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ホットパンツ

あの皆さん手が空いていて、ケータイ持ってますか?それなら是非警察に通報して欲しいんです。人助けだと思って……。

 

 「クンクンうーん落ち着くけど神々しい匂い……あなた……珍しいっわね!!」

 

「おううぅ、オカマ」

「ノンノンっ私の名前は道明寺カマオよっ」

 

(やっぱりオカマじゃん!!)


 俺は今、立派な人生で1度か2度くらいしか拝めないであろう、珍しいリーゼントヘアーが、顔面に突き刺さりつつ、道明寺カマオというオカマに匂いを嗅がれていた。

 

「クンクンっうーんでも、なんだが懐かしいような匂いがするのよね?でも薄いから貴方じゃないかしら」

「ヒーっ!!」

 

「あのね」

「よるな……オカマ!!出るとこ出たら勝てるぞ!」

「あらー冷たいわね質問よ!し・つ・も・ん!」

「へい、」

 

 オカマに匂いを嗅がれ続けて、変な嫌悪感とともに強い言葉を使った時だった。バシィイィっ!!という擬音が似合う。黒光するマッチョが自分の手の平に拳をぶつけた音が耳に入り、これまた俺は萎縮して弱々しい江戸っ子の返事を返してしまう。


 (うぅ、俺はここで終わるんだ……根掘り葉掘りされて男を散らすんだ……)


「それで質問ね?貴方もしかして日下部ていう男に合わなかった?」


「え?あ、はい昨日会いましたです?」

 だが、予想を裏切り質問は以外な方向で聞かれたこともあり、スットンキョンな返事を返す。


「あら、やっぱり!昨日の警戒警報は彼ね……」

「あの、なんのことでしょうか?」

「あら?私たら!うふふっこっちの話よ!それでごめんね私がきた理由は貴方の素質を見せてもらうためなのよ!どう?素敵じゃない!」

「はぁ?素敵というか、解放されたら素敵だなって、あ?それは男としてではなくこの場という今でですね?」

 

「うん?少し私でもわからないのだけど?でもそれでもよいわよねぇ??うふふふっ!!!」

 (このオカマガチで怖い!!しかも数字が重なって見えないし!!とりま怖い!!)

 

「まぁとりあえず本題ね。それじゃKirala?彼の資料頂戴?あ、あなたはそのままでいいからね?」

 

「え?、あ、はい。お願いします」


「ふんふん、神河 来栖くんね、えーと出身は京都で、と……うん?ナニコレ?」

 

「ねぇ、これはどういうことなの……説明してもらってもいいかしら?」

 

 黒光するマッチョの男がKiralaと呼ばれているのにも驚愕だったが、今の俺の気持ちを代弁したかのような驚愕の表情をカマオさんはしていた。

 俺は最初からこうなることもわかっていたから資料が出てきた時言葉に詰まったのだが、これで一つわかったこともあった。少なくとも道明寺カマオという人物は学校関係者ではないということにだ。

 俺のその事実に学校関係者も最初は驚いていたが、その驚きから教員の中でも噂になり、入学した時には話しているのが聞こえたり、教師の嫌に変な視線を感じたからこそ、この人は外部のものだとわかった。

 

 そして、後ろのKiralaと呼ばれる男に資料に間違いがないか確認する時に見えた……、オカマさんが、肩に羽織るようにかけている黒服の丁度肩に当たる所に、付いているエンブレムを見て俺は息を飲んだ。

 

 (なんで俺は気づかなかったんだ……)


 ――005と書かれたシンプルなデザインのそのエンブレムが指す部隊はただ一つ。

 

(幻夢討伐特殊部隊005、通称005部隊)

 構成員数不明、日本が世界に誇る幻夢官達の頂点であり国の切り札。全員がS級幻夢官の称号を持つ人間を辞めたもの達の集まり。


 (ごくり……)

 その事実を知るとともに、場の空気すら変わった気がした。目の前のオカマは世界最強に連なる幻夢官であり、その彼が俺を調べている事実に気づいた時だった……パンツが微妙に濡れて温かいことに気づいた来栖だった。

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