2話
ルファール王国の西にある大陸の国アーズ大陸のハートランド王国の現国王ザナン三世は自身に仕える近衛騎士であったエティアスに手紙を送りその返答を寝室のベッドに横になりながら見ていた。ただ一人愛した女性セシリアと面識がない娘であるセシアとその娘ルシアに思いをはせるているとザナンの寝室へと従者と美しい女性がやって来る。
「陛下、セルナディア様がお越しになられています」
「そうか、セルナディアを近くへ、、、、そなたは下がれ」
従者が下がるとハートランドの王族の証である銀髪をした美しい女性、ザナンの姪であるセルナディアがザナンの近くに来て心配そうに手を取り言った。
「陛下、具合はいかがでしょうか?」
姪に握られた手に少しの力をいれて握り返しながらザナンは言った。
「何、実は他の家臣や娘を呼び出すための手紙には大げさにしたが命を失うほどではない、薬は苦手だがな、、、、セルナディアよお前の従姉妹であるセシアをこの国へ来るようにと呼んだ、我が娘には親らしいことは何も出来なかったがせめてひと目でも会って詫びたいと思っている。嬉しいことにセシアには東の大陸の魔王を討伐した者達の一人で聖騎士達の国、ルファール王国の伯爵家の英雄ルシアンという者との間に生まれた銀色の髪を受け継ぐルシアという娘もいる」
「はい、陛下」
「セルナディアよ、私の後の王位のことだがはこのハートランド王国の王位継承者は初代国王の銀虎王フリウム王から受け継がれてきた通りに銀色の髪をもつ成人つまりそなたか公爵家のゼオナルドどちらかになる、お前は私にとっては兄上の子供であるだけではなく実の娘のような存在でもある、私は兄王の娘であるお前に後を継いで欲しい。」
「陛下、ありがとうございます、しかし私に気を遣う必要はありません、父亡きあと陛下は後を継がれまだ母のお腹にいた時から私と母をお守り下ったことを聞いています、そして生まれてからはいつも私の事を考えて頂きました、このハートランド王国を私は支えたいと思っております。」
「セルナディアよ、私は気など使っておらんぞ、ゼオナルドに比べてお前のハートランド王国への思い、そして私と違い聡明な兄上の様な王になれるのはそなたしかおらぬだろう、そなたが女王となれば私は安心できる、そなたに王位を譲り退き、許されるなら残された余生をしずかに過ごしたい。」
「お話に出て来た従姉妹や姪と暮らしたいのが本音ですね?しかし陛下、私は父と同じく王としての器ではない事を自覚しております、ハートランド王国は諸国連合の盟主国として代々、武に長けた王が国を取り仕切り他国の侵略から連合諸国を守ってきました。その国の象徴である王として私は相応しくはありません、私は剣を操る事に関して才はありませんし、私の支え方は王としてではなく家臣として主の為国の為に尽力する、それが私には相応しいと思っています」
「しかしセルナディアよ、とてもではないがゼオナルドには国は任せられんぞ」
「享楽にふける公爵家のゼオナルドが王に相応しいとは私も思いません、ですから王家の血を継いぎ私達と同じ銀色の髪を持つという姪のルシアを支えたいと思います」
「ルシアがどのような子かわからぬし、まだ年は16歳だそうだハートランド王家の習わしで王位につくにはあと4年はまたねばならぬが、、、」
「ですから陛下にはまだまだ長生きして王のままで頂かなければ困ります、治るまでお薬はお飲みくださいね!」
「分かった、分かった」
もう一人娘のような存在のセルナディアに言われザナンはしぶしぶと返事を返しまだ見ぬ娘達を待つことにした。




