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ショタのロンド7


 ロンドー!


 主人公が遂に覚醒します。





 キィェェェェェェェ!


 アェェェェェェェェェ!


 ウヌグルポヌツウフウエウエウエウエ!


 サバニクマンダラアンドロイドキタァァァァァァァ!


 キェェェェェェェェェェ!



 注! この物語は日本語で書かれています。




 


 



 アンドロイドです。


 人造人間です。


 おっぱい柔らかいのに人造です。


 ええ、僕は至って正常です。


 アイェェェェェェェ!


 ……げふん。


 気付いた時には僕の下にお姉さんがいました。


 どうやらソファに押し倒してしまったようです。僕のよだれも垂れていた気がします。お姉さんの胸はテカテカしています。装甲服です。紺色の水着にしか見えません。そこにエロスは……あんまりありません。


 お姉さんは僕が馬乗りになると気を失いました。変な声をあげてビクビクです。流石に僕も二人目で冷静になったのです。彼女達は痙攣する振りがとても上手です。


 三人目は部屋から逃げようとしていたのでドアに壁ドンしました。危機一髪です。逃がしません。逃げようとしていたのでお姉さんの体がドアの方を向いていました。なので震える手を引っ張って僕の方を向かせました。お姉さんは素直でしたね。


 僕の方を向き、カタカタと震えるお姉さんはとても可愛いらしく見えました。まぁ中身を見せてくれればもっと可愛いのです。ふふ、ふふふ。


 僕も紳士です。ちゃんと許可を貰ってから内部を調べるのが礼儀というものなのです。ええ、僕は至って正常で冷静ですから。


 ドアにもたれ掛かって乙女座りするお姉さんの顔を両手でぐわしっ! 


 きっと僕の目線に合わせてくれたのでしょう。大人です。崩れた乙女座りをするお姉さんの足がガクガクしているように見えますがきっと気のせいです。ええ。腰が抜けて床に座り込んだように見えましたが……多分違います。


 もう逃がしません。ふふふふふ。お姉さんの体がめっちゃ震えていますが、きっとそういう機能があるのでしょう。セルフマッサージ機能ですかね。


 ブルブルするお姉さんの体が、ものスッゴい高温になりました。僕は耐えました。綺麗な瞳は目の焦点が合っていません。これがアンドロイド……テンパる人間を再現しているのでしょう。本当に人間にしか見えません。


 なんか『あうあうあう』と言っています。すごいです。本当に『壁ドンからの顔ぐわしコンボで真っ赤になってしまった乙女座りのテンパる女の子』にしか見えません。


 このあとの展開は大体アレですからね。まぁ僕はそんなことしませんが。エッチなのはいけないと思います。


 ……ヒロインちゃんだと壁ドンの段階で僕の服が血に染まるんですよね。ママさんだとカウンターで僕の顔がぐわしっ! されます。


 ……何で、ぐわしっ! されるか言えません。カウンターですからね。まぁ僕とママさんの身長差のせいです。嫌ではないのですが……死にそうになりますね。ぷにぷにで窒息です。


 さぁて……少し落ち着いたのでお姉さんの分解……いえいえ、交渉の続きといきましょう。獲物はもう……逃げられないのですから。ふふふ。


 ドアの前で乙女座りするお姉さん。僕とドアに挟まれて『あうあう』言っています。今のお姉さんはとても可愛いです。お姉さんはその頬を紅潮させて……装甲服に覆われていない腕も脚も真っ赤になって湯気が立っています。


 ……カニ?


 塩ゆでしたカニの様相です。


 その様子に僕は少し冷静になりました。


「お姉さんの中、見せて!」


 冷静に言ってやりました。どやぁ。







 僕は決意したのです。必ずや天空船に辿り着き……アンドロイドのお姉さんを全て丸裸にしてやると。


 ……ん? 


 これだと天空船にいるお姉さん達をみんな裸にしちゃう感じですね。


 裸には興味無いんです。欲しいのは中身です。知りたいのは皮膚の下なのです。アンドロイドの構造とパーツ構成……僕が求めるのは彼女達の内側なのです。


 彼女達はアンドロイド。伝説の人造機械人間だったのです。


『私がアンドロイドでも……愛してくれますか?』と僕を抱っこしていたお姉さんに後ろから言われ、最初正気を疑いました。


 何言ってるんだろう、この人は。と真顔になりました。当然スルーしましたとも。面倒なのでとりあえず頷いておきました。


 で、アンドロイドだと知ったんです。二度見です。そして振り向いてお姉さんを押し倒したのです。男は黙って押し倒しなのです。いつもはされる方なんですけどね。


 


 機械生命体が生み出される前……まだ地球が滅ぶ前に作られたとする『始まりの人造人間』……それがアンドロイド達です。


 生々しいメカという矛盾した性質を持つ存在で、心を宿した初めての機械達と言われています。


 全ての機械生命体の原形と言われながら、あの月の崩壊で絶滅したと……一体残らず破壊されたと……僕は思っていました。


 だってそれ以降、歴史の表舞台に一切出てこないのですよ?


