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第4話

投稿1日目でまさかのお気に入り100超え。

( ゜д゜)ポカーンって状態になりましたw

本当にありがとうございます。

今後とも拙作をよろしくお願いします。

 日曜日になった。

 希帆きほかえでちゃん以降は、これと言って仲良くなった子もおらず、ちょっと寂しい。

 まあ、普通に何人かと会話はしたけどね。友達って呼べる程でも無い感じだ。


 因みに、入学式からは今日で4日。

 そう、まだ4日しか経過していないのだ。なのに、なのにだ。俺に告白してくる馬鹿共の数は既に2桁に達そうかというレベルになってる。言ってくる奴の大体が初対面。中には振った次の日にもう1回してくる猛者ばかまで居た。

 うざい事この上無いし、ストレスが溜まるので遊びに行きたいが、週明けは最初の実力テストがある。さすがに遊びに行く訳には行かない。


 なので、ご飯を作る事にしました。

 と言ってもお昼ご飯だけですがね。ストレス発散は料理で!

 楽しいし、美味しく作れると嬉しいし、家族が美味しそうに食べるのを見るのも好き。最高のストレス発散法ですよ。皆さんにもお勧め。


 さて、お昼と言っても何にしようか。

 あ、そういえば庭の山椒さんしょうがそろそろ新芽の出てる頃だ。新芽使いたいな。そうだ、山椒の新芽でジェノベーゼ作ろう! うん、それが良い。


 言い忘れてたけど、うちの庭には山椒の木が植わってます。俺が植えたんですけどね。

 山椒の木は枯れやすいけど、鉢植えでも育つ。そして新芽や実は美味しい。

 しかも! しかもですよ! 葉から出る独特の香りは虫除け効果もあるのだ。一家に1株、これからは山椒を育てる時代ですよ。まあ、育てるなら難しいのでググる事を推奨しますが。


 話が逸れた。

 俺は、庭に出て山椒の新芽を摘む。良い感じに新芽が出てるので山盛り取れそうだ。余った奴は軽く茹でて冷凍しておけばいい。

 因みに、他にもバジルとイタリアンパセリを育ててますよ。でも、今日は使わないのでスルー。ん、いやバジルも使ってサラダ作ろうかな。


 台所に戻って、新芽を洗う。

 使う分だけ、バーミックスでがーっとして、次はパスタを茹でる。今日はなんとなくフジッリな気分なのでそれを使う事にする。茹でるお湯にはちゃんと塩を入れましょうね。


 お湯が沸くのを待つ間にサラダを作る。

 今の季節は春。ならば春野菜を使ったサラダだ。新じゃがを洗って、皮付きのままレンジでチン。串が通ればOK。レンジでかしている間に、レタスを冷水に放ち、シャキシャキ感を出させる。スナップえんどうは、割って豆が見えるようにすると見目が良いからそうしよう。パプリカと新たまねぎをスライスして、レンジで蒸かしたじゃが芋を1口大に切って準備は完了。

 レタス、スナップえんどう、パプリカ、バジル、新たまねぎ、新じゃがを盛り付けて、オリーブの実を散らす。


 後はドレッシング。

 ドレッシングは簡単だ。オリーブ油に白ワインビネガー、刻んだアンチョビに摩り下ろし大蒜にんにく、塩胡椒だけだ。


 サラダを作ってる間に、パスタがそろそろ茹で上がる時間になったので仕上げに移る。

 大蒜の微塵切りと塩、オリーブ油をフライパンで焦げないように香りを出す。それができたら、茹で汁を少量加えて揺すり、乳化させる。

 後は、お湯を切ったパスタと最初にバーミックスでがーっとした新芽を加えてよく混ぜるだけ。

 飾りに新芽を乗せたら完成。


 ふふん、我ながら完璧だ。簡単ご飯だから威張ったら駄目かもしれんがな!

 料理はやはり楽しい。ストレスなんて既に吹き飛んだ。そうだ、希帆に写真撮ってメールしたろう!


