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魔法とスマホの魔界戦記RPG  作者: 常日頃無一文
第2章:ヘイヘイヘイ天界ビビってる♪ ヘイヘイヘイ天界ビビってる♪
56/66

39:■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「ふぃふぃふぃふぃふぃふぃふぃ、フィナンシェ様ああああああああああああああああああああああああ!!!!」


 泣き喚くような声をあげたのはアリストテレサーだった。

 名を呼ばれたフィナンシェが切れ長の目を向けると、この大天使は涙と鼻水で顔をムチャクチャにしつつジャンピング土下座を決行した。そしてアリストテレサーは連打ゲーのように床に頭を叩きつけながら、ソクラテサーでさえ想像しなかった言葉を吐き始める。


「こたびはこのアリストテ――ゲホゲホ! こたびは天界に密入していたこの悪魔王ガセカが!! 魔王サマエル・エルヒガンテさまへの溢れる忠誠心を抑えられず! 気ばかり早って天界の中心部を狙って天界兵器を発射した次第なのです!」


 ソクラテサーはそのヒドい妄言に眼が飛び出そうになった。なにせアリストテレサーは捨てたはずの悪魔王の名をさも現役のような顔で名乗り、さらに天界兵器発射は天界を狙ったものだと大嘘を言ったのだから。


「しかしあげくあろうことかあろうことか! 緊張に震えた指が滑りに滑ってフィナンシェ・エルヒガンテ様に『 誤 射 』してしまいまして! まことにまことに申し訳ございませんでしたー!!!!」


 ソクラテサーは入れ歯も吹き飛びそうになった。なにせガセカ@アリストテレサーはいまの発射を誤射で通すつもりなのだから。土壇場ここに極まったとはいえ、まさかこんな低レベルな悪知恵が大天使から出て来るとはソクラテサーも思わなかった。

 アリストテレサーはスタイリッシュ土下座アクションを続けながら、なお信じられないことを言う。


「こたびの大大大大大大大大大大失態はーーー!!!! 謝罪して許されるようなものではございませんーーー!!!!!! ししししししししかし宇宙よりも心が広いフィナンシェ・エルヒガンテ様のご慈悲でもって!!!!! こここここのさもしい命をお救い頂けるのであればーー!!!!!!!」


 そこでアリストテレサーは、いまやウグイスボールのようになったアフロの残骸を両手で掴んで引きちぎり、そこに隠していた牡牛のようなツノを晒した。

 アリストテレサーがいままで、この不似合いかつボリューミーなアフロヘアーの『 か つ ら 』を着けていた理由とは、そう。


 悪 魔 王 ガ セ カ の 象 徴 た る ツ ノ を 

 天 界 の 天 使 か ら 隠 す た め だ っ た の だ 。


 そしてアリストテレサーは、否、ガセカは叫んだ。


「この命をお救い頂けるのであればーー!!!!!!! このガセカ!!!!! これまでの天界生活で獲得したあらゆる内部事情をすべて魔王さまに献上し! さらにはそれに基づいた万全の策を打ち立てて神を穿ち! この天界すべてを魔王さまとフィナンシェ・エルヒガンテ様の王国とすることをここに誓いますううううううううううううううう!!!!!」


 そしてアリストテレサー改めガセカは再びジャンピング土下座を決行した。頭をがんがん打ち付けた。

 そうしてまた連打ゲーを続けるガセカを、しかしフィナンシェ・エルヒガンテは無表情に見下ろしている。まるで取るに足らない猿芝居を見せられているかのように――まぁ実際そうなのだろうが。

 そしてそのときだ。


「ふぃ、フィナンシェ・エルヒガンテ……さま」


 ――という

 大天使長たる者が絶対呼んではならないような呼び方をしたのは、もちろん。

 ソ ク ラ テ サ ー だ っ た 。


 ガセカはその信じられない言動を聞いて思わず顔をあげたが、

 しかしソクラテサーは隣のエセ悪魔王など構わず淡々と言う。


「ま、ま、まずはこたびの『誤射』とそれに続いた無礼な発言の数々、この『元』大天使長ソクラテサー・サンライズ、ここに謝罪します」


 ソクラテサーもまた土下座した。それにガセかはショックのあまり眼を点にし口を真四角に開いた。だってソクラテサーは確かに言った。自分を『元』大天使長だと言った。確かに言った。

