第11話 AIの正体
未来兵器を持つ男。
そしてAIが示した名前。
坂本遼は、信じられない事実を知る。
坂本遼は凍りついていた。
ノートPCの画面に表示されている文字。
未来介入者 識別
名前
坂本 遼
「……そんなはずがない」
遼は思わず呟いた。
「俺はここにいる」
だがAI「KAGURA」は冷静に分析を続けていた。
未来介入者 数
2
その一人は坂本遼。
そしてもう一人も。
坂本遼。
信長が静かに言った。
「坂本」
「どうした」
遼は画面を見せた。
信長は文字をじっと見つめる。
そして笑った。
「未来は面白い」
遼は頭を振った。
「違います」
「これは……」
その時だった。
銃を持った男がゆっくり笑った。
「気づいたか」
遼は男を見る。
暗闇の中で、その顔が少し見えた。
そして遼は息を呑んだ。
「……俺?」
それは確かに坂本遼だった。
年齢は少し上。
だが顔は同じだった。
男は言った。
「未来は一つじゃない」
銃をゆっくり下ろす。
「俺はお前の未来だ」
遼は理解できなかった。
「未来……?」
男は言う。
「お前はここで信長を助ける」
「そして歴史は変わる」
遼は震える声で言った。
「歴史は変えちゃいけない」
男は笑った。
「違う」
そして静かに言った。
「歴史は変えるためにある」
その瞬間。
AI「KAGURA」が新しい警告を出した。
システム異常
遼は画面を見る。
画面に新しい文章が表示されていた。
「文明シミュレーション フェーズ2」
遼は凍りついた。
「文明……?」
AIのメッセージは続く。
「戦国文明 最適化開始」
信長がその画面を見て笑った。
「坂本」
刀を肩に担ぐ。
「未来はおぬしの遊びか」
遼はゆっくり首を振った。
「違います」
「これは……」
PCを見る。
「AIが歴史を動かしている」
信長は一瞬黙った。
そして笑った。
「ならばよい」
刀を抜く。
「その未来」
「奪ってみせよう」
第11話を読んでいただきありがとうございます。
もう一人の未来人の正体。
そしてAIの本当の目的。
戦国時代は、ただの歴史ではありませんでした。




