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異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜  作者: カイ
第1章 出会い〜旅の始まり

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57、再び冒険者ギルドへ

それから兄さん達は一旦家に帰って寝て、また明日こっちに来ることになった。

最初は姉さんが「しーちゃんが子供に戻ったんだから一緒に寝るの!」なんて言って兄さんを困らせていたが、流石に中身は大人なんだから勘弁してくれと俺が頼みこんで、やっとなんとか帰ることに同意してもらえたんだよねぇ……。

ブラコンも度が過ぎると大変だよ。


それにユーリがまた「……なるほどねぇ」なんて言っていたし……一体何なんだ???

この前から偶にユーリが変なことを言うよね。

本人(本竜?)に聞いてもはぐらかされるしで、よくわからないんだけど?


とりあえず2人が帰る前に山田に連絡を取った。

「これから帰るから鞄から出してやって」とお願いしたと2人に伝えると、まずは兄さんが鞄の中へ手を突っ込んだ。


すると出てきた時とは逆に、手先からスルスルと鞄の中に吸い込まれていった。

……なんて衝撃的な光景なんだ。

あんなに小さな鞄の口に、あんなにでかい兄さんが歪みながら入っていくなんて……。

あれには、見た誰もが驚くよね。


その後、姉さんが続いて鞄に入ろうとしたところでまた「帰りたくない!」とぐずりだしたが、「また明日会えるから!」と説得して、なんとか帰ってもらった。


2人が鞄の中に吸い込まれてからしばらくすると山田から連絡があり、「2人は無事にこちらに着いているから安心しろ」とあった。

それは良かった、鞄の中に入ったのはいいが出られなかったらどうしようかと思っていたんだよ。


それから俺とユーリもベッドに行って一緒に眠った。

今日は朝からいろいろありすぎてすごく疲れたからなのか、それとも家族と会っていろんな話をしたりして安心したからなのか、目を瞑るとすぐに意識が沈んでいった。


− − − − − − − − − − − − − − − − − −


翌朝、みんなで宿の食堂に行き朝食を食べている時に俺は昨日の話を切り出した。


「実は昨日の夜に皆さんと解散した後、俺の家族と話をしたんです。」


するとみんな訝しげな表情をしていたが、リッキーさんだけはなんとなくわかったようだった。


「……つまり、その鞄が関わっているんだろ?」

「そうか、ここでは話せない内容なんだな?」

「じゃあ食べ終わったらシエルの部屋に行きましょう?」


皆はそう言ってきたので、食べ終わった後は俺の部屋にみんなで向かう。


部屋の中に入ると、さっそくスコットさんがさっきの話を説明しろと聞いてきた。


「実は昨日の夜、この鞄から俺の家族がこちらへ渡ってきたんです。」


俺がそう告げるとみんな一様に驚く。

まあ、気持ちはわかるよ?

だってこのカバンを通して来たものが、『物』じゃなく『生き物』なんだもんな。


「で、今はどこに?」


一番最初に立ち直ったのはリッキーさんだった。


「今はまた、元の世界に戻っていますよ。ただ、俺がこの街にいる間に一緒に街の散策をしたいとのことだったんですよ。」

「……なるほど、ギルドへは一緒に行くが、その後の買い物なんかは家族と行きたいってことだな?」


そうリッキーさんが聞いてきた。

相変わらず察しが良い人で助かるよ。


「ええ、みさなさんと昨日、ギルドに行った後に買い物に行こうって話していたんですけど……。」

「気にするな、やっぱり家族と過ごすほうが良いさ!」

「あっ、じゃあギルドに行った後にここに戻ってきましょ?報酬を先に分けちゃえば、その後の買い物に使えるじゃないですか!」

「そうね、私たちもどうせだから街で買い物とかをしましょうか。」


スコットさんとリリーさん、エミリーさんもそう言ってくれた。


「ありがとうございます、皆さん。ホントは全員で買い物に行きたかったんですが、もう少しこの世界に馴染んでからの方が良いってユーリが言うので……すみません。」

「……ユーリがそう言ったのか?」

「ええ……それがどうかしました?」


俺がそう言うと、リッキーさんは少し考え込んでしまった。

う〜ん、何かあるのかなぁ?


「まぁ、そういうことならギルドに行った後にここに戻ってきて、報酬を分けた後はシエルは家族と出かけると良い。じゃあ…俺達はどうする?」

「予定通りに私たちも屋台でお昼でも食べましょう?それからその後どうするかを考えればいいと思うわ。」

「じゃあ、そろそろギルドに行きますか?」


リリーさんがギルドに行こうと言ってくれたので、皆でとりあえずギルドへ向かうことに。

宿からギルドに着くまでの間も、リッキーさんはずっと考えこんでいて一言も話さなかった。

ホント、どうしたんだろう?


ギルドに着くとまずは受付に行く。

時間ももうすでに朝一で依頼を受けていった冒険者の第一陣達が去った頃なので、ギルド内の冒険者はちらほらとしかいない。


空いている受付に行くとスコットさん達の顔を知っている人だったらしく、すぐさまギルドマスターのところへ行ってくれと言われた。


受付を通り抜け、いつものようにギルドマスターの部屋へ向かう。

部屋の前に着くとスコットさんがノックをし、声をかけて皆で中へ入った。


部屋の中に入ると、もうすでにソファーに座っていたギルドマスターが手招きをしている。

俺達はいつものように皆でソファーに座る。


「いつもきちんと日にち通りに来る君たちだから、そろそろ来るかと思っていたよ。」

「通りでもうソファーに座っていたわけだ。」

「じゃあ早速だけど、まずはこの前の依頼の追加報酬を渡すね。この前の依頼ではもっとオークの数が少なく、上位種やキングが出ることは想定していなかったんだ。だから追加で討伐報酬を出さなきゃならないんだよ。これがその追加の報酬だ。」


そうルーシェさんが言うと、どこからかとても重そうな大きい革袋を取り出した。


「それとこの前、解体の所に出したオーク達の料金だけど、出していたオークは素材も肉も全て買い取りでいいんだよね?」

「ああ、全部買取で頼む。」

「じゃあ、買取料金はこれで良いね!」


そう言うと、これまたどこからかさらに大きな革袋を取り出してテーブルに置いた。


「じゃあ内訳を言っていくね!追加の討伐報酬は上位種が1体につき金貨3枚だから全部で12枚、キングが1体で金貨20枚の合計金貨32枚だよ。中を数えてね!」


そう言うと小さい方の革袋をこちらへ押しやる。

中はスコットさんが確認し、間違いはなかったようだ。


「で、こっちが買取料金だよ。オーク1体につき銀貨5枚だから、140体で金貨350枚、上位種1体につき金貨5枚だから4体で金貨20枚、キングが1体で金貨30枚、合計で金貨400枚だね。確認よろしく!」


これまたそう言うと、テーブルにあるもう一つの大きな革袋をこちらへ押しやった。

それもスコットさんが中を1枚1枚確認して、間違いなく400枚あった。

数を数え終わったスコットさんは俺に2つの革袋を渡し、鞄に入れるよう頼んできた。


すごく重そうだけど、鞄に入れれば問題ないもんね!

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