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白い思い出

日曜日、約束をしていた遊園地に来た。まさかのドグマがチケットを買ってくれて財布が軽くなることはなく気軽に来れた。

「ごめん待った?」

「いや、今来たとこだから大丈夫。」

決まったなと思いながらテンプレの返しをして中に入る。

「何から乗りたい?最初だしメリーゴーランド?」

「いや、コーヒーカップ行きたい!」

珍しいスタートだとも思ったけどコーヒーカップに行くことにした。

「よし、じゃあ行こうか」

そう言って手を繋げれば完璧だったのだがもう既に振られた男だ、そんなことは出来るはずない。

コーヒーカップは何かと初めて乗るからどんなものかはあんまりしか知らないのだが油断しいた。

「ハンドルは私に任せて!」

とキラキラした目で言うものだから任せることにした。

キャストの合図と音楽で始まった。

「えい!」

可愛い声だなと思うまもなくコーヒーカップは加速する。思ったよりもすぐ加速するコーヒーカップに思わずびっくりするがそれよりも回転の速さにびっくりする。

「うおっ!」

コーヒーカップは止まることを知らない。彼女は楽しそうにハンドルを回す。

終わりまでが永遠に感じられたが、なんとか終わった。

「楽しかったね!」

そう明るく言う風花は可愛かったがそんなことを言える余裕はなかった。

「次何乗る?」

「一旦休憩で」

「早くない?」

逆になんで立ってられるんだ?数分休憩して復活した。

「じゃあ次ジェットコースター行こう」

すこいなこの子。酔い止め飲んでなかったら死んでたな…

「…よし行こう」

覚悟を決めて乗ることにした。


「…………もう一回休憩しない…?」

ジェットコースターが思ったよりやばくてまた休憩しざる負えなかった。

「流石に、乗り物弱すぎじゃない?遊園地来て大丈夫だった?」

「いや、風花が強すぎるだけ…」

「そんなものかな?」

そう言って首を傾げたあと、花のように笑っていた。

そのあとは王道のメリーゴーランドやお化け屋敷などよく聞くようなものに行ったりリピートしたりして遊園地を楽しみ尽くした。

「そろそろ閉園に近いし観覧車乗ろうよ」

「いいね、最後は観覧車だよね」

夕日が観覧車の中に入りロマンチックな景色になる。

すると彼女が

「今日はありがとうね、ドグマに言われたからって付き合ってくれて」

「いや、全然!前から遊びたいと思ってたから嬉しいよ」

予想外の言葉に驚きつつ正直に気持ちを伝える。

「実はね、遊びたいって私がドグマに言って誘ってもらったの。ずるいかな?ごめんね、友達を誘ったことなくて人にお願いしちゃった」

「全然気にしないよ、逆に風花から誘われてたらもっと緊張していつも通りできなかっただろうし、誘ってくれてありがとう」

そんな会話をしてから観覧車を降りた。

帰り道、風花が 俺の手を伸ばしてやめたのを見てしまった。おそらく好意はないだろうが俺のために頑張ろうとしてくれたのだろう。

「無理しなくていいよ、俺は好きじゃない状態でされるより、何年後にでも好きになってもらってからやってもらってからの方が嬉しいから」

「う、うん。ありがとう。じゃあまた今度遊んでくれる?」

「ああ、喜んで。約束だ」

「うん。じゃあ指切りげんまんしようよ。やってみたかったの」

俺は小指を出して彼女はそれに指を絡める。その時だった。

「じゃあ指切りげんまん……いっ!?」

小指に走る痛みで思わず指を解いてしまった。見ると小指の皮膚が白く変色しヒビが入っている。

「こ、これは…?まさか…」

痛みは引かないままだが俺はハッとした。彼女の方を見ると絶望と悲しみの混じった表情をしていた。

「ご、ごめんなさい。私、触っても大丈夫だと…思って、ごめんなさい、ごめんなさい…」

「違う!たまたまだよ、多分今日花を食べてないからたまたま…」

そう言って彼女の肩に手を置くが

「っ!」

服越しでも俺の手はヒビ割れた。

「あ、ああ、あああああ…あああああ!」

そんな姿を見てもっとパニックになった風花は俺の前から走っていってしまった。

「風花!」

追いかけたかったが手の痛みで思うように追いかけることが出来ずに彼女の姿は黒い闇に消えていった。







いつも短めですんません。話盛るの苦手なんすよ

書きたいのだけ書くので不満あったら盛ります

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