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19話

ゼオナルドが自害してから数日が立っていた。ザナン三世はゼオナルドの罪を晒すことなく臣下達にゼオナルドの葬儀を行うように命じて行った。それから一週間後、空いたゼオナルドの領地と新たな宰相をどうするかをルシアンとセシアとリアを招いてセルナディアや諸侯達と話合っていた。バイセン伯爵がセルナディアの言葉を聞いて口にした。


 「セルナディア様の報告によればどうやらオズワルドはディオトール帝国と通じていたようですな」


 「恐らくはゼオナルドもそれには気づいていなかったでしょう」


 「あの道化師め!我が息子のケイオスの命まで奪おうとしていたとは」


 「閣下、私の息子も同じ目に合うところでしたのでその気持ちは分かりますが今はゼオナルド閣下の領地と新しい宰相を誰が引き受けるかを決めるときでしょう」


 「失礼したな、バイセン伯」


 「陛下、どうかご決断を」


 「皆よ、新しい宰相にはこのセルナディアに任せ、副宰相はバイセン伯爵に任せたい、しかしゼオナルドが居なくなった今、このハートランド王国の王位につける者はセルナディアか私の孫娘であるルシアだけだ、しかしセルナディアは王位につくことに余り感心はないようだ、将来我が孫娘が王位を継ぐことになった時、貴公らは変わらぬ忠誠を誓ってくれるか?」


 その言葉に有力な諸侯のフラガルド侯爵が真っ先に言う。

 

 「もちろんでございます、陛下」


 その言葉に他の諸侯達も続くとゼオナルドの領地をどうするかで話し合いが持たれた、何名かの諸侯が名乗りを上げるとセルナディアが口を開いた。


 「メイキス公爵領の領地を継ぐのは王女セシア様の夫のルシアン様が適当かと思われます」


 「ふむ、確かに王家の血を継ぐセシア様の夫ですゆえ相応しかもしれませんな」


 そうフラガルド侯爵が言うと諸侯達は全員ルシアンの方を見る。


 「その事はまだ話合っておりません、それに私はこの国の者ではありませんしその私がいきなり最も位の高い公爵となると他の諸侯の方々は一体どう思われるでしょう?」


 その言葉に諸侯の一人が言う。


 「いや、いい案かもしれませんぞ?ルファール王国のアシナント伯であるルシアン殿の人柄は皆様がご存じのとおり、ルシアン殿に公爵になって頂ければルファール王国との深い繋がりも出来るでしょう」


 「それはよい事ですな!もしディオトール帝国の脅威が迫ッた時、ルファール王国の聖騎士達が味方になるなら頼もしい!」


 「しかし、ルシアン殿御自身の領地はどうされるのだ?」


 その言葉にセルナディアが答えた。

 

 「私からルファール王国の女王ノエリア様へ書状を送りその返答を頂いております、結論から申しますとノエリア様はアシナント伯の後継ぎが決まってからなら喜んで承諾するという事です、ノエリア様の推薦ではセシア殿下とルシアン様の娘であるリア様にアシナント伯を引き継ぐのが理想という事ですが」



 「セシアにルシアン、そしてリアよ、どうか私からも頼む、二つの王国の未来の為にもなろう」


 「、、、、リア、お前は私の後を継いでくれるか?」


 「はい、父上、私はアシナント伯となりお父様のハートランド王国の公爵就任と妹のルシアが望むならハートランド王国の王位継承者にする事に賛成します」


 「ありがたい!リアよ!セシアにルシアンはどうか!?」


 「、、、、、分かりました、一度ルファール王国へと戻り爵位継承の儀を行い再び戻ります、いいかな?セシア」


 「はい、貴方がそう言うなら、、、父上、私達は公爵領を任せて頂くことに承諾いたします、しかしルシアの気持ちもあります、王位継承はあの子自身の意志に委ねて頂きたく思います」  


 「分かった、約束しよう、ルシアが20歳になった時改めて問おう、セルナディアよもしルシアが王位につかない場合はそなたが女王となる事を約束してほしい」


 「かしこまりました、陛下」


 「皆もそれで異論はないな?」

 

 「あろうはずもございません」


 「では皆よ、フラガルド侯とバイセン伯を残してそれぞれの領地に戻り治めてくれ私はセルナディアと話があるゆえ退席させてもらうぞ」


 大広間から出たザナン三世とセルナディアは王室で話をした。


 「よくぞノエリア陛下に書状を送ってくれた、セルナディアよ、お陰でこのハートランド王国にとってこのことは大きい、話はかわるがお前の事だゼオナルドとオズワルドの事は最初から気づいていたのではないか?」


 「部下達に命じて情報を集めていたのは事実です、ですがゼオナルドは従弟、出来れば穏便に済ませたく手をこまねいていました」


 「そうかお前は昔から変わらず優しい、ゼオナルドが最後までそれに気づかなったのが残念だ」


 「しかし新しい女公爵の誕生とその夫の活躍はこの国の為になるでしょう、ゼオナルドは自分の欲望を抑えられなかった、それが彼自身の身を焼いたのでしょう」


 「そうだな、礼をいうぞ、セルナディアよ、お前が姪で良かった、私は休むお前は新しい宰相としてその腕を振るってくれ」


 「はい、陛下」


 ハートランド王国の混乱は収まりその日のよるは更けていった。


 

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