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悪役王子は悪役令嬢を愛したい  作者: 寿明結未


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第27話(閑話)アタシが悪者? 違うでしょ? 真実を伝えた奴が悪なのよ

ブックマーク、評価、感想、誤字脱字報告ありがとうございます。

 ――マリーSide――


 スノルとドルフが一週間も学園を休んだ。

 アタシを一番に優先すべきスノルとドルフがいない一週間は暇で仕方なかったわ。

 でも、今権力が空席の間は、自分こそが法だとわかってるから、下々へは優しくしてあげないとね?

 そう思っていたら、久々に登校したスノルとドルフを見つけた!

 駆け寄ると、二人はアタシを無視して歩き出す……。



「なんで無視するのー? 一体どうしたのよ~?」



 拗ねるアタシに対し、二人は冷たい目を向け、一瞬身体がこわばる。

 え? 何? アタシ何かした?

 そう思っても、下手なことはしてないのは間違いなくて、どうしてそんな冷たい目でアタシを見るのか……理解できなかった。

 けれど――。



「俺だけを愛していると言っていたのは嘘だったんですね」

「俺だけのマリーだと言っていたのも嘘だったな」



 スノルとドルフが語る内容に、一瞬呆然とするアタシだったけれど……。

 そんなの簡単じゃんね?

 アタシはみんなの〝ヒロイン〟なんだからさ!



「皆等しく愛してるだけよ‼」



 悪びれる様子もなく口にするアタシに、二人は溜め息を吐き去っていく。

 え? 等しく愛してちゃ駄目なの?

 だってハーレムルートだし~?

 全員を等しく愛さないと駄目っしょ‼

 ああ、もしかして独り占めしたかったって奴かな?

 も――そんな、独り占めしたいだなんて……欲張りさんだなぁ!

 アタシはこの世界にたったひとりの〝ヒロイン様〟なのよ?

 独り占め出来るはず無いじゃん♡


 そう思って追いかけるアタシだったけど、ドルフの腕を掴んだ瞬間振り落とされ、その場に無様にこけた。

 あまりの衝撃で「え? え?」と呆然と口から言葉が出たけれど、その瞬間アタシの頭に悪役令嬢ダリアが浮かんだ。



「もしかして、ダリアに何か吹き込まれたの⁉」



 お腹のそこから叫ぶ。

 すると、二人は足を止めアタシを冷たい見下した目で見ながら――。



「俺達は目が覚めんただよ」

「口先と身体を使って男をものにしたつもりでしょうがね」



 言い放つ二人に、呆然とするアタシ……。

 え? そんなの女だからこそ許される特権じゃない?

 前世でもそうやって……アタシ……。

 だから、女が身体を使うのは、当たり前の事だと思ってた。



「最早貴方に愛を囁くのは、愚か者しかいないでしょうね」

「例えばリガードとかな」



 嘲笑って去っていく二人に、声をかけようとしても声が出ない……。

 アタシが身体を使って三人と関係があったなんて、どこでバレたの?

 ダリア……可能性はあるけど、そこまで情報を持ってるわけ無い……わよね?

 じゃあアルカ‼

 アルカならあり得るわ‼

 アイツ精霊使えるし、何か見たんだわきっと‼

 それを二人に伝えた……なんて野郎なの⁉


 そう思い廊下を走ってダリアとアルカのいるSクラスに乗り込むアタシだったけど……アタシのクラスの担任がそれを阻止してきたのよ‼

 この世界の法であるアタシに‼

 許せない‼



「マリーさん‼ これ以上問題を起こさないで頂戴‼」

「ふざけんじゃないわよ‼ アタシがこの学園の法なのよ⁉」

「何をまた世迷言を……。いいですか⁉ あなたはただのいち生徒にすぎず、権力を振りかざすにしても男爵家‼ 公爵家や王族ならまだしも、貴方は男爵家でしょう⁉」



 ――その言葉に、いつも辛気臭い顔の母と、酒浸りの父親が浮かんだ。

 あんなの……あんなのアタシの、アタシの親じゃない‼



「アタシはどこか違うところから拾われてきたのよ‼ あんなのが両親な筈無いじゃない‼」

「何を言っているんです⁉ 貴族ならば親子関係は血液の魔力測定で教会に提出義務があります! そうでなければ、貴女はこの学園に入ることも出来ないのよ‼」

「嘘よ嘘よ‼ あんな辛気臭い二人がアタシの親であるはずがないわ‼」

「マリーさん‼」

「退いておばさん! アタシはこの先に用があるのよ……アタシを陥れた、」

「マリーさんいい加減に、」

「退けっつってるでしょ⁉」



 ドンッ‼ と強く押して殴りつけると、おばさん教師の眼鏡が吹き飛んでヒビが入り、おばさんは強く床に叩きつけられて――。



「ぎゃああ……っ! い、痛いっ‼ だ、誰かああああ‼」

「大丈夫ですか先生‼」

「骨、骨が折れたみたいなの……っ! くうう……っ‼」

「はっ! 貧相な身体。その程度で骨が折れるとかクソじゃん」

「君は――とにかく先生を保健室へ……」



 そう言っているとワラワラと他の教室からも先生たちが出てきて、アタシは両腕を男子教員に掴まれると、身動きが取れない‼



「離しなさいよ‼」

「教員に怪我をさせて……ただで済むと思うなよ‼」

「ひっ!」

「マリー・プテラノは、これより約三週間の自宅謹慎処分とする」

「きょ、教頭先生‼」



 不味い、この学校の教頭先生ってめっちゃ厳しいのよね‼

 しかもこんな時に限って来るなんてついてない‼


 これにより、アタシはリガードが謹慎と解かれるまで、同じように自宅謹慎処分となる。

 先生を怪我させたことで、両親からは酷く折檻された……。

 酷い有様だったわ……。



「くっ……この退屈な自宅謹慎、まさに屈辱!……でもいいわ、退屈こそが、私の復讐心を研ぎ澄ますのだから。学園に戻ったら、必ずこの鬱憤を晴らしてやる。次は、誰も私を止められない――!」

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