 ――こいつ天界裏切りよった。

 ガセカは悪魔王なりに絶望しつつムンクの『叫び』ばりの表情になったが、さらに元大天使長は言う。


「このソクラテサーめは、この悪魔王たるガセカ『様』よりフィナンシェ・エルヒガンテ様ならびにサマエル・エルヒガンテ様の宇宙規模的な偉大さや、未来1兆年ぐらい先取りしたような発展を遂げた魔界の情勢とその統治に関した理念をお伺いするうちに、、いつの間にやら身は天界にあれど心は常に魔界とともにありましたホホイのホイ」


 ガセカは飲みもしないコーラを吹きそうになった。

 自分がやったのがジャンピング土下座であれば、このジジイがやったのはジャンピング掌返しである。しかもこれまでさんざんこき使ってきた部下たる自分を、命惜しさとはいえ様付けで呼んだのだ。プライドも何もねーのであろうか。

 いまなお無言に見守るフィナンシェに、ソクラテサーはさらに言う。


「もしこのソクラテサーめを魔界の眷属としてその末席にお加え頂ければ、天界のマル秘事情や卑しいゼウスの弱点、さらには魔界にとっていまなお脅威である龍界の秘密や天界の災害とも言われる測定不能天使の裏事情など様々な特典をお付けして魔王様に貢献することを確約します」


 あまりのヒドさにガセカは思わずソクラテサーを殴り飛ばしそうになったが、しかしフィナンシェが『へぇ』と薄く微笑んだのを見て考えを真逆に改めた。そして彼は言う。


「ふぃ、フィナンシェ様! こ、このソクラテサーの言うことは本当です! この元大天使長は天界のあらゆる情報に精通しております! 魔界に引き入れて損はありません! 誓って損はありません!」


 ガセカの言葉をきいて、ソクラテサーは小さく「GJ!」とサムズアップした。ガセカはさらに言う。


「ですので! ですので! どどどどどどうか私とこのソクラテサーを! 魔界の一員にお加えくださいませ!」


 阿吽の呼吸か、ソクラテサーとアリストテレサーは同時に土下座した。そして同時に頭で床を連打し始めた。もはやそこに大天使としての威厳は微塵もない、元々無いが。

 そうして口を閉じた時に、外の騒がしさにようやく耳が行く。

 いまやこの地方都市アテネンは全天界中の注目を浴びる時の都市となってしまった。

 きっとデルフォイフォイの外にはマスコミ天使もわんさか詰めかけているだろう。

 そしてこの大天使長室で、この大天使二人の寝返りが発覚したら天界を揺るがす大ニュースとなり、さらにあのフィナンシェ・エルヒガンテがそこにいると伝われば三界を巻き込む歴史的大事件となるだろう。

 二人はそれを想像し、喉を鳴らす。

 しかし。

 いまなお黙す、フィナンシェ・エルヒガンテ。

 二人の裏切り大天使は冷や汗に塗れていく。

 そしてこの静かで重苦しい空気感に、作戦失敗の予感を感じる。やはり虫が良すぎたか。やはり無茶が過ぎたか。やはり手遅れだったか。それに連なるあらゆる予感が二人を過ぎっていった。

 が、


「そうね。いいわ。命は取らないであげる」


 その声に二人がバっと顔をあげると、フィナンシェが笑んでいた。その言葉と表情に歓喜の声をあげかけたガセカだが、その口をソクラテサーが手で抑えて制した。用心深い元大天使長は、言葉の真意を問うつもりなのだ。


