8話
深い眠りに落ちていたルシアの顔にモフモフとした感触と鳴き声が聞こえた、ルシアが目を覚ますとそこには心配して身体を擦り付けて来るフェリルの姿があった。
「、、、、フェリル?」
「ニャーー――ッ!」
目を覚ましたルシアの顔をフェリルに舐められた。
「ありがとう、フェリル、ここは、、、、?」
起き上がろうとすると肩に痛みが走る、周りをみるとどうやら洞窟にいて近くには火が炊かれていた。少し痛む肩を見ると包帯が巻かれていた。
「目が覚めたんですね!お嬢様」
「貴方は、、、、、」
「俺はルキフです、船では助けて頂きありがとうございました」
「傷の手当てをしてくれたのは貴方ですか?」
「はい」
「ありがとうございます、ルキフ君」
「こちらこそありがとうございます、今エティアスさんとカリアンさんがこの島の様子を見て回っているところです」
「エティアスとカリアンもいるのですか?」
「はい、俺とエティアスさんでお嬢様をこの島まで泳いで連れて来たんです」
「そうだったんですね」
「目を覚まして安心しました、お嬢様、俺は一船員ですから敬語は使わなくて平気です」
「分かった、、、ありがとう、ルキフ君」
ルシアはエティアスとカリアンを待つことにした。膝の上で眠るフェリルを撫でながらじっと焚火を見つめていると視線を感じ、ルキフと目が合うとルキフは顔を赤らめて目を逸らした。
「どうしたの?ルキフ君」
「いいえ、あの、その、こんなに綺麗な女性と近くで接した事がないので、、、、」
「ええっ!綺麗?私が?そんな事いわれた事ないよ?」
「いいえ!とても綺麗です!」
「、、、ありがとう、、、」
そう言うと赤面してルシアは顔を下に向けた。
「お嬢様、お腹は減ってないですか?」
「うん、、、少し、、、、」
ルシアがそう答えるとルキフはこの島の木に実っていたという果物を渡されて食べるとルシアは口を開いた。
「とても甘くておいしい、ありがとうルキフ」
「口に合うようで良かったです」
「ミャーー―、、、」
「フェリルもお腹空いたの?」
「ニャーー―!」
「ルキフ君、フェリルが食べれそうなものはある??」
「魚も釣っておいたので今焼きますね!」
魚が焼けるのをフェリルは行儀よくルキフの横に座り待っていた。魚が焼きあがるとルキフはフェリルの前に出すとフェリルは夢中で食べだした。
「うまいか?」
そうルキフがフェリルに言うとフェリルは鳴き声をあげた、ルシアとルキフがフェリルの魚を食べる様子を見守っているとエティアスとカリアンが帰って来る。
「ルシアお嬢様!目を覚まされましたか、傷の具合は如何ですか?」
「少し痛むけど大丈夫です、エティアス」
「薬を塗りましょう、エティアスとルキフ君は離れて見ないようにしてください」
「そうだな、、ルキフ君、この島は魔物が多い、私達は入り口付近まで見回りに行こう」
「分かりました、エティアスさん、お嬢様また後で」
「うん、気をつけてね、二人とも」
二人が去るとカリアンはルシアの傷口に薬を塗る。今の状況を知る為にルシアはカリアンに尋ねた。
「ここは島なのですか?カリアン」
「はい、お嬢様、小さな島です」
「魔物が多くいるとエティアスが言っていましたが人はいないのですか?」
「ここから1キロほどの場所に人が住む集落を見つけました、そこに住む人々の話ではこの島は、ハートランド王国がある大陸の近くにある島で住む人々は原住民ではなく難破した船乗り達のようです。薬を塗り終えたら集落に向かいましょう」
「分かりました」
薬を塗り終え包帯を巻きなおすとルシアとカリアンは火を消してエティアスとルキフの元へと向かったその二人にフェリルがついて行く、入り口付近で合流すると4人と一匹は集落を目指して洞窟を後にした。




