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R-18恋愛小説と、いくつかの堂々巡りな思考について

 日本の投稿サイトで初めて完結まで読んだ小説は、秋川滝美先生の『あり得ないシナリオ』だ。最初はアルファポリスで偶然見つけた。私のメインジャンルは恋愛だからね。それから、ここ「なろう」にリダイレクトされたんだ。

 人気ランキングに入っていたから、アルゴリズム的にも露出度の点でも、この小説はおすすめのトップに君臨していた。

それに、私が恋愛ジャンルで普段よく読む特定の「お約束トロップ」も押さえていたから、クリックした。

馴染みのあるプロットだけど、この小説が約束する説得力のあるストーリーテリングに夢中になった。便利なGoogle翻訳では不完全かもしれないから、ChatGPTにコピペしてシームレスに翻訳させて、よりスムーズに読めるようにしなきゃならなかったけど。

 正直なところ、日本語が読めないから文章自体を評価することはできないけど、ストーリーライン自体は本当に良いと言える。

題材やテーマにしてもそう。2012年に公開された小説にしては、複雑なトピックであっても、ストーリーの構成は、なんというか、「よく分かっている」感じで扱われていた。

 物語の重要な部分で舞台がドイツに移るようだけど、西洋世界に長く触れてきた私自身でさえ、以前読んだドイツを舞台にした小説で哲学的な葛藤を論じるよりも、ドイツに関する文化的洞察を多く学べたくらいだ。それだけのリサーチを注ぎ込んだ秋川滝美先生を称賛したい。

私が覚えているのは、オーストリアを舞台にしたエルフリーデ・イェリネクの『ピアノ・レッスン(The Piano Teacher)』を読んで、ヨーロッパ的なあれこれを行い、人間の秩序に対する私の視点を台無しにされたことくらいだから。

 ヨーロッパの伝統に関しては触れすぎているから、ドイツに対するロマンチックな見方に流されることはないけれど、ヒーローである橘佳樹が読者にとってどれほどハンサムかということには、かなり納得している。

もし私がこの小説の顔のないモブキャラだったら、この無敵の弁護士が通りかかるたびに気絶する女子の一人になっているだろう。

はあ???

 ちょっとファンガールしてもいい? www

 はい、私はヒーロー、橘佳樹のファンガールに転向しました。

 でも、もっと冷静な側面から見ると、2012年に書かれたものだという甘い許容範囲を与えたとしても、橘佳樹というキャラクターは、あまりにも「投影」であり、磨き上げられた完璧さであって、彼が実在の人間なのか、それともその存在で人間である渡邊瑞穂を祝福した歩く神なのか、本当によく分からないレベルだと思う。

 分からない。

 でも、頭の片隅にあるそんな疑問なんてどうでもよくなるくらい、私は彼に説得されてしまっている。

 だって、この男は全てを持っているんだもの。

 もし現実世界でそんな男を見かけたら、私は懐疑的になるだろう。

 そしてたぶん、派手なクジャクとして一蹴していただろう。

 いや。どうでもいい。

 私はただファンガールすることしかできない。

 物語は、10年越しの想いをついに受け入れるようヒロインを説得するというのが大筋なんだけど……

 ――は?

 10年!?

 現実世界で、こんなに完璧で、女の子たちが文字通り彼の気を引こうと争っているのに、それでも誠実であり続ける男なんて、どうやって見つけるの?

 どうやって??

 だって、私の現実生活を確認した限りでは、10年間付き合っていた私たちの国で最も有名なセレブカップルは最近別れたばかりだもの。

 しかも、この現実の男性セレブはそこまでハンサムでもないのに、誠実ですらなかった。

 まあ、私の現実生活なんてクソくらえだ。

 この小説は私にファンタジーをくれた。

 魅力的なプロットとキャラクターで、現実逃避をさせてくれた。

 この小説のPVが何百万桁にも上がり続ける理由が分かるよ。 


まあ、大好きなお気に入りの少女漫画をまた読みながら、こんなことを考えていた。

 昔ながらの同じ方程式、今回は「アイドル×ファン」の物語だけど、物語のニュアンスがアップデートされていて、もう虐待的だったり、問    題があったり、暴力的だったりするヒーローはいなくなったみたいだ。

 誓って言うけど、もし同意なしにヒロインの手首を無理やり掴むような恋愛少女漫画をまた読む羽目になって、それがヤンデレジャンルじ  ゃなかったとしたら、私は激怒して、その出来事だけで長いエッセイを書くだろうね。

 だから、今年2025年以降は、変化が起きているようだ。これは良いことだ。

 私が中学生だった頃の古い「お約束」はもう置いていこうよ、ね?

 壁をドンと叩いて、ヒロインを隅っこで小さくさせるみたいなやつ。

 —_—.......

 それがロマンチックだってことになってるの?でも嘘はつけない。もし今でもこの「お約束」を見たら、私はこんな感じになるだろう:ヾ(’O’)/

 (≧▽≦)

 それはノスタルジーだから、そしてパロディとして読んでいるからという間違った理由で、私はまだすごく喜んでしまうだろう。ヒーローが嫉妬しているからといって、漫画のヒロインが言いなりのように引きずり回されるのを嫌うようになるまで、大人になるのに何年もかかった。それとも、健全なジャンルとして売り出されている中でそうされるのが読者の好みなのか、私には分からないけど。

 私が知っているのは、大人になって以来、ヒロインをドアマットのように扱うヒーローが大嫌いだということだけ。それでロマンチックなつもり??それがもう10年前のことで、本当に良かった。

 注:これは少女漫画に限った話です。


しかし、それはパラドックスだ。

 より健全で理解のある新しい少女漫画を読んでいる一方で、あの古い問題児のヒーローたちがちょっと恋しくなっている自分もいる。

 (≧▽≦)

 本当にごめんなさい。

 それを「ヤンデレ」と「ダブコン(同意が曖昧)」に分類するしか選択肢が残されていない。◉‿◉

 最近、自分自身の好みを評価し直さなきゃいけないみたい。それ自体が疑わしいものに思える。

 こういった古い「お約束」が恋しいから、ノスタルジーのために、それらをパロディ化した物語を遊びで書いてみるべきかもしれない、と考えている。

 ああぁ……

 私、そんなに年取ってないよね?

 いや、本当にそうじゃない。

 くそ! 私は退行に苦しんでいるのか?!!

 うわあああ!!!!

 違う。

 その考えは拒否する。

 違う。

 これは単なる単純なノスタルジーだ。

 (ʘ言ʘ╬)

 (そう、私を信じて。だって、私自身を納得させるのに苦労しているんだから。)

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