第7話。水鉄砲
そんなことを想いながら走っていました。
ぽたん。頬に水滴が落ちたような気がしました。雨?天気予報では今夜の降水確率は10%だったけどなぁ。少し急ごうか、降ってきたら大変だ!田舎なので雨宿りする場所もないので私は走るペースを少しあげました。
すると、今度は何処からかスマホのカメラのシャッター音のようなものが聞こえてきました。
カシャ!カシャ!カシャア!
なに?盗撮?サイテーなんだけど!と怒りを覚えつつも先日のことがあるので私は恐ろしくなってきました。狙われてる?!走りながら後ろを振り返ってみましたが申し訳なさ程度の街灯の他はなにも見えませんでした。
見えない何かから逃げるように私は更に走る速度をあげました。ハァハァハァ、さすがに息が切れてきましたがそれでも走り続けました。これでも私は毎日走ってるんだ!私のスピードについてこれるか、バカヤロー!と心の中で叫びました。
見えない相手から距離を離せただろうか、と思ったその時でした。
背中にぴゅーっと水をかけられたというか撃たれたような感覚がありました。
え?なんなん?そう思って振り返る間もなく第2撃が放たれました。ビシャ!私は今日は白いシャツを着て走っていましたが先ほどの2撃でだいぶ背中が濡れていました。
「奴だ!」
間違いなく奴だと確信しました。
すると、
「へへへへ。それだけ濡れるとブラが透けて見えるぜ?もっとも透けさせるためにやってるんだがな、俺に拝ませてくれよ、今夜は何色だ? へへへへへ。」
振り返ると大きな水鉄砲を構えた奴が立っていました。