「お、恐れながら。フィナンシェ様に、お尋ねしたきことがございます」


 フィナンシェが笑顔のままに小首をかしげる。


「なにかしら? 魔界の眷属ソクラテサー」


 その言葉にひとまずソクラテサーは安堵する。ソクラテサーは知っていた。どのような重罪であれ、魔王や魔王の娘は魔界の眷属、即ち同族の命を奪うことはない。たとえそれが本人を相手としたとんでもない無礼であっても、相応の灸はすえこそすれ、命まで奪うことはしない。そのことを、ソクラテサーは自らの情報網にかかったベルゼブブとバルバドスによるネクロポリスの一件から知っていたのだ。

 ソクラテサーは喉をならし、


「そ、それでは、……」


 また極度の緊張から喉をならし


「こ、この私どもに下される罰は」


 またまた喉をならし


「どのようなものになるのでしょうか……?」


 と、言った。

 命は取らないが『ただし』で罰す。こうしたフィナンシェ・エルヒガンテのやり方も、ソクラテサーは知っていたのだ。

 聞くところによると、かのネクロポリスの件では、ベルゼブブは魔王から直々に100叩きの刑に処されたらしい。そのときの罪状は、フィナンシェ・エルヒガンテへの冒涜だとか。

ならばそんな彼女に、天界兵器を誤射した自分たちには、一体いかなる罰が下されるのか。

恐れおののきつつ見上げるソクラテサーとガセカ。

 そんな二人に、フィナンシェはクスリと笑って言った。。

 

「まさか。あなた達二人に罰なんて与えないわ」


 と。

 その瞬間。

 二人の眼が輝いた。

 さらに彼女は歌うような声で言う。


「去るものは追わず来るものは拒まず、そして来たる者の過去を魔界が詮索することはなく、故にソクラテサー、あなたが大天使長であった頃に私に向けて働いた今しがたの過失についても、例外なく問うことはしないわ」


 と。

 ソクラテサーは喉を鳴らし、


「つ、つまりそれでは……」


 それでは……


 それではつまり……


 お咎め無し?


 と、

 すがるような眼を向けてくる元大天使長に、

 フィナンシェはゆっくりと頷いた。


「ええ。全くもってそのとおりよ。言葉の綾でも曖昧な言い回しでも難解な小理屈でもなんでもなく、あなた達二人はあらゆる見地と角度からいって、完全完璧に無罪よ。このフィナンシェ・エルヒガンテの名においてね。そして二人は他ならぬ元大天使長と元大天使、この私の肉親にも等しい一人を仲介して歓待するわ。ようこそ、魔族へ?」


 二人の頭にファンファーレがなった。

 壮麗な吹奏楽が鳴り響いた。

 世界中から最大の祝福を受けたような心地になった。

 そして浮かんだフレーズが

 まさにこれ。


 メ イ ク ミ ラ ク ル き た ー ー ー ! ! 


 二人はこの瞬間抱き合って泣いた。

 噴水のような涙をまき散らして醜く泣きあった。

 紆余曲折、

 奇想天外、

 一発逆転、

 起死回生、

 様々な四字熟語が二人の脳内をかけめぐった。めぐりまくった。

 ソクラテサー&アリストテレサー。地方都市アテネン在住とはいえ天界の重鎮にまで上り詰め、私利利欲により天界の政情を腐敗させるとこまで腐敗させた。その半生をかけて重く重く積み重ねてきたこの罪の一気天罰と言わんばかりに起きたこの事件は、しかしまさかの転機だったのだ。それも魔界という全く新たな地を舞台とした、一大転機だったのだ。

 ソクラテサーはそして思う。


 ――これからは、魔王の眷属として手腕を発揮してやるわい。


 その眼は再び狂気の色を帯びて、内心では醜い笑みを浮かべていた。


 ――まぁ、いましばらくは大人しく言うことを聞いて様子見じゃがな。しかしフィナンシェ・エルヒガンテ、なんのその。力は確かに想像を絶したが、こんな三文芝居に騙されるとはの。ふん、しょせん見た目相応の小娘か。


