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ビーンズメーカー ~荒野の豆鉄砲~  作者: 【若返った】コミカライズ配信中@シトラス=ライス
VolumeⅡマスク・ザ・G―ChapterⅡ:マスク・ザ・G(ゴールド)
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ChapterⅡ:マスク・ザ・G ②

 

 誰ともすれ違わずにロングネックの街中を抜け、

郊外へと馬を進める。

やがて舗装路はその先で左に曲がっていた。

舗装路は波止場から見えた丘の上の大きな館に続いている。


 しかしローゼズは馬を右へ向け、

深い森の中へと入る。

森の中は木々が鬱蒼と生い茂り、

テラロッサの上では感じられない独特の湿っぽさが感じられた。

道という道もないところをローゼズはどんどん進んでゆく。


 やがて開けたところに出た。

周囲を森の木々に囲まれたそこには、

一軒の石造りの家が建っていた。

 家の周りにはガラクタが山積みにされている。

いかにも何か物造りをする風変わりな人が居そうな場所だった。

 俺たちは馬を降りた。

ローゼズはノックもせず、扉を開く。


 家の中は外同様にガラクタが山積みにされていた。

本も無造作に床で塔になっていて足の踏み馬に困るほど。

光も殆ど家の中には差し込んでなくて、

よく見えない。

 そんな中をローゼズは歩き慣れているのか、

スイスイと進んでゆく。

俺も足の踏み馬に気をつけながら進んでゆく。


「あひゃ!」


案の定、アーリィは転んでいた。


「アリたん大丈夫ですか?」

「大丈ばないです……イタタ……」

「ワイルド」


 先を進んでいたローゼズが指さす先には、

ガラクタに囲まれた机があって、

そこに白衣を着た人が突っ伏していた。

 背中まである長い髪は殆ど手入れをしていないのかボサボサだった。

腕の細さや、肩幅からこの人が一応女性だろう。


 しかしさっきアーリィが盛大に転んで、

大きな物音を立てていたにも関わらず、

机に突っ伏しているこの人は、

盛大ないびきを今でもかき続け、起きる様子は無い。


「ジョニー起きる」


 ローゼズは白衣の女性――ジョニー――の肩を揺する。

しかしジョニーさんはまるで死んでいるかのように動かない。

 するとローゼズはおもむろにポンチョを脱ぎ、

上着も取ってしまう。

でもそれだけじゃ収まらず、

上着の下にあったシャツの裾に手を掛ける。


「何してんだよ!?」

「んー?」


 すかさず突っ込むが、

ローゼズは相変わらず首を傾げるだけ。


「んー? じゃねぇよ! いったいぜんたいなんで、どうしてここで脱ごうって……ああっ!」


 ローゼズは俺の言葉などものともせずに、

シャツをめくり始めた。

へそまで見えたところでローゼズの動きが止まる。


「んー! んー!んー!」

「ありゃ、お胸が引っかかって脱げないのですね」

「ジムさん冷静に分析してる場合ですか! おい、アーリィなんとか……」


 ぺちゃパイアーリィはローゼズへ向けて、

恨めしそうな視線を送っていた。


「んー! んーーー……んっ!」


シャツはローゼズの胸のつっかえから解放され、

そして、


「だめぇ!」


 すかさずアーリィが俺の視界を塞いだ。

 真っ暗な視界に安心なのか、ちょっと残念なのか、

良くわからない俺がいた。


「ローゼズ急に脱ぎだすなんてどういうつもり!?」


アーリィのやかましい声が暗闇の中で聞こえた。


「ジョニーを起こすとっておき」


 少し自信満々なローゼズの声が聞こえる。

カサカサ、カサカサと衣擦れというか、

何かを擦り付けている音が聞こえてきた。


「んっ、んんっ……はぁ……んっ!」


 ローゼズの少し荒い息遣いが聞こえる。

暗闇って凄く不思議で、視界が無い分、

耳が音に敏感になって想像力が嫌でも遺憾なく発揮されてしまう。


 しかしアーリィの手は、

俺の眼球を押しつぶすくらいの勢いで被さっていて、

外そうものなら何をされるか分からないので、

大人しくする他ないと俺の頭は判断。

 すると突然、ガタリと椅子が動く音が聞こえた。


「ジョ、ジョニー起きた!」

「んふ、久しぶりねぇローゼズッ!」

「あっ!」


 凛とした大人の声が聞こえたかと思うと、

ローゼズの短い悲鳴が聞こえた。


「ジョ、ジョニー……いきなり……んっ!」

「相変わらず良い乳しとるのぉ、しとるのぉ」

「あっ、ちょっと、痛、んんっ!」

「誘ったのはあんたよローゼズ」

「だ、だって、ジョニー、全然起きない……あっ、んっ!、はああぁ~……」

「可愛い声あげるのぉ、あげるのぉ。ここか? ここが良いのか!?」

「わ、わかってる癖……んあっ!」

「やっぱりローゼズの胸はいいのぉ、いいのぉ」

「な、なんで、ジョニーおじさんみたいな言葉……あっ!」


……暗闇の中、想像力が掻き立てられる。

むしろ、そう、アーリィの手を外したい。

今にでも外してしまいたい。

 でもそう思えば思う程アーリィの手は俺の眼球を、

ミンチにしかねない圧力を掛けてくる。

 でも、外したい。そうしたい!

っと、その時俺の両手が取られた。

両手の掌は少し暖かくて、柔らかい感触を得ていた。


「ムラムラしちゃいますですよね? 良いですよ、私ので良かったら……」


 甘いジムさんの声が聞こえ、


「ちょっとどさくさに紛れて!」


 アーリィが耳元で怒鳴るものだから、

耳がキーンとする。


「ふっふ~アリたん、止められるものなら止めてみるでぇす! 今、手を離せばワイルドはアリたんでは絶対に見せられない、ロゼたんのエロエロ姿をワイルドに見せることになるでぇす!」

「ジムさんずるい!」

「なんとでも言うでぇす! 所詮、世の中早い者勝ち取ったもん勝ちでぇす! さっ、ワイルド遠慮なく♪ お姉ちゃんはいつでもオッケーです!」

「だめぇぇぇぇ!」


急に俺の世界に光が差した。


「んああぁぁぁっ!」


 顔を紅潮させたローゼズが目の前で仰け反り、

アーリィが俺の代わりにジムさんの胸を鷲掴みにしていた。

 ローゼズは崩れ去るように床に突っ伏す。


「胸だけでこれなんて……相変わらず感度良いのねぇローゼズは♪」


 ローゼズの隣、

そこには子供のように笑顔を漏らす白衣の女性が居た。


「はぁ、はぁ、はぁ……んっ、はぁ……」


 妙に艶めかしいローゼズの様子に俺の視線はくぎ付けになる。

しかしすぐにアーリィが視界を塞いだ。

残念。


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