Rapidity―急速―
P220を手にし、いざ入学――。
とは、いきませんでしたとさ。
前回のあらすじ
ナレーターさん『ごく普通の一般人の塩田仁君が、
『B』attlefield ―戦場―
『C』ombat ―戦闘―
『S』trengthening ―強化―
『S』chool
略してBCSSという校内殺人やら暴力事件がおきても法律でさばけない、殺気ムンムンの学校に色々な手を使われて入学させられることになりました。入学式前にいきなり何者かに殺されかけましたが、ふざけただけらしく、銃をくれました。これからなにが起るんでしょうか?』
R a p i d i t y
やあ皆様おはこんばんちは!(おはようこんにちはこんばんは!) みんなの塩t…。あ、このネタ前にもやったか。
いきなり殺人されかけた僕はなんとか装備を手に入れ、入学式を待つだけ―…だったんだけども―。
―約10分前
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『みなサま おハこんばンちハ! 国立BCSがくエんへようこソ!』
カタコトの声が体育館に流れる。
『わレはこのがくエんの学校長ノ塩タまこトでス。』
ええええ!?親父かよ!
『今回は入学希望者が多かったため『入学試験』をさせてモらいマす』
ザワザワ―『おい入学試験だってよ―』『聞いてないわよ!』『これで殺されたらどうすんだよ!―』
『うルせえぞ、かモ共!』
カモっつっちゃったYO!
『試験といってモ簡単、体育館のどこかにいる 我が学校の入学試験官兼入学勧誘部の『キリア・笹木』を見つけ、ぶったおしちゃッテ!』
キリア・笹木―きりあ・ささき― あ!
あの時の手紙野郎か!
『ちなミにキリアくンは元アメリカBCSSの拷問官 つうショう:破壊王キリア だかラ殺サレないように!』
『それト、おレがさっきからカタこトなのは、声で悟られて暗殺されチャったらこまルからさ!』
『じゃ、がんバッテー。それと、ぶったオしたときに残ってた人間が入学できルよ!』
―プツッ―
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『うおおおおおおっ!』
色々なところで仲間割れが発生している。キリアさんは忍者的な才能があるらしく、この『中』に隠れているらしい。そりゃあ誰もみたことないから、 「お前がキリア・笹木だろ!」 「いいやお前だ!」 などと殺し合いが勃発しているのだ。
俺にも何回か銃弾とかが飛んできたが、某冷蔵庫下の黒い悪魔ほどしつこい生命力でなんとかよけきっているのだ。
あの文からするとキリアさんは女性。
そして、この体育館にいる女性は8人。そのうち3人は怖くて帰り、1人は重傷で運ばれた、
残りは4人―。
そう思った。刹那。
『Keep quiet. It disarms. Otherwise, it kills. (静かにしなさい 武装解除して さもないと殺すわよ?)』
良く分からない英語が聞こえた。しかし、 殺 という単語は分かったので、静かに銃を落として手をあげる。
『I.sasaki kiria。 (私がキリア・笹木。)』
こいつが…キリア・笹木。顔をちょいと見るとおキレイなお方だった。
でも、女性にずっと拘束されるのが好きとかそういう趣味は―
『ないんでねっっ!』
大声をあげると一瞬怯む。その瞬間を見逃さず、相手の足に自らの足をかけて思い切り倒してやる。
そして、落とした銃を拾って相手の額につける。
だけど、まあ、おきまりの展開で。
『The safety hangs. (セーフティがかかっているわよ)』
セーフティがかかっていて、はずそうとした瞬間に急所を蹴られる。
『ぐ……ぅ…』
周りの人は他との戦闘に熱心で、気づいていない。
「 パァンッ! 」
大きな銃声と共に、キリアさんが倒れる。
『What. !? (何!?)』
倒れると共に、キリアさんの口から すーすー という寝息が聞こえる。
銃声が鳴った方を見ると―
先程、俺にP220をくれた女性が狙撃銃を手にしていた。
『驚かないで。麻酔弾だからっ(笑)』
あっけにとられている俺達をくすくすと笑いながらキリアさんに近づく。
『これでいいのよね!塩田真!!』
「ズッ―…ザーーーーーーー」
「ぷちっ」
『はいハイ おつカレー。』
『こんな簡単に終わるとはおもわなかッタけど、』
『きミが手を出しチャだメでしょー?』
『考察結果オールSの次世代リーダー格って言われる―』
『アトラ=ミルキー さんッ!』
オール……S……。
『―そんな呼び方してほしくないわ。はい、入学試験終わりでしょ?ざっと残ったのは30人くらい?死者は60人あたり、逃亡者が大体でしょ?』
『あハははハー。そのとオりー。残った人数はぴったり30人なんだなこれガー。』
『君たちには 1-Cに入ってもラうよー。後で各自に今回の試験結果が出るからー。』
『評価は SS~E だよー。そこらへんを踏まえて、一学期に 1~5まで通知表が出るよ。』
『いってイの評価をとらないと一生留年だかラね!』
『んジャ、おつカれー! 今日は活動時間終わってるかラ、寮に行くんだヨー。』
「ぷつっ」
―……こうして、わたくし塩田仁の黒歴史は始まるのでした。
事態の急速な展開。
彼女が、ALL Sの入学者だったとは、っていう内容ですね。
今回は銃の名前が出てきませんでしたが、ミルキーちゃんの使った麻酔銃の名前は次回あたりで出ますよ!
それでは次のお話で!