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青春ラブコメ体験部との出逢い

公立一ノ瀬高校、そこは偏差値の高い人が主に入る高校。授業のレベルが高く途中で転校する人も少なくはない。だが授業のレベルが高い割には生徒数は多く、一学年5組まで分けられ一組約40人で全校生徒約600人となる。勉強中心の学校ではあるものの、部活動もあり運動部はバスケ部、野球部、バドミントン部等と言ったメジャーな物からあまり知られていないマイナーなスポーツまである。文化部は文芸部、軽音楽部、園芸部などたくさんの部活があり、最初は部活には入らないと思った生徒も入学してその部活の多さから自分の気になる部活が見つかり入る生徒も少なくはない。

さて学校の説明はそこら辺で終わるとして、その一ノ瀬高校に新入生が入学し、1週間がたった。クラスは和気あいあいとしており色んな人が話しているが一人、その雰囲気についていけないのか目を泳がせている学生がいる。

本田楓、15歳。名前で誤解する人がいると思うがで約160㎝の男子だ。性格は優しく、顔も良いのだがなぜ目を泳がせているのかと言うと色んな人と話すタイミングがずれたからだ。最初の日、入学式の練習と今後の活動について話したのだがそこで楓は練習中誰とも話さず日程が終わるとすぐに帰ったことで誰とも話さないでいた。その結果他のみんなは仲間を作り話しているものの自分は話せないでいた。

そんな楓は放課後、文芸部の扉の前にいる。国語の成績良いわけではない。一ノ瀬高校にはホームページがあり先生方の紹介、部活動の紹介などがあり楓は文芸部の紹介文に一目惚れした。部員数はたったの一人と普通の部活ではあり得ないものだが、その部員が部長である小山咲だった。文芸部の紹介文を書いたのこそ彼女だった。県内で彼女の名前を知らない人はほとんどいない。彼女は読書感想文やその他の物で優秀賞を受賞し、今後の活躍が注目されている。部長一人でも廃部にならないのも納得だ。

「し、失礼します、1年の本田楓です。入ってもよろしいですか?」

「…どうぞ」

楓が扉にノックしそう言うと部室の中から答えが返る。ふっと息を吐き楓は扉を開け中に入る。

「し、失礼します!文芸部に入部しに来ました、本田楓でしゅ!」

「ふふ、こんにちは、部長の小山咲です」

緊張し過ぎて噛んでしまった楓を笑顔で返す咲。この状況に楓はもっと恥ずかしくなる。

「文芸部に入部する前に一つ質問しても良いかな?」

「は、はい、大丈夫です!」

「本田君が入部しようと思った理由って何?」

「入部しようと思った理由、ですか…」

想像通りの質問なはずだったが楓は反応できなくなる。楓は恥ずかしさから理由を言うのをためらったが尊敬している人が目の前にいることもあり意を決して言うことにした。

「ホームページに書いてあった先輩の紹介文を読んで、その、惚れたと言いますか…」

「あっははは!!惚れたんだって!数分で書いたあの文に!!ほんと面白いんだけど!!あはは!」

その理由を聞き咲は大爆笑し楓はもっと恥ずかしくなる。

「そ、そんな笑わないでくださいよ!僕だって本気なんですし…」

「わかってるよ、君が本気だってことは伝わったよ」

「そ、それじゃあ入部しても良いですか?」

「もちろんだよ!」

楓は笑顔がこぼれ落ち幼稚園児のように喜んでいた。その姿を見ていた咲もふふっと微笑む。

「それじゃあ改めまして…」

咲がふぅと息を吐き言い直す。

「ようこそ青春ラブコメ体験部へ!」

「………ん?」

一瞬いや数秒程の沈黙が流れる。楓は何が起こっているのかわからなくなった。

「あのー、文芸部ですよね?」

「違うよ?…あ、そっか言い忘れてた!この部活、文芸部じゃなくて青春ラブコメ体験部っていう部活だから!」

この一言に楓はもっと混乱してしまう。

「あの…どういうことですか?文芸部ですよね?」

「ふふふ、簡単に言えば文芸部の皮を被ってるって感じかな」

「じゃあ文芸部とかのホームページは…」

「全部数分で考えました!」

そう告げると楓は膝から落ち、先ほどまでの笑顔が嘘かのようになくなり泣きそうになっていた。

「あはは、まじですか…」

「まじだよ!じゃあ来週何もなければよろしくね!」

こうして本田楓の文芸部改め青春ラブコメ体験部の入部が決まり部活人性が始まる。

こんにちは、西宮です。逆異世界物語が終わってないにも関わらず新しい作品を書いてしまいました。どの作品もできるかぎり早く投稿するよう頑張ります。

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