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異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜  作者: カイ
第1章 出会い〜旅の始まり

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58、次の予定は?

「さて、これで依頼に関する料金は全て精算したね。後は君たちはどこへでも旅に出ることができるようになったわけだけど、もうどこに向かうとかっていうのは決めたのかい?」

「ああ、とりあえずシエルが俺たちの故郷に行って、俺たちの親に挨拶をしたいんだとさ。だからまずは『スノービーク』へ行く予定だ。」


スコットさんがそう伝えると、ルーシェさんは少し考えてから言った。


「行き先が『スノービーク』なら僕の故郷のエルフの里と一番近い街じゃないかな?それなら先にエルフの里に行く?行くなら僕が送ってあげるよ?エルフの里からなら森を抜ければすぐだよ。」


そう言ってルーシェさんは俺を見る。

う〜ん、どうするかなぁ……できるなら一番最初に挨拶に行きたいところだけど、かなりここから離れているって聞くしなぁ。


俺がそう考えていると、リッキーさんが俺に話しかけてきた。


「シエル、先にエルフの森に行かないか?それからでも俺たちの故郷に行くのは大丈夫だぞ?それにそのほうが近いしな!」

「……そうですね、そうしますか?」


俺とリッキーさんの話が聞こえていたらしいルーシェさんはポンと手を叩いた。


「じゃあ、決まりだね!出発する時にまたここへ来てくれるかい?」

「ああ、わかった。たぶん出発は明日か明後日ってところだと思う。それまでにルーシェの方も長老に話をしておいてもらえないか?」

「うん、そうだね。今夜にでも話しておくよ!」

「よろしく頼むな。」


そうルーシェさんに頼んで、俺たちは冒険者ギルドをあとにする。

まずは宿屋の俺の部屋に戻って今回の報酬を分けなければ。


急ぎ足で宿屋に戻り、俺の部屋へ向かう。

俺の部屋へ着くと、みんなでソファーに座る。

今日ばかりはスコットさんもテープルのそばに来た。

皆がソファーに落ち着くと、おもむろに鞄からユーリが出てきて俺の腹にくっつく。これで定位置だ。


「じゃあ早速だが報酬を分けよう。シエル、出してくれるか?」


俺はスコットさんに言われて先ほど収納した革袋2つをテーブルに出す。


「中身は全部金貨で、432枚ある。これを普通に割ると割り切れないから430枚を5人で割ると1人86枚になる。残りの2枚はシエルにやるよ。」


そう言ってスコットさんは皆にそれぞれ報酬を配る。

俺には2枚多い88枚をくれた。


「さて報酬も配り終わったし、俺たちは屋台に行って昼飯でも食うか?」

スコットさんが皆に聞く。

するとエミリーさんとリリーさんは了承の言葉を告げたが、リッキーさんだけは言わなかった。


「リッキーはどうするんだ?」

「ん〜……俺はシエル達を連れて街案内をしようかな〜?どうだ、シエル?1人くらい案内人がいたほうが安心だぞ?」


リッキーさんはそう言ってユーリを見る。

ユーリは少し考えたようだが、頷いて『良いよ!』と言った。


「じゃあ決まりだな。リッキー、シエルの家族に失礼のないようにな!しっかりと案内頼むぞ?」

「分かってるよ!ちゃんときちんと挨拶するって!安心しろよ!」


そう言って2人は拳を打ち付けあった。

残り2人はそんな2人を見て肩を竦める。


それからスコットさん達3人は俺の部屋を出ていった。

残った俺達2人と1匹は改めてソファーに座り直した。


「それで、シエルの家族はいつ来るんだ?」

「とりあえずこちらから連絡をすると、2人はこちらに来ることになっています。」

「じゃあ直ぐに連絡を取ってやるといいよ。」


俺はリッキーさんに言われてすぐに山田に連絡を取ったら今一緒にいたらしく、すぐに兄さん達に伝えてもらった。

どうやらやはり山田は昨日、俺の実家に泊まったらしい。


それからしばらくして山田から「今、2人がそっちに向かったぞ。」と連絡があった。

俺はすぐさま鞄に手を入れて、まず兄さんの名前をタップして兄さんの手をつかんだ。

そして前回同様に兄さんを鞄から引き出す。

続いて姉さんも同様に引き出した。


俺は2人を鞄から出した後、リッキーさんを見る。

すると案の定、目を見開き唖然として固まっていた。

そりゃそうだろうなと思ってくすっと笑う。


再始動した3人はお互いに見つめ合っているままなので、俺は3人を紹介することにした。


「兄さん、姉さん、こちらは俺がこの世界に来て初めて会ったこの世界の人で、名前はリッキーさんっていうんだよ。」

「なるほど、お前の恩人なんだな?……初めまして、紫惠琉の兄の沖 悠騎です。いつも弟がお世話になっているようで。」

「紫惠琉の姉の沖 友梨佳です。」


2人に自己紹介されたリッキーさんは一瞬俺を見た。


「初めまして、俺はシエルが入っているスノーホワイトっていうチームの一員で、リッキーといいます。こちらこそ、彼に助けられています。これからも仲良く助け合いながら旅をしていきたいと思っていますので、ご家族の方も安心してもらって大丈夫ですよ。」

「それを聞いて安心しました。私どもは通常は元の世界にいるのですぐ駆けつけることはできませんので、こちらであなた達が一緒にいてくれることでどれだけ紫惠琉が心強いことか。これからもよろしくお願いしますね。」


2人がそう言葉をかわす中で、姉さんはジッとリッキーさんを見ていて、まるで観察しているようだ。


「どうしたの、姉さん?」

「……ん?ああ、リッキーさんがどんな人なのかちょっと見ていただけよ。なんか良い人そうで安心したわ。しーちゃんも体に気をつけて過ごすのよ?」

「うん、わかっているよ。」


俺と姉さんが話していると、それをリッキーさんが見ていたようだ。


「それじゃあ自己紹介も終わったし、街を散策しつつ買い物をしますか。今日は俺が3人の案内役になるので、街の中で迷子になったりしないから安心してください。」

「なるほど、リッキーさんが俺たちを案内してくれるんですね。それは心強い。さすがに紫惠琉に案内されるのはちょっと不安があったんです。」


えっ、兄さん、俺が案内だとちょっとだとしても不安かあったの?

……でもまぁ、あながち間違いでもないか。

俺は別に方向音痴じゃないけど、ここに来てまだ半月だもんな。

どこら辺に良い店があるとか分からないし。

リッキーさんが一緒に来てくれるっていうのは、実際助かるよ!

ありがとう、リッキーさん!

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