 そりゃ全滅したと思うのが当然だと思うんです。


 それが三人も現れたのです。


 アヒャァァァァァァ!


 僕のテンションが上がるのも無理ないのです。ええ。それは当然の事なのです。テンションが上がりすぎてあんな事になってしまいましたが……う、うん。だ、大丈夫。きっとヒロインちゃんも分かってくれる……訳がない!


 内緒にしないといけません。絶対に内緒です。ガタガタブルブル。


 アレは事案でした。どう見てもアウトです。どう考えてもアウトなのです。ツーアウトからの逆転アウトもあったので……やっぱりアウトです。


 僕も興奮しすぎておかしくなっていたと……今なら思います。


 いくらアンドロイドでも初対面の女性です。馬乗りになるのは如何なものかと思います。まぁ僕もほぼ毎日馬乗りされてますが……それは多分特殊事例でしょう。棚に、てーい!


 僕が馬乗りしたお姉さん達は特に何をするでもなく気絶しましたが、壁ドンしたお姉さんがヤバかったのです。それはもう……。

 

 テンパりすぎて武装を展開してしまったお姉さんを他のお姉さん達が抑えてくれなければ、多分この島が吹き飛んでいたと思います。アウトですよねぇ。


 気絶していたお姉さん達は舌を出して白目を剥いていましたが、あの危機を察知して瞬時に目覚めたのです。流石アンドロイドです。


 テンパりお姉さんは胸をカパッとさせて何かをチャージしていました。


『イッツファンタスティック……夢……これは夢よね……うほほほほ……もう死んでもいい……むしろこの幸せのまま全て死ねデストローイ』と呟きながら。


 胸に集まる光があまりにも眩しくて中身がちっとも見えなかったのです。白い粒子が収束していったので……多分ビームです。


 気絶していたお姉さん達は跳ね起きてました。空気がビリビリ震えていたのでガチでヤバかったと思います。部屋にはオゾンな匂いもしてましたし。プラズマキャノンですかね。


 胸から光を溢していたお姉さんは仲間のお姉さんにドツかれて沈黙しました。白い光が止んだのです。ちょっとエゲツナイ音がしてました。僕の頭が冷えるくらいの打撃音です。ポカり、ではなくドグホンッです。内臓まで震えました。


 まぁそれでも胸パカお姉さんは元気でした。少し頭が傾いだ程度です。頑丈ですよね。お姉さんは乙女座りのまま胸がパタンと元に戻って……そしてこう言ったのです。


『おほほほほ! わたくしが欲しければ天空船にいらっしゃい!』と。


 まだ目の焦点は合ってませんでしたねぇ。ちょっと狂気を感じました。そして高笑いし続けるお姉さんは、他の二人のお姉さんに左右からがっしりと掴まれて……部屋から連れ出されていったのです。ぶらーんとしてました。


『あんた何を言ってんのよ!?』とか。


『アホなの!? 今すぐ連れ帰れば良いのにアホなの!?』とかすぐに聞こえてきました。


 開かれたドアの向こうから聞こえるお姉さん達の話し声は、とても賑やかでした。


 ……で、僕はようやくそこで冷静になったのです。


 ああ……やっちまったな、と。



 


 お姉さん達が部屋から去った後。しばらくして僕は痺れる体に活を入れて立ち上がりました。お姉さんのおっぱい光線を至近距離で浴びて僕の体が痺れていたのです。


 おっぱい光線恐るべし。発射準備でこれとは。


 ですが感心してばかりもいられません。折角のチャンスを逃してしまったのです。目の前にアンドロイドが居たのに、みすみす取り逃がしてしまったのです。なんてこったい。


 あのお姉さんは言っていました。


 私が欲しければ天空船に来い、と。


 僕のすべき事は……僕の旅はここから始まったのです。


 お姉さん……僕はあなたの全てを知りたい。あなたの部品の全てをリストアップして一から僕だけのアンドロイドを組み立ててみたいんです。


 待ってて下さいお姉さん。必ずや天空船に辿り着きあなたを僕のものにしてみせますから。


 ふふふふふ。


 ふふふふふふふふふふふ。


 アヒャヒャヒャヒャヒャ!


 


 まぁ人間なんて一皮剥けばこんなもんですよ、ははは。


 ……いや、ほら、テンションが上がりすぎるとこうなりますって。


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