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白竜ウルティゲルヌス

レッドヘルドラゴンの玉眼…


食べ物とは思えないほどの輝き…真っ赤な宝石のように輝いている。


ファウノに急かされ口に放り込むと舌の上でとろけ旨味が口の中に…いや体全体に広がる。

更に噛むと甘い肉汁が溢れるが、その柔らかさとは裏腹に肉肉しさを感じ食べ応えもある。


16年間の人生で間違いなく一番美味しい食べ物だ!


星三つです!!!



しかし1つ疑問が残る。

戦ったときドラゴンの目玉は車のタイヤくらいの大きさはあったのに


出された料理としてはプチトマトくらいの大きさだ、それに100個以上あるんだが!



「これ全部レッドヘルドラゴンの玉眼なんですか?」


そうだと答えるセレネの説明ではレッドヘルドラゴンは複眼というやつらしい。


目としては1つに見えるタイヤの大きさの目玉の中には、このプチトマト台の目玉がびっしりと詰まっているとのことだ…料理の様子はあまり想像したくないな…





「気持ちよかったなぁ~」


食事の後、お風呂に入り用意してくれていた部屋で寝間着も借りてウルとくつろいでいる


たんまりあった料理もチャペが無事に食べつくし、ファウノとトゥランは残って酒を飲んでいるらしくたまに笑い声が部屋にまで聞こえてくる。



「ハクト、楽しかったな!」


「そうだな、楽しい食事だったな!」


昨日は自宅で母と癒真それに大和と4人で食べていたのに今日は知らない土地で、たまたま出会った人達と食事をしている。


ファウノもセレネも顔は両親に似ているが別人だと分かっているのに家族と食事している気持ちになった。


家族と食事か…思うとこの異世界はこれまで想像していた事と酷似しているところがある。


まずは神の存在。


【光の神】アテン、10年前に父が亡くなって幼馴染みの大和と造り出した神だ。


人は死ぬと神様になる。

母に教えられ父が神様になったんだと思った。

だから神に祈れば父と話が出きると思ったんだ。


当時は本当に居ると信じていた。

実際毎日、祈りを捧げていたんだ。


中学の頃は周りに何を言われても気にしていなかったが、高校に上がり同級生にバカにされたりと、この頃は少しこんなことをして何になるのかと少し悩んだ事もある。


【闇の神】アンラアペップや【知恵の神】ツァラも同じだ。


それにアテン様が言っていた1200年前の戦い

この町のヴレーデゥ城やレッドヘルドラゴン


それに英雄フラグラナス…

コクヤ、大和の持つ魔剣フィフスヘルフラグラナス

英雄フラグラナスが持っていた聖剣に4人の魔人とコクヤの力を合わせ魔剣にしたことからこの名前にしていたはず。


魔法も使えた、文字も大和と作ったマーロ文字…


ただ精霊やエルフ、獣人の存在なんかは知らないんだよなぁ


魔法も加護ではなく、想像と魔力を使い行使するって事にしていたし。



この世界は俺の想像していた世界ではないのだろうか?



「なぁウル…」


「どうしたハクト?」


「アテン様は何で俺をこの世界に連れてきたんだろ?」


ウルが不思議そうな顔をする


「ん?ハクトはやっぱりこの世界の人間じゃないのか?」


静けさのなかファウノの笑い声が屋敷に響く


「えぇぇ!」


思わず声が裏返る


「待ってくれ!ウルは俺の名前呼んだよな!?」


覚えている。

レッドヘルドラゴンを目の前にした時、頭の中が真っ白になってしまった。

その時に白戸斗真と呼ばれた記憶が確かにある。


「何回も呼んでるぞ!ハクトって!今さらどうしたんだ?」


あの時は動転していたし…聞き間違いだったんだろうか…


「ウルは俺についてアテン様から何て言われてたんだ?」



「おいらは産まれてから100年間、ずっと山で生活していたんだ!

おいら達、竜人族は神の使いであり神の見習いでもある!

だから基本的には人の生活には大きく干渉しちゃいけない。」


竜人族…神の見習い?


「でもある日の朝、アテン様に言われたんだ

暗黒竜の被害があまりに大きい、【闇の神】アンラアペップの力も増している。

このままではこの世界は闇の力に支配されてしまう。

だから別の世界から、この世界を救えるかもしれない人を連れてくるから導きなさいって!そう言われてハクトとあった場所で待っていたんだぞ!」


「じゃあウルは俺の事はほとんど知らなかったのか?」


ウルが申し訳なさそうな顔をする


「うん…別の世界ってのもよく分からなかったし。でも話していると本当にこの世界の事を知らなそうだったから、ちゃんとこの世界の事について教えてあげたかったんだけど

おいらもずっと山の中に居たから詳しくなくて…でも考えたんだ!突然知らない世界に連れてこられたらきっと寂しいかなって

だからずっとハクトにはくっついていようって…それしか出来なくてごめんなさい。」


だからウルは出会ってからずっと頭の上に乗っていたのか。


「ウル…ありがとう。お陰様で全然寂しくなかったよ!」


ウルの頭を撫でながら答える。

まぁ色々ありすぎて寂しさを感じることもなかったが…


「それに【弱きを守り邪悪を滅せよ、(おの)の正しき行いが和の道となす】

困ってる人や傷つけられそうな人々を助けるのがアテン様の教えだからな!

今回はそのアテン様が困ってるんだから尚更だ!」


「ハクト…」


涙目になったウルが胸に飛び込んでくる。


胸の中で泣き出してしまったウルを優しく撫でていると


すびびびび…


「バカ!この服借り物なんだから鼻をふくな!」


何故かウルとなら何でも出来る気がする。


ウルの顔をもみくちゃに撫で回していると部屋の扉を誰かがコンコンと叩く音が聞こえる





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