメージが少いのも助かった。でも、剣が届く距離になると気が抜けない。


「少し、テンポを上げるわよ。当たりそうなら寸止めするから安心してね。」


「はい。」


一言しか出てこない。それくらい余裕がない。何度も当たりそうになる度に寸止めされる。そして、僕の攻撃は当たらない。ステラは本来2刀使い。今は片手1本しか使ってない。


「どうする?まだ続ける?私は満足だけど。」


「終わりにしましょう。僕も満足しました。」


和やかに話していると。鍛冶場の反対側から水魔法が飛んできた。それを、剣で斬る。更に2発、飛んできた。それもなんとか斬っていく。


「ライ、良く分かったわね。それにしても何してるのよ。

アイシャ?何で止めないのよ。ティファ?」


2人の人影が見えてきた。2人とも悪びれなく、手を振っている。アイシャはもう1発水魔法を撃ってきた。しかもとても大きい。


「ライ、大丈夫よ。斬れるわ。その為にも、全身の力を使って剣を振るってね。」


「分かりました。やってみます。」


全身の力を使い、魔法を斬っていく。上段振り下ろしで斬ったのだが魔法の圧も凄く飛ばされそうになる。ステラも僕の剣を握り力を貸してくれた。


「バッシャーン!」


どうやら、斬れたようだ。すると、声が聞こえてきた。


「アイシャ、ワタシの言った通りだったッス?魔力の流れで2人の関係が恋人以上だと言うことが。」


「ティファ、だからこそ試したんだよ!動きは素人に近いけど。なんか、武器が普通じゃないよね。」


2人が近づいて来た。ステラは少し不満のようだ。


「だから、何で攻撃してきたの?ライが怪我したらどうするの?」


「ライさん、と言うんだね。ごめんなさい。それにしてもステラ、いつライさんに会ったんですか?」


「昨日だけど。それから色々あったのよ。」


アイシャもとても気になってるようだ。すぐに視線が僕に向く。


「魔力の流れ的に異世界転移して来ましたか?なんと言うか魔法を扱える魔力ではなく、物を作る時に扱える魔法がずば抜けているみたいですが!」


「良く、分かりましたね。僕は昨日、異世界転移してきました。僕は鍛冶師です。錬金術のスキルもありますが。」


アイシャが僕の武器に視線が向いている。興味があるようだ。


「もしかして、その武器作ったの?今まで見たミスリルソードとは比べ物にならない位いい武器だね。」


「もちろんよ。ライの作った武器はとても凄いのよ。」


何故かステラが胸を張る!僕以上に嬉しそうだ。


「もしかして、ステラも作ってもらったの?作ってもらった代償に身体、差し出したの?」


「何でそうなるのよ。確かに、作ってもらったけど。代わりにご飯を作った位かしら。」


アイシャとティファはニヤニヤしている。とても楽しそうだ。そして、3人とも仲が良さそうだ。


「でも、一緒のベッドで寝たッスよね。そして、ステラは幸せそうッス。」


「ボクもそう思うなあ。あのステラが男性と一緒に寝るなんて思わなかったもん。」


アイシャの言葉に僕は驚いていた。どういう事だろう?


「ステラさん?男性が苦手でしたか?」


「苦手だったのよ。でも、ライに一目惚れしたのよ。それは話したでしょ。」


確かに、一目惚れしたと聴いた。でも、僕に一目惚れとは?

それよりも、普通に会話してるけど自己紹介まだだよな。


「普通に会話してますけど先に自己紹介、聞いてもいいですか?」


「ボクはアイシャ!魔術師だよ。よろしくね。」


「ワタシはティファ。よろしくッス。接近して戦ってるッス。武器はガントレットや剣を使うッス。」


2人が挨拶をしてくれた。2人もステラのように強そうだ。


「僕はライと言います。よろしくお願いします。素材があれば、アイシャさんとティファさんの武器も作りますよ。」


「本当ッスか?ありがたいッス。今は手元にはないッス。ステラに渡した分は使ったみたいッスね。」


そうだったんだ。ステラは使っていいと言ったから使ったけど良かったのかな?


「使っても問題ないよ。ボク達の武器も素材があれば作ってくれるんでしょ?だから、大丈夫だよ。」


「はい、作りますよ。どんな感じの物がいいかも教えてもらえれば、更に作りやすいです。」


ステラが2人に剣を見せてきた。どうやら、自慢したいようだ。


「見て、この剣。魔鉄と隕鉄で作られてるの。魔力を込めると属性で色が変わるのよ。」


「ちょっと待って!今、隕鉄と言った?たしか、分からない鉱石があったけどそれかな?どうやって分かったの?」


アイシャは驚いていた。ティファも同じようだ。


「鉱石を持った時に伝わってきたんですよ。そこから武器のどんな部分に使うのがいいのかも伝わってきました。隕鉄は刃の部分に、魔鉄は柄の部分に使いました。」


「そしたらね、魔力を込めると属性剣になるのよ。だから、ライに武器の名前を聞いたの。」


ステラは目を輝かせながら話している。僕は悪いなあと思いながらも先に答えた。


「魔法剣と名付けたんですよ。魔力を込めて魔法を撃つ事も出来ますし、魔力を留めて斬る事も出来るようになってます。」


答え終わると、ステラの視線が痛い。それ以外の2人はニヤニヤしている。


「絶対、先に答えると思った。とても楽しそうね。そこの2人、ニヤニヤしない。」


「ごめんなさい。つい、答えてしまいました。」


そう言いながら、ステラを抱き締めていた。ステラは照れもせずほっぺにキスをしてきた。完全に不意打ちだった。僕は少し固まった。やり取りを見ている2人はハイタッチをして楽しそうだ。


