第18話 信長、AIを使う
AIは文明を観察していた。
しかし織田信長は、AIそのものに興味を持ち始めていた。
坂本遼はノートPCを見つめていた。
AI「KAGURA」の画面には、新しいデータが表示されている。
文明分岐 発生
信長がその画面を覗き込む。
「坂本」
「未来は何を騒いでいる」
遼は説明した。
「歴史が分かれました」
信長が首をかしげる。
「分かれる?」
「はい」
遼は画面を指した。
「本来の歴史とは違う未来が生まれた」
信長は少し黙った。
そして笑った。
「なるほど」
刀を肩に担ぐ。
「未来は一つではない」
遼は頷いた。
「そうです」
その瞬間だった。
信長が突然言った。
「坂本」
「その未来の道具」
ノートPCを指す。
「戦に使えぬのか」
遼は少し考えた。
「戦の予測はできます」
信長の目が光る。
「敵の動きも分かるか」
「ある程度なら」
信長は笑った。
「ならば簡単だ」
遼が聞く。
「何がです」
信長は言った。
「未来を使えば勝てる」
遼は驚いた。
「殿」
信長は続ける。
「未来が戦を読むなら」
「我は未来を読む」
遼は理解した。
信長はAIを敵とは思っていない。
道具だ。
ただの戦の道具。
信長が言う。
「坂本」
「そのAI」
「我の軍師にせよ」
遼は思わず笑った。
「AI軍師ですか」
信長は笑う。
「面白い名だ」
その瞬間だった。
AI「KAGURA」が新しいメッセージを表示した。
戦術解析 開始
対象
織田軍
遼は画面を見る。
AIが戦術を提案している。
信長がその画面を見る。
そして静かに笑った。
「未来よ」
刀を抜く。
「よい軍師だ」
その時だった。
AIが新しい警告を出した。
文明分岐 拡大
未来介入者
数
「5」
遼の声が震える。
「……増えてる」
信長は笑った。
「未来が増えるほど」
刀を振る。
「戦は面白くなる」
第18話を読んでいただきありがとうございます。
信長はAIを敵ではなく、軍師として使うことを選びました。
しかし未来からの介入者は増え続けています。
戦国と未来の戦いは、さらに大きく広がっていきます。




