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よろず屋-物の意思-  作者: 幹藤 あさ
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6話

『煙たいわよ』


「あ、ごめん…タバコの話?それとも船内の話?」


『どっちもよ。わたしの船を燃やすなんて、尋常じゃないわね』


むつは煙いと言われても気にする様子はなく、タバコをふかしている。


「お互い様でしょ…そこから動けないの?」


『動けないわ。船と一体だもの』


女神像は少しだけ、目を動かした。色のないぼんやりとした白い固まりとしか、むつには見えない。


『だから、船を戻したのに…また人の手で壊されるのね。わたしも』


「航海中の事故で沈んだわけじゃなかったの?」


『違うわ。古くなったから、取り壊されて沈められたの。新しい船の方が速いらしいわ』


「それは…悲しい事だけど時代の変化だよ」


『えぇ、えぇ。役目を全うしたわ。でも、わたしは付喪神になったの、意思を持ってるのよ。人と同じはずよ』


意思を持ち考える事が出来る。人と付喪神は同じだと、この付喪神は思っているようだ。

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