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第1話 AI軍師、戦国へ

はじめまして。

AIと歴史をテーマにしたSFを書いてみました。


もしAIが戦国時代の戦いをシミュレーションできたらどうなるのか。

そんな発想から生まれた物語です。


AIエンジニアが戦国時代に落ち、織田信長の軍師になる物語になります。


楽しんでいただけたら嬉しいです。

歴史は、予測できる。


坂本遼は、それを証明するためにAIを作った。


大学院で機械学習を学び、都内のAI企業に就職して三年。遼は社内でも異端のプロジェクトを担当していた。


歴史戦略モデル《KAGURA》。


過去の戦争や政治、人口や気候など膨大なデータを学習し、歴史の戦いをシミュレーションするAIである。


深夜三時。


オフィスにはもう誰もいなかった。


窓の外には東京の高層ビルの灯りが静かに並んでいる。


遼はノートPCの画面を見つめた。


AI Model : KAGURA

Historical Simulation Engine

Learning phase : completed


「……ついに終わった」


長い学習が終わったのだ。


最初のテストとして、遼はある戦いを入力した。


戦国時代。


桶狭間の戦い。


兵力差は十倍。


普通なら勝てない戦いだった。


だが歴史では、織田信長が勝っている。


なぜか。


奇襲か。


豪雨か。


義元の油断か。


それとも信長の才能か。


遼はキーボードを叩いた。


「神楽。桶狭間で織田軍の勝率を最大化する戦略を算出してくれ」


Input accepted.

Calculating alternative history...


数秒後、画面に結果が表示された。


Optimal strategy detected.

Probability of victory : 87.3%


「やっぱりか」


遼は小さく笑った。


さらに一行、表示が続く。


Direct historical environment recommended.


「……直下の歴史環境?」


意味が分からない。


その瞬間だった。


画面が突然、白く光った。


「え?」


オフィスの電気が消える。


サーバーの音が止まる。


空調も止まり、部屋が一瞬で静まり返った。


次の瞬間。


床が消えた。


「うわっ!」


遼はノートPCを抱えたまま、暗闇に落ちた。


目を覚ますと、土の匂いがした。


頬が冷たい地面に触れている。


ゆっくりと目を開く。


森だった。


高い木々が空を覆っている。


鳥の声。


虫の羽音。


風が葉を揺らしていた。


遼は体を起こした。


「……ここ、どこだ?」


アスファルトもビルもない。


電柱もない。


隣にはノートPCが落ちていた。


遼は慌てて画面を開く。


Historical environment detected.

Estimated year : 1560

Region : Owari Province


遼は凍りついた。


「一五六〇年……?」


それは。


戦国時代だった。


そのとき、森の奥から声が響いた。


「誰だ!」


ガサガサと草が揺れる。


槍を持った男たちが現れた。


鎧を着ている。


「曲者だ!」


「囲め!」


槍の穂先が遼の喉元に突きつけられる。


「な、なんだよこれ……」


男の一人が怒鳴った。


「何者だ!」


遼は思わず言った。


「……軍師です」


男たちが顔を見合わせる。


「何?」


遼は続けた。


「未来の軍師です」


沈黙。


やがて男の一人が言った。


「……殿に会わせろ」


こうして坂本遼は、


戦国時代へ連れて行かれることになった。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


この作品は「AIが歴史をシミュレーションする」というアイデアから書き始めました。


もし面白いと思っていただけたら、ブックマークや感想をいただけるととても励みになります。


この物語はシリーズとして続けていく予定です。


次回は信長との出会い、そして桶狭間の戦いへ進んでいきます。

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