 そうして元大天使長は、あまりに立ち直り早くフィナンシェ・エルヒガンテを値踏みしていた。なんとも救いがたいことに、彼は早速魔界で行うべき汚職の算段を始めているのだ。

 そして長い間ソクラテサーと汚職(くらく)を共にしてきたガセカもまた、かすかに伺えるソクラテサーの目の狂気からすべてを読み取り、ソクラテサーだけに分かるような微妙な笑みで持って、恭順の意を示した。どこまでもお伴しますと言うような。

 我が意を得たりになったソクラテサーはいよいよ調子づく。


――ぬっふっふ。聞けば魔界の支配者魔王サマエルも、この小娘の言うことにはさからえんそうじゃないか。とすれば、この娘をうまくあやすことができれば魔界はまさに意のまま。ふっくっく。こりゃ面白くなって来たわい。


「そうと決まれば、そろそろここを離れなくてはね。早々にあなた達二人を仲介者に引き合わせるとしましょうか?」


 フィナンシェの言葉に二人の元大天使は良からぬ妄想から我に返り、「はは!」と再び土下座した。

 果たして二人の黒い内心をこのフィナンシェ・エルヒガンテが知っているかどうか、それはともかくとして、彼女はとても不可解な行動をとった。


 ――ぽふ。


 何か柔らかな感触を頭に受けたガセカが、

 ツノに引っかかったそれを手に取る。


 何だろうかと見れば、赤色のクッションだった。

 あるいは、枕?


 更に見れば、その赤いクッションには白色の猫がプリントされていた。デザインはデフォルメされており、小さな女の子が好んで持つような可愛らしいものだった。


 ただしその装飾(アレンジ)は異様だった。


 猫の体中の至るところにギザギザの縫い目があり、満身創痍という具合だった。

 さらにそのつぶらな瞳には、ハサミの片刃が深々と刺さっている。


 ――なんだこれ


 ガセカはゾッとなった。


「こ、これは……いったい?」


 恐る恐る尋ねるガセカに、フィナンシェは言う。

 

「あれからちょうど一ヶ月よね?」


 まるで答えに成っていない答え。それにソクラテサーは理解できないとばかりに、眉間にシワを寄せる。


「――より具体的に言い直せば『【最後に放送されたArcadia戦姫ニュース】が放送された時から一ヶ月』よね?」


 ソクラテサーとアリストテレサーはいっそうポカンとなる。しかし直後に、何かとてつもなく嫌な予感がした。

 理由は全く分からない。しかしこれまで幾多もの修羅場をくぐってきたき二人の勘が、何かとんでもない事が間もなく起きると、二人にそう警告してくるのだ。

 

「あ、あ、あ、あの。フィナンシェさ、様」


 理由もわからないまま体が震えるソクラテサーは、声まで上ずってきた。


「そ、その。『Arcadia戦姫ニュース』というのは、て、天界では未放送なので、わ、私どもにはちょっと意味が……」


 それにフィナンシェ・エルヒガンテは、100万ドルの笑顔で微笑む。


「確かにそうだったわね。あの番組は魔界限定放送だったものね。けれども気にしないで」


 どういうわけか、フィナンシェ・エルヒガンテの笑みが急に妖しくなる。

 まるで二人の予感を裏付けるかのように。


 彼女は口を三日月のように開いた。


「だってあの子にとって『相手が見ていたかどうか』なんてそんな瑣末なことは関係ないもの。大事なのは『相手が見ていたかどうか』ではなく『自分が見ていたか』。ただそれだけ。ふふ」


 ――本当にどういうわけだろう。


 彼女がうっとりと笑った時に、二人の全身が総毛立った。


「あの子、もともと感情が一歩通行な子だから」


 フィナンシェは不可解なことを歌うように語る。


「たとえば自分が好きなら相手も自分が好きで当たり前。自分が愛しているなら相手も自分を愛していて当たり前。そこに何も疑念がない。何の疑問もない。考えさえ及ばない。自分の考えていることは相手の考えていること。相手の考えていることは自分の考えていること。彼女はそういう世界の乙女なの。だから彼女には『相手の気持を考える』なんていう理屈が通じない。――それって、気が触れていると思う?」


