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「お帰り、薺〜」
「わっ!?・・・ただいま、実栗」
任務であった犯罪者の捕獲に成功した私達を迎えてくれたのは、同じ隊に属しているナビゲーター兼保険医のミクリだった。
隣りにいる森羅を無視して私に抱きついて来て、私は少しよろめく。
そして、それを支えてくれる手があった。
「お帰りなさい、ナズナ。それとシンラも」
「ただいま、黄蓮」
「今、思っクソついでにしやがったな!」
「えー?気のせいですよ」
そう言ってシンラとじゃれているのは、オウレンという青年だ。
「ナズナ、さっき隊長が呼んでましたよ?何でも、大事な話があるとかで」
「そうなの?わかった、ありがとう」
「いえいえ。さぁ早く行ってらっしゃい。帰って来たら皆で久しぶりに食堂行きましょう」
オウレンは楽しそうに言った。
今日は全員が揃ったというわけではないが、隊の大半が揃っている。
最近忙しくて皆と食事なんかできなかったからなぁ。
そう考えると少しオウレンの嬉しそうな顔にも納得がいった。
「じゃあ、さっさと済ませて来る。待ってて」
そう言うと、私は皆と別れて隊長室のある方へ足を向けた。
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