「パチン!」


「「イエーイ!」」


ステラが何か思い出したようだ。


「もう、お昼過ぎたけどご飯を食べるかしら。」


「ボクもお腹空いた。」


「ワタシもお腹空いたッス。」


確かに、朝食べてから動いていたので空腹だ。


「じゃあ、食卓のある部屋に移動しましょう。ちなみに、2人の部屋も2階にそれぞれありますから使って下さい。」


「ありがとう!ボクらは1人部屋なんだね。ステラは2人部屋なんだね。とても良いことだよ。」


アイシャの少し含みのある言葉にステラは戸惑っている。


「だって、ノウムが寝室にベッドを1つしか置かなかったから。しかもキングサイズ。」


「でも、嬉しかったッスよね?」


ティファは追い討ちをかけてきた。でも、アイシャはステラの言葉に聞き慣れない言葉があったようだ。


「ステラ、ノウムと言う言葉が聞こえたけど。もしかして、精霊のノウムかな?」


「そうよ。精霊王の使いみたい。鍛冶場と隣の家も綺麗にしてくれたのよ。その時にベッドも置いたと言ってたわ。」


歩きながら話していると家に着いた。ステラはご飯の用意に向かった。アイシャとティファは2階に荷物を置きに行った。

僕は、ステラの後に着いていく。皿だし等簡単な手伝いをした。食卓にはお肉がメインに並ぶ。サラダも並べ、スープの用意もできた。ステラと並んで席に着いた。


「ボクらも、2人で1部屋でいいくらい広いから2人で使うよ。ティファもそれがいいと言ってたから、後でベッドだけ移動させようかな。」


先に下りてきたアイシャから説明を受けた。やっぱり、1人で使うには広いのか。僕でも広いと感じてしまう。


「分かりました。構いませんよ。」


「私も大丈夫よ。さあ、席に着いて!」


アイシャは空いてる席に座った。勢い良くティファが下りてきた。


「お待たせッス。それにしても、美味しそうッスねえ!」


「ボクもステラの料理楽しみだったんだ。ライはステラの料理、どうだった?」


「とても、美味しかったです。ステラさんの料理は大好きです。」


ライの言葉でステラは上機嫌だ。そして、ライだけを見ている。

どうしたんだろう?


「ライ、ありがとう!私も嬉しい。」


「不思議ですけど、ステラさんの料理食べると幸せ感じるんですよね。」


僕もステラだけ見ていた。すると、ティファがよほどお腹が空いていたのだろう。


「2人だけの世界に入ってるのに申し訳ないッスけど、食べていいッスか?」


「ボクも賛成!早く食べようよ。そして、これからの事を話そう。この町が生活拠点になるんでしょ?」


アイシャも我慢出来ないようだ。そういう僕も同じだが。皆で手を合わせ食べていく。それにしても、本当に美味しい。賑やかな食事が楽しい。


「そうよ。この町が生活拠点になるのよ。私達は素材集めをしながらギルドの依頼に答えていくのよね。装備はライにお願いすれば、それだけで以来達成も上がるわ。」


「ライは錬金術も出来るんでしょ。どれくらいの物まで作れるのかな?ボクとしては霊薬エリクシール見てみたいけど。」


その言葉に僕は精霊王の事を思い出していた。


「でも、霊薬エリクシールはレベル高くないと難しいと聴いたッスよ。ライのレベルはどれくらいッスか?」


ティファも霊薬エリクシールを見てみたいらしい。僕も作れるのなら作りたい。レベルは問題ないから素材だけだけど。


「レベルですか?MAXですよ。鍛冶スキルも錬金術スキルも!なので素材が分かって、手に入れば作れると思います。」


「そうだったわね。昨日、スキルステータス見せてもらったけどMAXだったのよね。本当にびっくりしたのよ。」


ティファもアイシャも驚いている。驚き過ぎて、食べかけのパンを落としたようだ。


「今、とんでもない会話が聞こえてきたけど。」


「ワタシも聞こえたッス。」


ステラはクスクス、笑っている。昨日のステラも同じだったよ。もしかしたら、ステラの方が酷かったよ。


「女神様に頂いたスキルなんですよ。それよりも迷宮に行くんでしたよね?ステラさん。」


「そうなのよ。忘れてたわ。ノウムの依頼で迷宮に行って、そこのお宝貰って欲しいと言われたのよ。」


ステラの発言にアイシャとティファが困惑している。無理もない。情報が濃すぎたようだ。


「精霊王様に貰って欲しいと伝言を頼まれたそうです。そこで2人が帰ってきたら取りに行こうという事になりました。僕も武器の試し切りもかねて同行します。」


「ん?同行するなら、ギルドカード申請必要じゃない?ボク達と一緒なら問題ないとしてもだよ。」


「そうッスね。ワタシ達、ブリュンヒルデであってもライのギルドカード申請をせずに迷宮に入ったら面倒になるッス。冒険者ギルドに鍛冶師ギルドと錬金術師ギルドにも行って作った方が後の事を考えると便利ッス。この町に店を構えるなら避けては通れないッス。」


なるほど、ギルドカードが必要なのか。今から行けば発行出来るのかな?


「この後、ギルドカード作りに行っても大丈夫かな?まだ、昼過ぎだけど。」


「問題ないッスよ。ここからならユミルの街が近いッス。皆で行くッスか?」


「もちろんよ。ギルドカード作って明日、迷宮に行きましょう。鍛冶師ギルドも錬金術師ギルドも問題なく発行してくれるから。レベルのごまかしは必要かも知れないけど。異世界転移して来たということで、レベルは50で良くないかしら。」


「ボクもステラの意見に賛成。後でばれてもレベルがいつの間にか上がった事にすればいいかな?」


「分かりました。」


ということで、まずはギルドカードを作りに行くことになった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