表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-物の意思-  作者: 幹藤 あさ
190/309

4話

大昔の家という感じがして、少しだけ興味が湧いたがそれどころではない。むつの前に徳利とお猪口を二つ置くと、隣に老人が腰を下ろしたからだ。


「わたしが君を呼んだ理由が分かるかい?」


「いえ、お会いした事はありませんし」


老人はむつにお猪口を取るよう促した。むつが手に取るとそこに滑らかだが、透明な液体が注がれた。そして、むつは徳利を受け取り、老人の持ったお猪口にも同じように注いだ。


「誰かと呑むのは久しぶりだ」


「いつぶり、なんですか?」


老人がくいっとお猪口の中身を流し込んだ。むつも同じように飲み干す。日本酒のようで、喉の奥が熱くなるのが分かった。


「さて…100年は経ったか?」


むつが再びお猪口に酒を満たすと、老人は嬉しそうに笑い飲み干した。


「そんなに前からお一人で?」


むつは自分のお猪口にも酒を入れると、今度は舐めるようにゆっくり呑んだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