表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-物の意思-  作者: 幹藤 あさ
292/309

6話

『だとしても、ただ沈めるだけが長く頑張ったわたしへの仕打ち?わたしはここで、航海の安全を願ってきた。どんなに波が、風が強くても…今度はわたしが、わたしの為に航海をしたい』


「それと人を傷付けるのは別問題でしょ?あなたは…」


むつはその続きを言わなかった。人の手で人の為に作られた物なのだとは、もはや言えないからだ。言ったら傷付けるだけ、という事も分かっていた。


『いいの、もういい。この船が焼けてまた海に沈むとしても、また1から作れば。ずっと、ずっと暗い海の底に居た時よりましだもの…』


「やっぱ話すだけ無駄なんだね」


ちらっと後ろを確認したむつは、ライターの火をつけて、女神像を照らしてみた。無機質に冷たく輝いているようにしか、見えない。


「素敵な首飾りだね…これ」


首飾りだけは彫刻ではなく、本物の宝石だった。むつはそれに軽く触れてみた。


「なるほど、ね」


パーティーホールで出会ったであろう、人々がむつのすぐ後ろまで来ていた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