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初恋のもだもだ

初恋の不安

作者: 歩道

初めて大好きになった男の子がいる。

同じクラスのバスケ部の彼だ。


色が白くて髪はサラサラ。

勉強もできて、運動神経抜群。

眉がキリッとしててかっこいい。


2年生で同じクラスになって、球技大会のバスケをしてる姿がカッコよくて目で追うようになって。

気がついたら好きになってた。

2年で同じクラスになれたのは幸運だったな。

だって、2年で一緒なら3年まで持ち上がりで同じクラスになれるんだもん。


おんなじクラスだから、2年の校外学習は一緒だった。

友達に協力してもらって同じ班になれたから。

一緒の写真も撮れたし、班行動だから回る計画を立てたりするのも一緒に出来て、少しお話ができる様になった。

彼は女子が相手だと基本ちょっと無口で素っ気無い感じだけど、少し耳が赤くなってたりするから多分照れちゃうんだろうな。

そんなところも、可愛いと思う。


少しずつ接点を作って話せる様になってるし、いい感じだと思う。

恥ずかしいし勇気が出せなくてちょっと怖いから、告白とかはまだ無理だけど、卒業する前に告白できる様に頑張る!

できれば、告白されたいけどなぁなんて。


彼は目立つタイプの男子ではないから、ライバルもほとんどいないって思ってたんだけど、最近気になる話を聞いた。


隣のクラスの女子が彼の事を好きらしいって噂。

運動部で明るい感じの少し目立つ感じの子。


私と恋バナして応援し合ってるお友達の好きな男子が、その女子と塾が一緒で仲が良いらしくって気に食わないって相談されたりもしたし、タダでさえ良いイメージもない。

モヤモヤする。


彼が好きって噂が本当かどうか確認しようって思って、彼女の事を観察してみた。

隣のクラスだから体育は合同なんだけど、チラチラ彼を見てる気がする。

あと、球技大会やマラソン大会の時、彼が前を通った時に「頑張れ!」とか言ってたし、目で追ってた。

これは、かなり怪しい。


正直、かなり嫌な気分になった。

見ないでほしい。

できればあの子が、彼から敬遠されてほしい。


ずーっと,モヤモヤして考えてたら良い方法を思いついた。

あの子は隣のクラスで接点はなさそう。

対して私は同じクラスで、あの子よりも断然彼と距離も近いもの。

彼女のイメージがマイナスになる様にすればいいじゃん。

早速、私はそれとなく彼に話してみる事にした。


ーねぇねぇ。あのさ。隣のクラスのーーさんって知ってる?ー


彼の反応は…、あー名前と顔と部活くらいなら?と言った反応だった。

前に部活で、たまたま同じ日の同じ学校に、彼と彼女の部が練習試合に行ってて、その時に昼休みに部員のみんなで野球ごっこをしたらしくて、接したのはその時くらいかな?と言ってた。


全然眼中になさそうで、優越感を感じた。

私は毎日同じ教室だもんね。全然私の方が優位じゃんって安心した。

でも一応、「友達の好きな男子がが彼女と仲良くて不安らしくて、なんか可哀想なんだよね。何か男好きっぽい感じじゃない?気をつけなよー?」と言っておいた。


ある日、家庭科で女子はパジャマを作る授業があった。

隣のクラスも合同なので、ミシン室で彼女も居た。


私達の班はもう終わってたんだけど、彼女の班はミシンが埋まってたので、彼女はミシンが使えなかったから私達の台にある空いてるミシンを使うおうとしてこっちにきた。


近くに来て欲しくないし、なんかムカつく。

同じ班の私の友達もそうだったみたいで、物申してくれた。

「あのさぁ…。あんたのミシンあっちだよね?何で私達の使ってるんですかー?」

って。ほんとこっちくんなよ。って思った。

そしたら「いや、先生がこっちを使ってって言ったから…」

とか言ってくるから、友達が「でもこれ私達のだよねぇ?あんたアッチでしょ?」って。

早くあっち行けばいいのに。

そしたら「あのさ、あなた達今これ使ってないよね?学校のだよね?使うなって理由がわからないんだけど?」

って反論してきた。

先生にも言われたから、仕方なくミシンを使わせてやったけど、ムカつく。ムカつく。

絶対性格悪いでしょ。この女。


授業が終わって教室に帰ると、技術の授業を終えた男子が、彼が教室にいた。

あの女は隣のクラスで接点もないから、たまに、しかも一方的に彼を見るだけしかできない。

でも、私は毎日同じ教室で会話もできて、校外学習も一緒に行けたし、今度の修学旅行だって同じ班だ。

なんだか、胸がスッとした。


さぁ、今日も彼に話しかけに行こう。

もっともっと気楽に会話できる様になって、彼に私を好きになってほしい。

花火大会もグループで行ける様に、友達も協力してくれてる。

これからイベントがたくさんで楽しみすぎる。

彼と私は、きっともっと仲良くなれるだろう。

ただ見てるだけのあの女にも見せつけてやろう。

そしたら、どんな笑える顔すんのかな。

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