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6話
「もぅここで肉体を溶かして取り込むって事で決まりだね。って事は篠田さん死んじゃったんだね」
むつはふんふんと頷いている。だが、あまり残念そうには見えなかった。
「それで大きくか。それなら本体はこれか?」
「どうやって片付けますか?流石に、むつさんの炎でも燃やし尽くすのは厳しいでしょうね」
「そう思う。けど、こんだけ霊を取り込んでるなら、颯介さんの言う通り中心があると思うから、それを探そうか」
とりあえずではあるが、すべき事が決まり三人は立ち上がった。むつと颯介は祐斗の方をじっと見る。
「な、何ですか?」
「霊の気配ばっかりで、どこから強い気がしてるか分からないもん」
むつがそう言うと、祐斗は少し目を細めて消化液の溜まってる方を見ている。その黒目が少しずつ、細くなっていく。
「大丈夫ですよ」