 メリメリメリと、なにか建物が軋むような音が周りでした。

 しかし二人は、フィナンシェ・エルヒガンテから目をそらすことができない。


「ふふふ。でもね、一途やロマンチックってそういうことでしょう。恋は盲目、愛は近視眼、二人は一つ、二人で一つ、なんていうね。だから私は、とてもあの子が可愛らしい。愛らしい。本当に一途で、まるで近視眼で、すべて盲目的でいて、あとはまぁ――」


 執 念 深 い ?


 そう言い終えた時に、

 メリメリメリという音がひときわ大きく建物をとりまいた。


「けれどもソウルメイトって、そういうものかもしれないわね」


 その言葉の直後に、

 世界の『滅亡』が口を開いた。


「あの子、ソウルメイトとの約束は絶対に破らないから」


 デルフォイフォイの最上部が剥がれて消えたのだ。


「たとえばあの子が『一ヶ月後に貴方の枕元に立ちます』とそういったなら、間違いなくやってくるわ」


 そこでガセカが、

自分の手にした赤いクッション改め枕に描かれた猫に、

『ヴァイタル・ハント・キティ』という刺繍を見つけて、

我が身に何が起きたのかを悟り、その場でショック死した。


 そして残されたソクラテサーが見た光景は、

 世界の崩壊。

 自分たちを申し訳程度に囲んでいた瓦礫が、

 経年劣化を1000倍速で見るように、

 メリメリメリと剥がれ消えていく怪現象。


 しかし元大天使長はそれに驚けない。

 驚かないのではなく、驚けない。

 なぜならそんな些細な不可思議よりも、

 剥がれた後に見えるはずの外の天界が、


 赤 一 色 の 世 界 に 変 貌 し て い た の だ か ら 。


 なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。なんじゃこれは。

 ソクラテサーは自失した。

 ここは地方都市アテネンの中央に立つ高層ビル『デルフォイフォイ』。

 だから外を覗けば青空、下を見下ろせば建物群。そしていまは周りに人だかりが見えるはずだ。


 ない。

 ない。ない。ない。ない。

 ない。


 まるで、ない。


 あるのは広大無辺の赤。

 赤。

 ただそれだけ。

 赤だけが、無限に広がっている。


 ――なんなんじゃこれは、いったい。


「随分と張り切ってるみたいね。あの子」


 真相を知ってるらしい魔王の娘だけが、

 その赤を背負って三日月みたいに笑う。


「一応先に紹介しておこうかしら」


 そしていよいよ、正体(バツ)の名が明かされる。


「魔族への仲介役をいつも願い出てて、そしていつも失敗してくれるのは、目に入れても痛くないほど可愛い私の義妹(イモウト)


  リ リ ア ナ ・ オ ル ト リ ン デ よ 。 


 その名を聞いて顔が塩のように白くなったソクラテサーに、


「ごめんなさいね」


 フィナンシェは声をかけて振り向かせてから、

 ただ一言こういった。


 私 も 連 絡 先 を 『 誤 射 』 し ち ゃ っ た の よ 


 パチンと、彼女がその指を鳴らした時、

 天界兵器のモニターが再び誤作動を起こして

 ソクラテサーの『枕元』いる誰かの『詳細ステータス』を表示した。


-----------------------------------------

 名前:リリアナ・オルトリンデ

 職業:滅界の処刑神(御魂狩りニャンニャン:バイタル・ハント・キティ)

 LV:0

 HP:0 MP:0

 装備:首狩りの振り子『そめあか』

 

 詳細:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

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「ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 ソクラテサーは獣のような叫び声をあげた。

あと3,4話でこのRPGも完結です。

もうしばらくお付き合いください^^

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