第6話 狂人について
2日前にそんなことがあったのを想い出しながら私は懲りずに走っていました。ちなみに先日は雨が降っていたので走るのをやめ、家でトレーニングをしていました。
今日はたぶん、大丈夫だろう、まだ夜の8時だし。と私は高をくくっていました。
家を出て少し走ると県道に入る手前の狭い道路の両端に住宅地が広がっています。私はいつものようにそこを走っていました。
こんなご時世ですから私は時々、変な妄想をします。それは何かというとこの住宅地の何処かの家の2階の窓から頭のおかしい誰かが私を見ていて、その人はボウガンか何かで私を射抜こうと狙っているのではないか、ということです。
人を殺してみたかった、という私には訳の分からない衝動を持った人たちがこの世に存在するのは確かなようで殺人事件のニュースでもよく犯人の動機がそのようなものであることはよく耳にします。なぜ、人を殺してみたいなどと思ったりするのでしょうか?漫画やゲーム、映画などの影響があるのでしょうか?私はゲームなどの影響だとは思いません。とある精神科医の先生は例えばひきこもりは、異常な社会に対する正常な人間の反応であると言っているのを私は聞いたことがあります。異常な社会の中で人は狂ってしまうのでしょうか?
兎に角、こんなご時世ですから、いつ誰でも被害者になるか分かりません。