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異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜  作者: カイ
第1章 出会い〜旅の始まり

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41、鍛冶地域に向かおう!

お米屋さんで買い物が済むと次はリッキーさんおすすめの金物屋さんに向かった。

金物屋さんは武器とかを売っている地域の中にあるらしく、この辺とはまた違う場所のようだ。


この街はリッキーさんから聞いた話だと大通りが『X』の向きで十文字に走っていて、その大通りで街を4つに区切ってあるそうだ。

冒険者ギルドはこの十文字の真ん中付近に位置していてどの地域にも行きやすいように建っている。

ちなみにど真ん中には屋台のある広場があって、そこから四方に大通りが伸びている。

そしてお米屋さんのあった地域が商業地域となり、十文字の南側に広がっている。

鍛冶地域はギルドのある十文字の西側に広がっていて、いろんな『ものづくり』の工場があるんだそうだ。

大抵の金物類はその工場に併設されている店舗で売られているらしい。


ちなみに十文字の東側には一般市民の住宅が、北側には裕福な商家や貴族の住む貴族街が広がっているそうだ。


− − − − − − − − − − − − − − − − − − − −


俺達は今、鍛冶地域を歩いている。


街の中はあちこちの工場で響いている鍛冶仕事の高い金属音で賑やかだ。

俺はリッキーさんについて歩きながら、通りに面している店を眺めている。

それぞれの店には、何を作って販売しているのかわかるように看板が下がっている。

こうして眺めていると、武器や防具関係が6割、鍋や包丁などの料理関係が3割、それ以外のよくわからない看板がたまにあるようだ。


「リッキーさん、あのよくわからない看板ってなんですか?」


リッキーさんは俺の指差す方向に目線をやると、何を聞かれたのかすぐに理解したようで答えてくれた。


「あの店はな、魔道具を作って販売している店なんだ。」

「魔道具、ですか?」

「ああ、今は昼間だから分からないだろうが、例えば街のあちこちにある街灯や人々の生活をサポートしてくれる便利な道具もすべて魔道具だ。」

「そうなんですね〜。ちなみにあの街の中央にある時計も魔道具の一種ですか?」

「ああ、そうだな。魔道具っていうのは道具に魔力を流して使う物を指すからな。」


俺は広場の中央にあるとても高い時計塔を指さして聞くと、やはりあれも魔道具らしい。

なるほどねぇ〜、勉強になるなぁ!


そんな話をしている間にリッキーさんのおすすめ金物店に到着。

……すっかり道を覚えるのを忘れてしまっていたよ。


「こんちは〜〜、リッキーだよ!」


リッキーさんを先頭に3人で店に入る。

すると店の奥の方から、ちょっと身長が低くてずんぐりむっくりの体型のヒゲを生やしたおじさんが出てきた。


「なんだ、リキ坊じゃないか。今日は何の用だ?」

「なんだよぉ、何もなくても遊びに来たっていいじゃん!」

「まぁ……リキ坊なら良いがよぉ。ところで1人知らない顔のやつがいるんだが、友人か?」

「ああ、友人でうちのチームに入ったばかりの新人だ。名前はシエルっていうんだ。」


そう言ってリッキーさんは俺を自分の前に押し出した。


「初めまして、シエルと言います。今日は鍋やおたま、包丁を買いに来たんですがありますか?」

「おう、あるぞ!俺はドワーフのゴーダといって、リキ坊の小さい時からの知り合いだ。スノーホワイト達とは同じ故郷なんだよ。よろしくな!」

「リッキーさん達と一緒の故郷なんですか!あれ?じゃあ、もしかして皆と一緒に故郷から出てきたんですか?」

「いや、そうじゃねぇ。俺の妻がここの出身なんだよ。妻の両親のためにリキ坊たちが冒険者になる前にこっちに引っ越したんだ。」

「そうなんだよ。でもな、ゴーダおじさんは普段は武器ではなく金物類を作っているのに、作るのをやめていた武器製作を俺達の為だけにしてくれているんだ。一般には武器を売らないんだよ。」


そうスコットさんが言う。

あ、なるほど、スコットさんの武器の手入れはゴーダさんがしているんだね!

いつもどこで手入れしてもらっているのか気になっていたんだよね。


スコットさんはその流れで、みんなの武器の手入れをお願いしていた。

さすがにオークの上位種との戦闘で大分傷ついているようで、ゴーダさんからはスコットさんとリッキーさんの武器は買い換えたほうが良いと言われていた。

エミリーさんの短剣は手入れだけで済みそうなんだってさ。


「おっちゃん、元々はシエルが料理をするからって道具を買いに来たんだけど、実はシエルには俺の短めの剣を貸しているんだけどやっぱり体に合ってない気がするんだ。」

「なるほど、この坊主にリキ坊の剣を貸していたのか。そりゃあ体には合わねぇだろうな。よしっ、俺が見てやらぁ!ちょっとこっち来い、坊主!」


リッキーさんから頼まれたゴーダさんは俺を呼ぶ。

俺は素直にゴーダさんの傍に行った。

傍に行くとさっそく腕の長さなんかを測られた。

それからゴーダさんは奥の部屋へ行き、すぐに剣を1つ持ってきた。


「これが坊主に合いそうな剣なんだが……とりあえず試し斬りをしてもらいたいからこっちへ来いや。」


ゴーダさんはそう言ってスタスタと入口とは違うドアへと歩いていく。

俺達は慌ててその後をついていくと、そこは周りを建物に囲まれた中庭みたいな場所だった。


そんなにすごく広いわけではないが、試し切りをするためなのか、かかしみたいなのが立っていたり、垂直の棒に藁を巻き付けたものがいくつか立っている。


「そこら辺の藁巻いた棒をこの剣で叩いてみてくれや。」


俺はとりあえずその剣の試し切りをすることになったようだ。

受け取った剣はリッキーさんから貰った剣より多少長くて細身の剣だった。

俺は1つの垂直の棒の前に立ち、構える。

そして、どのくらい力入れて良いものか分からず、とりあえず思い切り袈裟斬りしてみた。

するともちろん棒に当たった感触はあったが、思ったより手応えがなかった。

あれ?と思っていると、時間差で棒が袈裟斬りした形で切れて落ちてきた。


「……。おいおいリキ坊、この坊主はどんだけ力が強いんだ!?」

「いや、おっちゃんの作った剣の出来が良かったから切れたんじゃないのか?」

「そんなわけないだろ、あの剣はそこまでの品じゃないんだ。剣を持ってなかったってことは初心者だと思って、それなりの剣を出してきたんだが……見ていると剣筋はそんなに悪くないな。」

「そりゃそうだよ、俺が直々に鍛えたんだからさ。ずぶの素人とはもういえない段階だぜ?」

「なるほどなぁ……分かった、じゃあもう一度剣を探してくる。あ、あとついでにスコットとリキ坊の剣も持ってくるから、2人も試し切りをしてくれや。」


そう言って、また店に戻るゴーダさん。

今度持ってくる剣はどんなのだろう?

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