 家族の評価は最高の物でした。

 弟におかわりと言われた時は困ったけどね。仕方ないから、俺のを半分あげたよ。

 調子乗ってサラダ作ったら普通に多かったから、丁度良かった。

 こんな甘やかしてるから、いつまで経っても姉離れができない子になってしまったのかもしれんが。


 後は、夕飯の時間まで勉強。そして、夕飯後も勉強。寝る前に30分ほど美容体操をして1日終了。


 明日は最初の実力テスト。良い点が取れればいいな。問題無いだろうけど、ポカミスしないようにしなきゃね。




 ----------




 月曜日がやってきました。朝から告白されました。まじで勘弁して下さい。

 なーにが「毎日俺に味噌汁を作ってくれ」だ。プロポーズじゃねーか。お前の名前知らねーってんだよ。ふざけんな。


「おはよー」


 教室に入り、既に席に座っていた希帆と楓ちゃんに挨拶をする。


「あ、そら! あのメールは駄目! お昼時にあのメールは反則だよ!」


 開口一番で昨日のメールの事を怒られました。

 済まなかったな。だが、反省も後悔もしていない。そして、ぷくーって膨らんだ希帆が可愛い。


「空さん、おはようございます。昨日のメールってなんですか?」


 楓ちゃんが挨拶と共に、メールについて聞いてきた。

 食い意地が張っているのは希帆だから、希帆にしかメールしてないんだよね。


「昨日作ったお昼の写真を希帆にメールで見せてあげたの」

「そうなんだよ! 勉強してる時に空からメールが来たと思ったらすっごい美味しそうな写真が添付されてたの! お陰でお昼に呼ばれるまで全然集中できなかったんだからー!」


 ほら、これー! と言いながら楓ちゃんに写真を見せる希帆。


「わー、美味しそう。これなんですか?」

「ん? 山椒のジェノベーゼと春野菜のサラダだよ」


 写真を見た楓ちゃんがどんな料理が聞いてきたので、説明をしてやった。

 そしたら「凄いですねー」「美味しそうですねー」「料理お上手ですねー」と褒めちぎられたよ。

 簡単ご飯なのに恥ずかしいんですけど!


「簡単だよ? 今度機会があったら作ってあげようか」

「本当ですか? 是非お願いします」

「やったー! うぇっへっへっへー、食べる。食べるでー」


 30分かからない料理でここまで喜ばれるのも心苦しい物があるなあ。

 そして希帆よ。キャラが違ってないか。




 ----------




 午前のテストが終わり、お昼休みになった。

 テストの範囲は中学までの復習って感じでした。なんだよ、高1の範囲をおさらいする必要無かったじゃないか。

 ……うん、まともに授業始まって無いのに高校範囲やる訳無いね。なんで思い至らなかったんだろう俺。


 お昼は希帆と楓ちゃんと一緒する事になったよ。

 2人とも弁当なので、学食には行かずに中庭のテーブルベンチだ。


「いやー、桜が満開で気持ち良いねー。乙なものでありますな!」


 今日の希帆はキャラが不安定だな。

 そして、風情とかを気にするようなキャラもしてないだろうに。


「花より団子なくせしてよく言うよ」

「ふふ、確かに」

「2人とも! 失敬じゃあないかね!?」


 いや、だって。ねー?


 空いていたテーブルベンチに座り、弁当を広げる。

 楓ちゃんはお嬢様っぽいけど、さすがに重箱って事は無かった。これ、お嬢様キャラに対する偏見かね?

 2人とも小さいお弁当1つだ。まあ、希帆の弁当箱は女子平均より若干大きいが。

楓ちゃんの弁当にタコさんウィンナーが入ってたのはちょっと萌えた。


 因みに、俺の弁当はチキンライスに昨日使った野菜の余りを蒸した、温野菜サラダ。それにアスパラの肉巻きと卵焼きだ。簡単ご飯万歳!


「空のお弁当美味しそー。自分で作ったの?」


 希帆が俺の弁当を覗き込みながら聞いてきた。半口開いて涎垂れそうになってんですけど?

 そんな希帆も可愛いから別に良いけど慎みを持とう?

 あと、簡単に作れる物ばかりだから、そんな風に見られると恥ずかしいよ!


「本当に美味しそうですね。私も料理の練習ちゃんとしようかな」


 楓ちゃんまでそういう事言う! 止めてー、俺の弁当のハードルを上げないでー!

 俺はそういう事言われちゃうと、見栄張っちゃうタイプの子なの。だから止めて!


 その後、1品ずつ交換したりして仲良く食事しました。

 温野菜サラダは生姜のドレッシングが良い感じと好評でしたよ。




 ----------




 テストも無事終わり、帰路に着く。

 帰り際にまた告白されたので、ストレス溜まるし勘弁して欲しいけれどおれは元気です。

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