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よろず屋-物の意思-  作者: 幹藤 あさ
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3話

海水浴客用の駐車場の車とバイクを停め、三人は防波堤を越えて砂浜に立った。思った通り、海水浴客はすでにまばらだった。


海の家もそろそろ閉店の時間らしく、外に出していた売り物の浮き輪なんかを片付けている。


「いやーな感じは相変わらずですね」


「密集度合いが増してる気もする」


むつと祐斗は、嫌そうな顔をしつつ昼間に見付けた、岩場の方に向かって歩きだした。


「むっちゃんが、やばいって言ってたのは何か分かる気がするな…気温は高いのに寒気がするよ」


颯介にも分かるようで、その腕には鳥肌がびっしりと立っていた。


「けど、何がいるの?」


鳥肌の立っている腕を擦りながら颯介が聞くと、むつと祐斗はそろって首を傾げた。


「分からない」


普段なら自信を持って仕事に臨んでいるむつだが、今回ばかりは不安なようだった。


「何だろうね」


むつがぎゅっと細長く布に包まれた物を握り締めるのが、颯介と祐斗にも見えていた。そんな物、日本刀を最初から持ち出さなくてはならない程なのかもしれない。


砂浜を踏みしめ歩いていく三人は、岩場が少なくなるにつれ、口数が減り真剣な表情になっていった。



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