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9話

 洞窟から出たルシア達は難破した船の船員達が住むという集落を目指して砂浜添いを歩いていた、波が寄せては引く中、数百メートルを歩いて行くと巨大な船が見えて来る。


 「凄い大きい船、、、、」


 難破した巨大な船を見てそう言ったルシアにルキフが言った。


 「恐らく俺達が目指していた西の大陸、、、アーズ大陸の東に位置する大国アクリアス共和国の大型船のようですね」

 

 「共和国?」

 

 共和国という名に疑問を覚えたルシアにカリアンが答えた。


 「共和国は先制君主を持たない民衆から選ばれた指導者や議員らが国を統治する国家のことです、お嬢様」


 「そうですか、あんなに大きな船を作れるのですね、、、」

 

 関心するルシアにエティアスが言う。


 「西のアーズ大陸はルシアお嬢様が生まれた大陸、私達が暮らす戦乱が長く続いたノーズラン大陸より平和で技術力が発展しています、、、その技術を軍事のみに利用する帝国も存在していますが、、、、」


 「エティアスはアーズ大陸のお祖父様の国、、、、ハートランド王国の騎士だったのですよね?アーズ大陸でも大きな戦争があったと聞いていますが?」


 「はい、ルシアお嬢様、ノーズラン大陸でギリア王国とアストリア王国が戦争になった時、ハートランド王国は周辺の小国と戦時条約を結びアーズ大陸の大国であるアクリアス共和国と同盟を結んで侵略して来た大国ディオトール帝国と戦争状態になりましたが約70年前に停戦協定を結んだのです」


 「そうだったのですね、ザナンお祖父様はどんな方なのですか?」


 「ザナン陛下は公正で懐の広い偉大な王として慕われていて身分や人種で差別をすることを嫌っております、若き頃は冒険者として名を馳せ非常に武に長けていておいでです。」


 「エティアスより剣の腕に長けているのですか??」


 「恥ずかしながら私では敵いませんでした、ハートランド王国史上最強と言われた元近衛騎士団副団長のウィルド様でも勝てなかったお方です」


 「、、、もしアルシお爺様やカルザス様と比べたら?」


 「アルシ様とは手合わせしておりませんしフラック候閣下も私の腕では敵わない達人でしたがザナン陛下と比べるなら剣の腕は恐らくは互角と言っていいかもしれません、正直に言えばルシアお嬢様は陛下やアルシ様の血を色濃く継いでいるからか剣の上達は驚くほど早い」


 「魔法の勉強もしていますが、お嬢様は剣の方が確かに上達は早いですね」


 そう付け加えたカリアンに魔法の練習も頑張る事をルシアが伝えると集落が目の前に映ってきた。集落の目の前に来るとカリアンが口を開いた。


 「集落の代表者に会って話を聞きましょう」


 集落の中に入ると見張りの男の一人がルシア達を出迎えた。


 「エティアスさん、カリアンさん、戻って来たんですね、代表者のアレリア殿はあの木の上の家でお待ちですよ、ついて来てください!」


 「ありがとうございます」


ルシア達は集落の男に付いていき木に登りそこに建てられた小屋に近づくと男がドアにノックする、すると中から女性の声が返ってくる。


 「どうされました?」


 「アレリア殿!3日目前に漂流してきた方々が来ています!」


 「例の方々ですね?通してください」


 「さあ!皆さん中へ、私は集落の見張りに戻ります」


 男と別れルシア達が中に入るとそこには10代半ばと思われる少女がルシア達に向かってお辞儀をして挨拶をしてきた。

 

 「初めまして、私はファール教の司祭見習いでアエリアと申します、よろしくお願いいたします」


 「私はカリアンと申します、こちらはルファール王国のアシナント伯爵家のご息女ルシア様と従者のエティアスと船員のルキフです、随分とお若い代表者ですね?ファール教の司祭見習いという事はルファール王国へと向かう途中で船が難破したのですか?」


 「ご察しの通りです、私は司祭見習いとしてアクリアス共和国からルファール王国へ向かう途中で皆さんもご覧になられたたはずの船に乗ったのですが、船は原因も分からぬまま難破してこの島に漂流して流れ着いたのです、もう5年前になります」


 「5年も前に?アクリアス共和国から探索隊は来なかったのですか?」 


 「理由は分かりませんがこの島にはアクリアス共和国からの探索隊は姿を現してはいません」


 「よくこの魔物達がいる島に集落をつくれましたね」


 「はい、私がカリュ神の加護を受ける結界を張っていますのでこの付近は魔物からは安全です」

 

 「これだけの範囲の結界を張れるのは司教様並みの神聖魔法の心得があるはずです、代表者に選ばれるわけですね」


 「皆さんも船が難破して辿りついたのですか?」


 「いいえ、私達は船から落ちてこの島に来たんです、だからお父様やお姉さまがきっとグリフォン達に乗り私達を探していてくれると思います」 


 「グリフォンにですか?!」


 「はい、私のお姉さまは魔獣達と心を通わせることが出来るんです、だから空へ向かって何か知らせを送れれば気づいてくれると思います!」


 「、、、それなら船に積んであッた花火の玉がいいかもしれませんね」


 「それなら、この島で一番高い所へ持っていき夜に花火の玉を打ち上げればかなり効果的ですね」


 「直ぐに向かいましょう!」


 ルキフが元気よくそう言うとアエリアが言った


 「お待ちください!この島で一番高い山には強力な魔物が居るという報告がされています!」


 「しかし、このままではこの島に取り残されるだけだ、幸い、私とこのカリアンは腕に自信がある、この集落で誰かその山まで案内してくれる者は?」


 「俺も連れて行ってください、エティアスさん」


 「分かッた、ルキフ君」


 「エティアス!私も行きます!アエリアさん、神聖魔法で傷の手当はできますか?」

 

 「分かりました」


 そう言うとアエリアはルシアに近づいて傷を負ったルシアの方に手を触れると神聖魔法を唱えた。ルシアは痛みが無くなった腕をクルクルと回して傷が完全に治ったか確かめた。


 「これで剣が振るえます!3人供私も行きます!」


 「、、、、、、、、」


 「それなら私も、戦いはした事はありませんが傷を負った方の回復と地図なら用意できます」


 「二人は待っていてください」


 「分かりました、二人とも共にいきましょう」


 「カリアン!お前、普段はルシアお嬢様に無茶させるなと言っていながら、、、それにアエリア殿の身も心配だ」


 「どちらにしろ案内人は必要です、それにアエリアさんは治癒魔法が使えますしお嬢様の船での戦い振りを見れば恐らく足手まといにはならないでしょう、私もサポートします。エティアス、貴方の剣の腕ならこの島にいる魔物達に遅れをとるような事はないと思いますが?」


 「、、、、、、分かッた、ルキフ君、私と先頭に立てるか?」


 「はい!」


 話が決まるとルシア達はアエリアを共に加えて島の一番高い場所へと向かった。


 

  

  

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