MEMORY
早いですが、この話が最終話になります
彼に好きを伝えれば、何か変わるのだろうか。
私はB男君に、いわゆる告白をされてから、ずっとこのことについて考えていた。
もし、例の噂が本当だったら?
いや、最初から勝ちのわかるものなんてこの世には存在しないのだから。
ここで何も行動しなかったら、ただ逃げただけだ。負けに値する。
そもそも告白というのは、相手と付き合うためにするものじゃない。
相手に思いを伝えるためのものだ。
薄っぺらい少女漫画の読みすぎなのか。世間論はどこか歪んでいる。
世の中にケチをつけてみたら、少し身が軽くなった。
自信なんてないけれど。
衝動的に、苦手で、下手な文章で、手紙を書いた。
彼に伝える為に。
今、告白の瞬間を思い出そうとしても、緊張しすぎたせいか、正直上手く思い出せない。
果たして、私の過去の行動が正解だったかなんて今になっても分からない。
これからも分からないだろう。
だけど、あの心の穴が綺麗に埋まったこと、今がとても楽しいこと。
これは揺るぎない真実だ。
書かない私が描いていくのは、どんなものだろうか。
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私小説として、忘れないように、ここに記録をつけておくとしよう