60、防具や服を見よう!
みんなが食べ終わると、今度は俺の買い物にみんなが付き合ってくれることに。
この世界で着れる服がほぼないので、まずは服屋さんに行くことに。
それならばとリッキーさんオススメのお店へ連れて行ってもらった。
そこでは冒険者御用達のような佇まいの店で、服だけじゃなく防具もいろいろ売っていた。
そうだよね、今までは遠距離攻撃が主だったけど、これからは『刀』も使うんだから防具は必要だよね!
……ん?俺って、防具必要か?
そういえば俺は危ない時は勝手にシールドが張られるんだったな。
でも、俺がいつまでも防具無しだとみんな気にしちゃうよね?
やっぱりここはカモフラージュにも購入しておくかな!
「リッキーさん、服ももちろん購入しますが、防具も必要ですよね?」
「ああ、最低限心臓の上や腹、脛、肘下を守るものはあったほうがいいな。」
そう言って、リッキーさんは店の奥に声を掛ける。
「すみません!服と防具を購入したいんですが!」
すると奥から体格が良い店員さんが出てきてくれた。
もしかして元冒険者だろうか?
「すみませんが、この子に服と防具を買いたいんですが、見繕ってもらえますか?」
「あいよ!このちっこい坊主のを選べばいいんだな?まずは……坊主の役職は何だ?」
「俺は……なんだろう?前衛もこなすけど、遠距離でも魔法使うからなぁ?」
「とりあえず前衛もこなすならあまり動きを阻害するような装備はダメだな。」
そう言って、まずは俺のサイズを測りだし、それからその数値を基準にいくつかの防具や服を持ってきてテーブルの上に乗せた。
「これが坊主が装備できそうなサイズのものだ。まずは胸当て、肘下と脛のガード、ってところか?もし胸当てじゃなくて腹もガードできるものが良いなら、こっちが良いかな。」
そう言いながらさらに防具を1つ、テーブルの上に置く。
「さあ坊主、試着してみてくれや。」
そう店員さんが言うので、まずは脛、肘下のガードをつけてみる。
途中でよくわからなくなったので、リッキーさんがつけ方の指導をしてくれた。
これも自分だけでつけられるように覚えなきゃね!
それから次は胸当てをつけてみる。
自分なりにつけてみたんだが、どうやらつけ方が違うらしい。
またもやリッキーさんに指導してもらいつけた。
「どうだ、シエル?少し動いてみてくれ。きつくないか?きついなら微調整するが。」
俺はそう言われたので刀を振る仕草をしてみた。うん、大丈夫そうだね!
「大丈夫です!あ、ちなみにどこを緩めれば楽になるんですか?」
「この紐を緩めれば良いんだが、あまりゆるゆるだとそれはそれで危ないからな。まぁ、最初のうちは俺が朝になったら確認してやるよ。」
そう言ってリッキーさんはニカッと笑った。
「じゃあ次はそれを脱いでこの胴当てをつけてみろや。」
店員さんはそう言って胴当てを指差す。
俺は胸当てを脱いで胴当てをつけてみる。
これは胸当てと違って楽だった。
スポッとかぶって、脇にある紐を結べばOKだからな。
胴当てをつけたら、胸当てのときと同じように刀を振る仕草をしてみる。
なるほど、剣道の上の防具みたいな感じだからこっちのほうが俺にはしっくりくるな。
「なんかこっちのほうが俺的にはしっくりくるので、こっちが良いです。」
「じゃあこの装備一式で決まりだな。あとはその下に着る服だが……試着できる場所はあるか?」
そうリッキーさんが店員さんに聞くと、店員さんは奥の方に連れて行ってくれた。
どうやら試着室があるらしい。
その中に入って、店員さんが選んで持ってきた服を1枚1枚着てみる。
みんなどれも厚手の動きやすいデザインのもので、着てから動いてみたが何の問題もなく動きやすかった。
みんな試着した後に試着室から出ると、姉さんが「あれ?」みたいな顔をしていた。
「どうしたの姉さん?」
「私、紫惠琉の着替えたのを見れるかと思っていたのに自分だけ中で見てきたのね。」
「何だ、姉さんも見てみたかったの?じゃあもう一回着てくるけど……ほぼみんな同じだよ?」
そう言って俺は改めて1枚着ては外に出て見せ……を4回繰り返した。
「どう?みんなほぼ一緒でしょ?」
「……そうね。」
姉さんはちょっと苦い顔をしていたが、冒険者の服はそんなもんだろ。
「あ、そうだ!兄さんもたまに冒険するなら防具買っておかないとだよ!」
そうだよ、考えてみれば俺は腕輪あるから最悪なくても大丈夫だけど、兄さんは無いとアウトだよ!
俺がそう言うと姉さんも「私もいるわ!」と言ったので、店員さんに2人の分も選んでもらう。
ついでに甥っ子の悠馬の分も欲しかったので、俺と同じくらいのサイズでもあるから、俺の分としてあと2セット用意してもらった。
兄姉の分も全て揃えてもらい、総合計金額は金貨5枚だった。
と、いうことは1セットが1万円ほどということ。案外安いな。
どうしてこんなに安いのか聞いてみると、どうやら初心者用の装備らしくて安価な革を使っているからだそうな。
ベテラン冒険者はもっと違う店で購入するそうだ。
なるほど、リッキーさんは俺が初心者だからここを選んでくれたんだね。
そうだね、まずはつけることに慣れないとね!
兄さんも姉さんも自分の冒険者用の服と防具を買えたからか、なんだかワクワクした顔になっている。
冒険が楽しみなんだね!
それから俺達はその店をあとにして、次の店に向かった。




